城ヶ島といえば、作詞;北原白秋、作曲;梁田貞の下記の歌を思い出す。 雨はふるふる 城ヶ島の磯(いそ)に 利休鼠(りきゅうねずみ)の 雨がふる 雨は真珠(しんじゅ)か 夜明けの霧(きり)か それともわたしの 忍(しの)び泣き 舟はゆくゆく 通り矢のはなを 濡(ぬ)れて帆上げた ぬしの舟 ええ 舟は櫓(ろ)でやる 櫓は唄(うた)でやる 唄は船頭さんの 心意気 雨はふるふる 日はうす曇る 舟はゆくゆく 帆がかすむ その城ヶ島へ、LSC関東支部「みなとみらい会」主催の「三浦半島城ケ島の散策と三崎港でのマグロ定食及び魚市場での買い物」という日帰りツアーで行った。三浦半島は、東京湾と駿河湾に挟まれた小さな半島である。この半島の北に三浦市がある。この市は横浜市、鎌倉市、逗子市、横須賀市の北に位置し、人口は約45,000人である。三浦市の北端に三崎港があり、その北わずか200mほど離れた海の先に東西幅:約1.8 km、南北幅:約0.6 km、東西に細長い城ヶ島がある。三崎港がある三崎と城ヶ島の間は城ヶ島大橋で繋がれているのでバスや車で容易に城ヶ島を訪れることができる。 日帰りツアー案内によると、当日の日程と行程は以下の通りである。 ・開催日時:平成29年9月27日(水)午前9時45分集合 ・集合場所:京浜急行三崎口駅改札出口 ・コース:三崎口駅→バス→城ケ島白秋記念館→散策2時間半(白秋記念館、城ケ島公園、安房崎灯台、ウミワ展望台、城ケ島灯台、城ケ島バス停)→バスにて三崎港(近くのホテルでまぐろ定食を食べ魚市場にて買い物)→バスにて三崎口駅→解散 上記行程をこなすために、京浜急行各駅で発売している「京浜急行電車運賃+バス運賃+まぐろ定食券+お土産券」がセットになった券がお買い得だとコメントを頂いた。この乗物運賃とまぐろの食事を含んだセット券は「みさき・まぐろ・きっぷ」という。京浜急行品川駅窓口で求めたこの券の運賃は、3,060円である。どれだけ割安かというと、“京浜急行品川駅→三崎口駅”往復運賃1,860円、“バス3回乗車運賃”約600円、“まぐろ定食”1,500円(推定)、“お土産”500円(推定)である。合わせて4,460円、電車賃以外は推定であるが、大まかに1,400円ほど得になっているような気がする。 集合時間の9時45分、23名の皆さんがそろったところで、駅前からバスに乗り、三崎港を通り、城ケ島大橋を渡ったところにある北原白秋記念館前まで行く。白秋記念館は小さな2階建で入場料は無料だ。白秋の作品と写真、交流のあった人たち、生前活躍した年表、詩などが展示されている。記念館前にある海岸で城ヶ島大橋のたもとでもあるところに白秋記念碑がある。この場所で全員の記念写真を撮る。 その後、県立城ヶ島公園へ移動し、公園内を散策しながら、公園の東端に見える安房崎灯台近くまで歩く。この灯台は無人灯台である。灯台を見ながらUターンして、今度は島の西端にある城ヶ島灯台を目指して歩き出す。途中、「ウミウ展望台」があるので立ち寄り、ここからの素晴らしい眺めを堪能する。公園に戻り、さらに西に進むと大岩に大きな穴が開いた「馬の背洞門」 が海辺にあるという案内表示が目に付く。洞門は海岸にあるので、約30mの坂道と階段を下りないと見ることはできない。わずか30mの急な坂道と階段だが、会員の年齢からすると下りるのに大変苦労する人が多い。下りないで上で待っている人もいる。下りた人たちは「馬の背洞門」を目の前で見ることができ、感動し記念写真を撮ることができた。 「馬の背洞門」を見ることはできたが、今度は戻るため30m上の公園まで登るのに一苦労だ。時計の針は、1時近くになりお腹が空き、まぐろ丼が目の前をうろつき始める。もう少しで食事処に近づくとアナウンスがある。 日本で5番目に点灯したという古い城ヶ島灯台(写真5)が見え隠れしてきた。この灯台の近くに城ヶ島京急ホテルがある。このホテルで午後1時を過ぎた遅い「まぐろ定食」の食事だ。「みさき・まぐろ・きっぷ」というセットの券を持っているので、その券を使ってのまぐろ丼の食事が目前に迫る。電車とバス運賃券、まぐろ定食券それに施設入場券あるいはお土産券が付いているお得なセット券(みさき・まぐろ・きっぷ)使うので食事の質はそれほどよくないのではとあまり期待はしていない。ところが期待に反して、立派なマグロ丼、魚のカツ、サラダ、お新香、味噌汁が付いている立派な和食フルコースだ。昼食としては豪華で立派な食事である。 遅い昼食を終えた後、比較的近くにある城ヶ島バス停まで歩きバスに乗り、お土産を頂ける三崎港の魚市場へ行く。魚市場に入りお土産(20種の中から1つ選ぶ)を頂き、各自が好きな土産物を買う。「みさき・まぐろ・きっぷ」に含まれている無料の土産は、魚市場内の20店舗が提供するもので、「三崎まぐろカレー」、「まぐろラーメン」、「あじ4枚」他17種の中から選べる。お土産を頂き、自宅への土産も買い、魚市場発午後3時24分のバスで三崎口駅へ向かう。三崎口駅に着いたのは午後4時過。帰路につく者とYRP 野毛駅で二次会を行う者とに別れ、この三崎口駅前で解散した。 今回の「みなとみらい会」のツアーに参加して、驚くことが3つある。1つ目は、横浜駅構内でコインロッカーを利用した。今のコインロッカーは、SUICAを利用すると荷物の出し入れが簡単でスムースに操作ができるのに驚き、ハイテク技術に感心した。 2つ目は、今回利用した「みさき・まぐろ・きっぷ」である。この切符を持っていると電車とバスは当日なら乗り放題。おまけに腹いっぱいになる「まぐろの定食」券が付いている。さらに、お土産、温泉入浴、京浜油壺マリンパーク、レンタルサイクリング、水中観光船乗船、三崎・城ヶ島渡船 乗船、ガラス工芸体験など、どれか1つだが選べるお土産・体験・入場券が付いている。こうした複合的な“きっぷ”が世の中にあることを知り、いつか孫たちと連れだって散策に出かけようとも思う。 3つ目は、ツアーに出かける前日まで妻Makikoは、足が痛み歩けるかどうか心配していた。しかし、海辺まで下りて行くことはできなかったが、LSC仲間と行動を共にでき、痛かった足も忘れ歩けたのでツアーに参加でき満足している。人の体は動かさないと身体は固まり、老化がすすむようなので、動く努力をしている。 今回の「みなとみらい会」の素晴らしい日帰り散策ツアーに参加出来たことに対し、夫婦ともども企画された“みなとみらい会”の幹事さんに深く感謝いたします。【2017.9.27】
2017年10月7日 自宅にて記す |