3月12日、Makikoは昼食後まもなく夕食の食材を求めにスーパーへ出かけた。その帰り道、狭い道路と大通りとの丁字路交差点で交通事故にあった。Makikoは大通りの歩道側を自転車で注意しながら進む。丁字路交差点にさしかかったところ、軽自動車が狭い道路から大通りに出ようと進んできた。運転手は止まれサインに気づかず、右側のみに注意を払い、左側の監視を怠ったようだ。そのため、大通りを左折しようと歩道まで出てきたので、そこへMakikoの自転車がやって来て両者とも止めることができず衝突したという。
自転車が軽自動車に衝突した箇所は車の左側前照灯の下部あたりというから、運転手の前方不注意と言わざるを得ない。おまけにここの丁字路には右側電信柱上方に「止まれ」の三角表示版と左からの自転車、歩行者が見えるような凹凸鏡が設置されてある。運転手は、過失を全面的に認めた。
Makikoは衝突後に転倒した。自転車の破損はなく、軽自動車は前方の小さな板状のものが外れたそうだ。彼女は直ぐに起き上がれたので怪我は、それほどでもないと判断した。一応、被害者Makikoは自転車に乗って、加害者は車で近所の病院へ行った。レントゲンを撮ったが骨は折れていないとのこと。しかし、足部を見ると写真1,写真2のように青く腫れ上がっている。治療を受けに翌日も病院へ行った。腫れは少し引いたという。こうして、日増しに腫れは引いていくが、痛みは残る。加害者はMakikoが自転車に乗れるので大丈夫と思い、警察を呼ばず、自己負担で治療費を出すという。加害者は近所に住むMakikoと同年の老人ということで、先方のいうようにしようと当初は思った。しかし、足、首、肩、腕など激しくはないが身体の一部に痛みが残っているので、1ヶ月は様子を見させて欲しいと伝える。考えてみると毎日病院に通うし、レントゲンやCTスキャンなどを撮れば、治療費は膨大になることも予想されるので、保険でカバーするようにと加害者に要求する。保険を使うとなると、警察の事故証明が必要となる。怪我も小さく、物件の損傷もないので、自腹で解決しようとしたようだが、長引く場合は問題が生じることが予想されるので、事故証明を請求することにした。
事故を起こしたら直ぐに事故証明をとるということが原則だ。しかし、今回は前述のように自力で自転車に乗り病院まで行けたので、自己負担で解決しようとしたために警察に連絡しなかったという。加害者、被害者Makikoともに初めての事故の経験である。衝突した直後は痛みをあまり感じないし軽自動車、自転車ともに無傷のようなので、警察に悪いと思い連絡しなかったという。しかし、警察官の話だと、たとえ小さな事故であっても、警察官を呼び事故証明をとるようにと教わった。そのとき「110」に電話するのは大げさなようにも思われたが、そう思わないで連絡するようにといわれた。「110」で警察に電話がつながれば、大事故なら直ちに救急車がやってくる。そうでなければ「110」番通報は最寄りの警察署と交番に伝えられ、早い時期に現場に警察官がやってきて、実証検分してくれるとのことだ。さらに、例え小さな事故であっても、事故証明を取得することが義務づけられているということも教えてくれた。
事故発生が3月12日、警察に連絡したのが3月24日であるから2週間後の実証検分である。写真3,写真4は実証検分の様子だが、まずは最寄りの交番からお巡りさんが1人きてくれた。少し間を置いて所沢警察署から2名の警察官が公用車で来てくれた。3人の警察官によって、被害者、加害者から事故の様子を聞きとり、それに基づいて衝突時の車と自転車の位置関係をチョークで地面に書き込み、その寸法を測り調査票に丁寧に記入した。数日後、警察から「物件にするか」「人身にするか」という電話が被害者、加害者両者宅に入り、物件事故ということで処理されることが決まった。
加害者にとって、人身事故だと罰則が思いようなので、物件事故として処理できたので一安心したようだ。
こうしたやりとりをしたため、保険会社から被害者宅に連絡が入り、これまで立てかえて支払っていた医療費は全て保険会社が病院へ払うこととなり、Makikoは一銭も持たずに病院へでかけ治療を受けられるようになった。
被害者Makikoの怪我が大きくなければ、加害者は医療費を自己負担で精算したい意向があった。それは、ひとつには免許証がゴールドから普通免許に格下げとなり、違反点数も加算されるという心配があったようだ。もう一つは、事故を起こし保険を使うと、保険料が上がるという心配もあったようだ。このとき、事故が物件なのか人身なのかによって処罰の程度が異なるようで、今回は物件事故ということで処理した。細かいことは不明だが、物件事故でも治療費はでるとのこと。加害者は心配して我が家に様子を見に来てくれ良心的なので大きな問題には発展しない。後は、後遺症が残らず早い時期によくなることを祈るばかりである。今回の事故で終始一緒に行動し、加害者の出方に注目した。不幸中の幸いで大事にいたらない真喜子には気の毒であったが、今回の交通事故はいつ加害者の立場になるかわからなので、大変よい勉強になった。【2014.3.28】
写真1:青く腫れ上がった足(数日後に晴れは引いた)
写真2:足の側面も青く腫れた
写真3:事故を起こした自転車、軽自動車を持ち込み実証検分
写真4:事故の様子を再現説明するMakiko(右側電柱上部に「止まれ」サインがある。高すぎて見落としやすい)
2014.3.28 自宅にて記す