大雪の後始末は大変だ。自動車の屋根に積もった雪深は、おおよそ35pある。その深さの雪が家の屋根、庭、玄関前左右に走る道路などいたるところに覆われている。除雪しようと長靴を履いて外へでる。長靴に雪が入るこむほどの雪の深さなので、思うように歩けず除雪も困難だ。せめて車の屋根に積もった雪を取り除こうと雪下ろし開始(写真1)。除雪に使っているプラスチックのシャベル幅が約30pだから、それよりやや多い雪のようなので、積雪深は35pぐらいであろう。
道路一面の除雪は無理と判断し、車と玄関先除雪で引き上げる。2階の窓から外を覗くと北国育ちのMakikoがもくもくと路面の雪と戦っている(写真2)。しかし、力仕事をしていない慣れない体なので、直ぐに疲れを感じあきらめる。
正午に近くになったので、お昼をどうするという。雪で車をだせないので近くにある吉野屋へ歩いて牛丼を食べに行くことにした。普通なら10分も歩けば行ける距離なのに、今日は大雪のため歩くのに困難で倍の時間がかかった。しかし、昨日と打って変わって太陽が輝き、雪の中の散歩はきわめて気持ちがいい。所沢入間バイパス(463号線)へでると車道は写真3のように雪がない。チェンをつけた車がチャラチャラと金属音をたてて速度を上げられずに走っている。この写真の道路をしばらく走り、左折するとアウトレット入間、その隣のコストコにいたる。土日の午前11〜12時ごろ、この道路はアウトレットへ向かう車で渋滞し、身動きできないことがたびたびある。今日は写真のようにガラガラに空いている。
牛丼で栄養をつけ、自宅に戻る途中で大きな雪だるまに出会う。子供達が大雪を喜び、楽しんで作ったであろうことがうかがえる(写真4)。
除雪作業を行って雪の重さが気になったので、ホームページで調べた。その結果、豪雪地帯の市町村のホームページを見ると積雪荷重(雪の重さ)の解説がなされているところがある。たまたま、十日町(
http://www.city.tokamachi.lg.jp/index.html)のホームページが目につき開いてみた。
すると、水1立方メートルの重量は1トン(1000s)ということかはじまり、1立方メートル当たりの雪の重さあるいは積雪記録などの報告があった。
●新雪は50〜150キログラム(水の重さの1/20〜1/7)
●しまり雪は250〜500キログラム(水の重さの1/4〜1/2)
■ひと冬で2103pも降ったという記録もある
埼玉の昨日の雪深は1日で35pであったが、十日町では1日24時間で105p積もったという記録がある。車の屋根の面積は約3平方メートルであるから、この上に0.35m(35p)の雪が積もったとして、その重さを計算すると以下のようになる。
積雪の体積は3×0.35=1.05立方メートル
今、1立方メートルの新雪の重さを100sと仮定すると、車上の積雪の重さは105sの重さとなる。これが、屋根に積もる積雪深1mということになるとその体積は3立方メートルであるから、雪の重さは300sとなる。現に、十日町の記録によると、24時間で1.05mの積雪深があったとの記録がある。これは車の屋根に300sもの雪の重さがかかることになるので、屋根がつぶれるという可能性を秘めている。そのために、豪雪地帯の新潟、東北、北海道での屋根の雪下ろしは欠かせないことがよく理解できる。
「とおかまち」のホームページによると:
「十日町市は新潟県の南部、信濃川中流域に位置する人口6万2千人の地方都市です。日本有数の豪雪地帯で、絹織物と魚沼コシヒカリの産地として知られています。四季折々に豊かな表情を見せる十日町市の自然。雪解けとともに一斉に芽吹く春。緑豊かな夏。実りの秋。そして冬には毎年2メートルを越える雪が私たちのふるさとを包みます」とある。
我々の住む関東地方では、今回のような大雪は極めてめずらしく、あったとしても数日でその雪はすぐに消える。ところが、十日町のように豪雪地方では毎年2メートルを超える雪に見舞われるということで、雪との戦いに明け暮れする姿は想像しがたい。【2014.2.9】
写真1:車上に積もった雪深は35センチメートル
写真2:路面の除雪に立ち向かうMakiko
写真3:午前11時半の所沢入間バイパスの雪
写真4:関東地方では珍しい大きな雪だるま
2014.2.9 自宅にて記す