7月は「人生は狂詩曲」「研辰の討たれ」「生きうつしのプリマ」、8月は「奇跡の教室」、9月は「後妻業の女」「歌声にのった少年」と、我々夫婦ともども映画観賞は大好きで、月に平均して2回ほど映画館へ通う。良さそうな映画かと思い出かけるが面白かったとか感動するような映画になかなか出会えない。 昨日24日(土)に公開し始めた「歌声にのった少年」を新宿ピカデリーで初日1番の10時55分放映開始で観た。土曜日で雨ということもあって、映画館は人で溢れていた。最近の映画館はいくつものスクリーンがあり、新宿ピカデリーは3階から11階までが映画館だ。3階がチケット売り場、オンラインチケット受取機、ドリンク+フードで、4階から11階にかけて10のスクリーンがある。ということは昔でいう映画館が10館一同に集まっているという大きな映画館であるといえる。そのため、10の映画が放映されているので、なにか面白そうな映画を観たいと漠然と出かけて行っても、観てみたいと思う好みにあう映画はみつかる。今回は、「歌声にのった少年」を観る目的で来たが、観たいと思っている「ハドソン川の奇跡」「君の名は」も上映中であった。 映画「歌声にのった少年」は、パレスチナ紛争の地ガザから壁を越えて“歌手になる夢”を叶えた少年の実話に基づく奇跡の物語である。ガザ地区で暮らすムハマドという少年が姉のヌールほか2人の子供達でバンド組むといい、子供なりのアルバイトをしてお金を稼ぎ、拾ったガラクタで楽器を作り街中で歌っていた。歌を歌うのが上手なムハンマド少年は、「スター歌手になって世界を変える」という夢を持っている。姉のヌールは不運にも腎不全で倒れ、両親が治療費を用意できず亡くなる。「スター歌手になって世界を変える」という姉との約束を守ため、ムハンマド少年はガザの壁を越え、エジプトに苦労して入国し、オーでション番組「アラブ・アイドル」に出場する。そこで見事第1位を勝ち取る。少年はアラブで知らない人はいないスーパースターとなり、現在も歌手を続けながら国連パレスチナ難民救済事業機関青年大使を務めるなど平和への活動を続けているということである。 今日観賞した映画「歌声にのった少年」で特に印象に残ったのは以下のシーンである。 ◎戦火で崩れ落ちたガザ地区の建物を背景に、ここに住む少年少女が生き生きしている様子 ◎「スター歌手になって世界を変える」と約束した仲良しの姉ヌールの死 ◎偽装パスポートでエジプトへ入国する際の入国検査員とのやりとりの様子 ◎青年になったムハンマドが歌を歌う度に勝ち残り、その姿をテレビ観賞する地元の人々が歓喜する様子 映画「歌声にのった少年」のモデルになったのは、全米の人気オーディション番組「アメリカン・アイドル」のエジプト版「アラブ・アイドル」に出場し、2013年の“アラブ・アイドル”に輝いたムハンマド・アッサーフである。勝ち抜くたびにパレスチナ国民の期待を一身に背負う存在となり、アラブで知らない人はいない。 感動した映画鑑賞の後は、新宿中村屋でカレーライスの昼食。土曜日の午後1時ごろだが、20人ほどが待つ。待ち時間は15分ほどだというので、待って昼食を済ませる。次は、ビックカメラでMakikoはパッチワークで使いたいという電子ミシン、Koichiはラジオ英会話を録音するためのラジオレコーダーを求めた。雨のため、持ち帰らずに送ってもらう手続きを済ませた。 このようにして映画を新宿ピカデリーで観て、新宿中村屋で昼食、ビックカメラで買い物をし有益な1日を過ごした。【2016年9月24日】 平成28年9月25日(日) 自宅にて記す |