まず動く

「動く」と,ものごとが見えてきます。仕事や旅などで動きまわり、そこで経験したことや見聞したことについて述べたいと思っています。ここで、「動く」という意味は身体だけでなく、頭も口もです。  いつまでも元気でありたいと願い、「動き」を実践しています。
 
2011/02/23 12:21:57|研究・教育の思い出
蓄熱暖房器の暖房効果について!
 蓄熱暖房器とはどのようなものなのかという構造と動作原理を一昨日(2011.2.21)のブログで紹介した。その蓄熱暖房器を居間+キッチン(以降“居間”と呼ぶ)に設置し、さらに隣接する部屋(寝室と書斎)にも暖房効果があるかということを調べた。

 蓄熱暖房器を10畳の居間と6畳のキッチンが一体となった部屋(以下居間という)に設置した。21日の投稿ブログで述べた3つの部屋(居間、寝室、書斎)に加え、玄関、トイレ、脱衣所、風呂場、外気温度など28ヶ所の温度を2カ月(2010年11月31日〜2011年2月5日)にわたり、毎朝5時(この時間の温度は確実に記録)丁度と午前10時ごろ、午後4時ごろに測定した。朝5時の計測は確実に行ったが、その他の時刻の計測は必ずしも毎日実行できなかった。写真1は、こうして測定した温度のうち、外気、居間+キッチン、トイレの3ヶ所の温度を時系列的にプロットしたデータである。データが多くわかり難いが、蓄熱暖房器設置前と設置後の居間温度は、確実に上昇している。蓄熱暖房器設置以前は冷暖房器とガスストーブを併用していた。それでも、写真1より明らかなように、平均温度は20℃を下回っていた。それが、蓄熱暖房器設置後は、確実に20℃(設定温度22℃)を上回っている。

 写真2の表は「居間単独」、「居間+寝室」、「居間+寝室+書斎」の3つのケースついて分けて温度測定した結果をまとめたものである。表より明らかなように、外気温度がマイナス2.3℃にも関わらず居間単独であるなら問題なく目標の22℃を達成している。ところが、欲張って居間と寝室を暖房すると21℃、さらに三つの部屋である居間と寝室と書斎を暖房器すると20.3℃と部屋数を増やすと約1℃ずつ減少することが分かった。

 写真2は、例えば居間だけを暖房(1部屋、寝室と書斎のドアを閉める)した場合(列参照)、居間22.4℃、床16.2℃、寝室12.5℃、書斎11.1℃、玄関下駄箱6.4℃、トイレ6.1℃、脱衣所5.2℃、風呂場3.1℃、外気温−2.3℃であることを示す。一方、居間+寝室の列を見ると、居間は21℃で居間だけの温度と比べ1.4℃減少している。こうして、欲張って寝室、書斎のドアを開けっぱなしにすると居間の温度は22.4℃あったものが21℃、20.3℃と低くなる。

 玄関下駄箱(下駄箱に温度計を貼付した)以降の部屋は、居間と離れているので直接蓄熱暖房器の恩恵を受けないので、いずれの箇所も10℃以下と寒い。外気温は測定した期間中の平均値がすべてマイナス温度となっているので、蓄熱暖房器の効果を観測するためには好条件であったと思う。この蓄熱暖房器は暖房目的だけであるから、夏場になると使用できなく邪魔になる。

 2ヶ月間の温度測定の結果として蓄熱暖房器の効果と特徴をまとめると以下となる。
@送風用ファンが小型なので送風音が気にならないほど静かである
A24時間ほぼ設定温度に保たれるようだ(24時間連続で測定してないので今のところ不明)。夕方から深夜電力がオン状態になる11時ぐらいまで放熱能力が落ちてくる。そのため、送風の自動ON−OFFタイマーを使い、暖房不要時間帯をOFFに設定し蓄熱を長持ちさせる必要がある。
B放熱能力が落ちた場合、追い炊きができるので、任意の時間に蓄熱を再開し高温放熱ができる。ただし、電気代は別料金(深夜料金ではない)である。
C蓄熱暖房器表面は電気ヒーターやガスストーブのように高温になることはない。高くて50℃ぐらいなので暖房器に身体を触れると心地よい。側に立つと子供のころよく焚火で暖をとったが、その雰囲気が味わえる。
D電気代が安くなるという話だが、まだ、その結論が出るほど長期間使ってないので不明である。
E居間だけなら問題なく快適な暖房が確保できる。
F居間と寝室両方の暖房も可能だが、1℃だけ室温は下がる。
G居間と寝室と書斎の欲張った暖房を行うと、居間は20℃だが、寝室は16.8℃、書斎は16.2℃とやや寒い。この結果は、写真2に示したように外気温がマイナス数℃ある場合の結果であるから、外気温がプラス領域であるなら、もう少し高くなる可能性はある。
H蓄熱暖房器は冬場だけしか使えないという欠点がある。夏場は邪魔であるのが欠点。

 以上述べたように、真冬の寒い時期に居間と寝室の24時間暖房が確保できた。そのため、夜中にトイレに行く回数が増えた今日この頃、設置した蓄熱暖房器による温度環境改善は冬場の健康維持に威力を発揮してくれるものと期待している。【2011.2.23】

写真1:測定開始後の日毎“外気”、“居間+キッチン”、“トイレ”の温度
写真2:蓄熱暖房器の効果に関する室温と気温の測定結果

2011.2.23







2011/02/21 21:06:38|研究・教育の思い出
蓄熱暖房器とはどんなもの?

 2010年12月22日に蓄熱暖房器の設置工事を行い2ヶ月が過ぎた。設置工事といっても、大掛かりではない。蓄熱暖房器の電源電圧が200ボルトであるため、それを使用するための工事と、何しろ蓄熱用レンガが30個も入った重い蓄熱暖房器(全体重さ約200[kgf])であるから、それを設置する箇所の補強工事が必要となる。

 蓄熱暖房器は、夜11時から朝7時までの深夜電力を使用し、夜中に前述した蓄熱レンガに熱を貯める。写真1は蓄熱・放熱の原理と構造を示す蓄熱暖房器内部の様子を示す。写真2はレンガを入れる前の200ボルトのヒーターを示す。写真3は、レンガを積み上げている様子である。写真4はレンガ30個を入れ終えた内部の様子、写真5は電気蓄熱暖房器外観を示す。

 設置した蓄熱暖房器の型式、仕様などは以下の通りである。電気蓄熱暖房器ユニデール(8時間蓄熱型)、型番:VUEi50J、定額電圧:単相AC200V、定額消費電力:5KW(蓄熱)、28W(ファン・制御回路)、ヒーター本数:3本、蓄熱レンガ:30個、最大蓄熱量:40KWh(34,400Kcal)、全重量:215Kg、外形寸法:1076×672×250mm

 蓄熱暖房器の蓄熱は朝7時に止まり、写真1に示したような強制放熱に入る。装置内には小型ファンが設置されているので、そのファンを回しておけば常に強制放熱をする。しかし、ファンを止めておけば自然放熱で、暖炉のそばにいるようにポカポカと暖かい。夜中の蓄熱中でもファンスイッチを入れておけば、その間も強制放熱をする。全レンガに蓄熱が完了する、いわゆる自動車のガソリンタンクの満タンと同じような満熱?状態に至るまで前日の夜11時から翌日の朝7時まで蓄熱を行う。目標とする室温は設定できるので、その設定温度に達するとファンは止まるようになっている。ただし、ファンは止まっても自然放熱は止められない。

 写真6は建屋1階の部屋配置と蓄熱暖房器の設置位置を示す図で、蓄熱暖房器を設置した居間とその周辺の部屋との位置関係が分かる。この図で分かるように、主に居間を暖房する目的で蓄熱暖房器を設置した。しかし、慾を言うと、居間から続く寝室と書斎の2部屋の暖房もできれば有難いと願う。そこで、居間単独、居間プラス寝室、居間プラス寝室プラス書斎の組み合わせた3つのケースについて、各部屋の暖房効果がどれほどあるかを知る温度測定を行った。そのために、温度計を30個求め、各部屋にそれらの温度計を設置した。

 蓄熱暖房器を設置してからは、温度を測定する部屋の組み合わせに従い、2010年12月22日〜2011年2月5日まで毎日3つの部屋の温度を測った。この温度測定作業は、すでに投稿した二重窓の温度測定と並行して行った。蓄熱暖房器の効果に関する結果は、まとめて次回投稿予定である。【2011.2.21】

写真1:蓄熱暖房器の構造と内部の様子
写真2:蓄熱暖房器のヒーター
写真3:蓄熱暖房器の蓄熱レンガ
写真4:蓄熱暖房器内レンガ組み込み完成
写真5:蓄熱暖房器の外観
写真6:建屋の部屋配置と蓄熱暖房器の設置場所

2011.2.21







2011/02/19 0:16:01|研究・教育の思い出
ついに二重窓の温度効果がわかりました!

 昨年(2010年)11月より、温度計30個求め、二重窓をはじめ部屋の各所へそれらを設置し、今年の2月までの60日間家内ととともに部屋の温度計測を行ってきた。この二重窓は、昨年3月に工事し、夏場にそれなりの“効果がある“ことは分かっていた。しかし、具体的にどの程度の効果があるかはあまり分からずのうちに、冬場を迎えた。寒さが厳しくなる11月を迎え、蓄熱暖房器設置の話しが出て、それを設置すること決めてから、こちらの効果も知りたくなった。

 そこで、写真1のように二重窓をはじめ、居間、寝室、書斎、トイレ、脱衣所、風呂場、玄関など28か所の温度測定を開始した。写真2に示すようにして外気、網戸、二重窓の外側窓ガラス表面、内側ガラス表面、室内温度を測った。多くの温度測定データが取得するにつれ、二重窓の内側と外側、室内温度と外気温度の関係が明らかになった。それは、二重窓の内と外の温度差(T3−T2)と室内温度と外気温度の差(TR−T0)の比をとると、ある関係があった。その比を写真2中に示すようにαとし、二重窓温度差無次元指数と呼ぶことにした。このαを縦軸に室内温度と外気温度との差を横軸にとると、写真3のようにほぼ“0.4”であることが明らかになった。

 この関係は、二重窓の温度差と室内と外気温度差は比例することを示しているわけであるから、写真4のような曲線が描ける。これから何が分かるかというと、写真1に示したように内(T3)と外(T2)の窓ガラス温度と室内温度TRを知って、外気が分かるのである。

 例えば、写真1の温度計より二重窓の温度差が10℃あると分かったとしよう。写真4のグラフより、縦軸の10℃を横に見ると、横軸の30℃と交差する。これは、室温と外気温度の差が30℃あるということを示す。そこで、今度は室温を測って見たら25℃であったとする。TR−T0が30℃であるからTRに25℃を代入すると、TR−T0=30より、T0=TR−30となり、T0=25−30=−5℃となる。つまり、外の温度はマイナス5℃であるということが家にいながらにして知ることができる。

 ここで、注意すべきは、この関係が使えるのは我が家だけである。家の構造、窓ガラスの大きさ、二重窓間の距離等は、各家々で異なるので上記の関係も異なってくるはずである。実験をしないと不明だが、恐らく無次元化温度差指数αが、若干異なってくるのではないかと思う。【2011.2.18】

写真1:二重窓に設置した温度計
写真2:温度測定箇所の説明図
写真3:無次元化温度差指数αと室温・外気温度差の関係
写真4:二重窓の温度差は室温・外気温度差に比例する

2011.2.18 記







2011/02/16 8:35:40|思い出
動くことは良いことだ!

 昨日(14日)の投稿でリフォーム後の荷物や本の整理で、大変な力仕事をしたことを述べた。おまけに、古書を買い取りに出すため、それらを箱詰め、移動し、階段を何十回も上り下りしたことを書いた。その肉体労働が功を奏したのか、翌日(15日)になって良い意味の効果が現れた。

 今朝、いつものように六時半から近所の公園で行われるラジオ体操会に参加した。以前何回か述べたように、この体操会ではラジオ体操が終わるとストレッチと太極拳をやる。一通り終わると7時20分、自宅に帰ると7時半だ。ほぼ毎日、朝約1時間はこのラジオ体操会で時間を過ごす。ストレッチの1シーンで写真のような片足立ちがある。最近、それが上手にできなくなり、かなり頑張ってもふらつくことが多くなった。ところが、今日は所定の十数秒間片の足立ちが非常にうまくでき、うれしかった。

 なぜ出来たのかを考えた結果、昨日は私にとって荷物の運搬というかなりの重労働を行っためのようだ。特に急な階段の上り下りはきつかったが、約20[kgf]の段ボール箱を抱えて何回も下りた。最後のほうの荷物運びで、ここで転べば骨折間違いなしと思った。そう思いながら慎重に荷を運んだお陰で、無事に全てを運び終えた。このような何気なく肉体を動かしたことが今朝の片足立ちに役だったことが分かった。そういえば、1万歩以上歩いた翌日のラジオ体操会でも片足立ちが上手くできたという経験が何度かあった。階段の上り下りもそれと同様に足腰の筋肉を使ったのでそれらの筋肉が元気になり、翌日の片足立ちが上手くいったということのようである。

 最近身体を使うことは、ラジオ体操とノルディックウォーキングを除くとあまりない。よく、電車で通勤する方が自動車通勤に変えたら足腰が弱くなったという話を聞く。習慣となって毎日歩き駅の階段上り下りすることは体にとってとても重要であるこを改めて感じる。これからも、積極的にラジオ体操会、ノルディックウォーキングに参加し、その他機会があれば外部へ出かけ、駅ではエスカレータやエレベーターを使わず階段を上り下りするよう心がけたい。【2011.2.16】

写真1:ストレッチの1シーン右足の片足立ち
写真2:ストレッチの1シーン左足の片足立ち

2011.2.16







2011/02/16 0:20:26|思い出
あれ! また元通り?

  12日のブログに投稿した時点では、写真1のようにリフォームした部屋は広々とし喜びを感じた。昨夜(14日)、写真2に示すように今年の冬初めての雪が数p積もった。しかし今日は快晴に恵まれ、雪はまたたく間に溶けて行く。手を加えないで物置場として一時使った二階和室から荷物や本などをリフォーム終えた洋間へ移した。衣類や寝具類は新しい整理棚にきれいに収まったが、50年間にわたりためた本は、行き場を失った。本棚に収まりそうな感じだったが、一時待避させ戻した段ボール箱を一同に集め箱からだしたら本棚に収まりそうにない気配。写真2のベランダ右方に見える段ボールも本なので、これらを箱から出したらどうなるか?リフォームし少しは空間が出きると思っていたのは甘かったか。若かりし頃、航空宇宙技術研究所というところに務めていた関係で飛行機やロケットに関する本も若干持っていた。それら航空宇宙関連の本は所沢航空発祥記念館へ寄贈した。また、工学・技術関係の一部の本は教え子にも寄付した。

  まだ、教壇に立っている関係上それに関連する本や少々研究のお手伝いもしているので、その関係の本は残すとして、後は処分することにした。それにしても、ただ、焼却所へ持っていくのはもったいないので、インターネットで古本買い取りの可能性をチェックした。すると、結構買い取り店があることが分かり、ある店は漫画や一般書、また、ある店はISBNが本の裏に印刷されているものに限るというようなことがわかった。このISBNについての知識がなかったので、調べたら、「ISBNとは(International Standard Book Number)の略で国際標準図書番号、世界共通で図書(書籍)を認識する為に記載されるコード」ということが分かった。日本では、1988年から日本工業規格になり、それ以来ISBNが本の裏に印刷されているようだ。そのため、このマークがない本は古いということになり買い取ってくれないという店もある。

  ある専門書も扱う店へ電話を入れ、買い取りの様子をうかがったら、段ボールを送る、送料着払い、到着後査定し買い取り額は銀行振り込みということがわかった。そこで約400〜500冊ぐらいかと思い相談した結果、段ボール20個送ってくれることになった。

  こうして、今日15日午前、その段ボール箱20個が着いたので、早速、箱に詰めたら15個となった。段ボール1個(26×28×37[cm])には25冊前後入るので、15個の段ボール箱になったということで、買い取り冊数は約400冊近くであろう。値段もつかないような古い本が多いので金額は当てにしていない。スペースが空いただけ気分的に晴々した。ゴミ焼却所へ持参すれば、目前の馬鹿大きい焼却炉へ自ら投げ込むので、心が痛む。タダ同然かもしれないが買い取ってもらえば、誰かの手にわたり役立ってもらえる可能性がある。夜9時宅配便が集配にきてくれ一段落ついた。

  ところで、買い取り書店が送ってくれた上記サイズの段ボールは人間工学的によく出来ている。それは、箱の中に約20冊〜25冊の本が収まり、重さといい寸法といい、持ってそれほど苦にならない大きさである。もし、この段ボール箱ではなくミカン箱のような適当な箱に詰めるとすると重くて持ちにくく腰痛発症の可能性が高い。【2011.2.15】

写真1:リフォームできて感激したのもわずか
写真2:雪のため荷物整理に遅れがでた
写真3:本の始末に悩んだが買い取り点へ送る決心をした
写真4:買い取り店へ搬送直前の段ボール箱15個

2011.2.15 記