まず動く

「動く」と,ものごとが見えてきます。仕事や旅などで動きまわり、そこで経験したことや見聞したことについて述べたいと思っています。ここで、「動く」という意味は身体だけでなく、頭も口もです。  いつまでも元気でありたいと願い、「動き」を実践しています。
 
2011/12/26 10:49:13|その他
干し柿、美味しいよ!

 前回のブログで、我が家で干し柿を作るいきさつを述べた。その干し柿が見事に美味しい時期を迎えた。12月21日、2泊3日の予定で娘が孫をつれて遊びにきた。昨日(20日)眞喜子と試食(毒見?)しておいたばかりの干し柿を吊るしてある現場を孫に見せたら、写真1のように珍しそうに見つめ、それからつかみ始めた。2個がしっかり紐で結ばれているので、なかなか引っ張っても取れない。ついに私の出番になり、写真2のようなパン食い競争もどきで柿を孫と引っ張り合った。

 孫は手にした干し柿を両手で大事そうにしっかり抑え、暖かい日差しの元、写真3のようにちゃっかり踏み台に腰掛け美味しそうに物干し竿からゲットした干し柿をほお張っていた。そこへ、眞喜子が現れ私にもといわんばかりに1個失敬、口にほお張った(写真4)。こうして、1ヵ月かけて出来上がった美味しい干し柿、親子3代で楽しむことができた。また、来年の秋が楽しみだ。

写真1:珍しそうに干し柿を眺める孫
写真2:干し柿食い競争で争う二人
写真3:日差しの強いベランダで満足そうに干し柿をほお張る
写真4:眞喜子も負けずに干し柿をほお張る

2011.12.24 記







2011/12/24 17:55:44|小さな旅の思い出
干し柿が美味しく出来上がった!

 山梨県のフルーツパーク富士屋ホテルに宿泊し、秋のフルーツパークを散策したのは11月19日。あれからひと月が経った。フルーツパークの近所をドライブしていると写真1のように干し柿を沢山吊るしてある光景が見られる。去年20個ほど求め、物干し竿に吊るしておいたら美味しい干し柿が出来上がったことを思い出し、帰路、JAフルーツ山梨直売所に立ち寄り、渋い百目柿を去年の倍の40個ほど買った。この柿は、見た目は甘そうで直ぐにでも食べられそうな様相をしている。しかし、干し柿用として大量に直売所で発売しているので、むき方や柿に紐を縛り付ける方法などを農家の販売者の人に聞いて持ち帰った。

 山梨市から埼玉の秩父市に抜ける140号線沿いに道の駅「みとみ」があるが、ここでも写真2のように沢山の干し柿が吊るされ販売されていた。こうした光景を見ると、我が家でも干し柿を作りたくなり、前述のように少々大目に百目柿を求めた。自宅にもどり、早速ビニールを輪に結び準備にとりかかり、柿の皮をむき2階ベランダの物干し竿に吊るした。写真3の上は吊るしたばかりで食べられない状態、下は1ヵ月を経て黒く変色し食べごろになった我が家の干し柿である。

 12月20日、写真3の下に示すようにそろそろ食べごろになったが、孫が21日から二泊三日の予定で遊びに来るというのでそれまで眞喜子と食べるのを控えていた。しかし、この日、孫に食べさせるには毒見が必要だと眞喜子が言い出し、写真4上のように、21日を待てずに彼女は食べ始めた。それを見たら、我慢できず写真4下のように一緒になって毒見をし、これなら孫に食べさせてもOKとの結論を得た。こんなに美味しい干し柿ができるとは夢にも思わなかったので、来年は数をもう少し増やし100個ぐらいの干し柿を作ろうかと話し合っている。

写真1:山梨の農家の干し柿つくり
写真2:道の駅の干し柿販売風景
写真3:我が家の干し柿つくり(上:吊るした当初、下:1か月後)
写真4:我慢できずに毒見と称し口にしている食いしん坊二人(上:眞喜子、下:鑛一)

2011.12.23







2011/12/22 22:14:41|看護・介護研究について
注射針の曲がりはどのくらい!

 注射針は真っ直ぐに皮膚に穿刺させているかのように見える。しかし、実務につく看護師の皆さんからは少し曲がっているようだとの声を聞く。スポンジに針を穿刺した実験からも、理屈い合わない結果が得られたので、針は曲がり(反り)ということは事実であろ
う。

 そこで、針が曲がる様子を具体的に調べるために、針先に注射を打つときにかかる程度の力をかけたときに針が曲がる様子が測定できる装置を開発した。針が曲がる様子は、針先に既定の重りを吊るしたときに針先が曲がる(下がる)距離(変位量)を測れば一応何グラムの針先荷重で何ミリメータ変形するという事実は確認できる。しかし、それでは荷重と変位(反り量)の関係をグラフで表現するためには、実験に時間を要する。そこで、以下の装置を開発した。

 針先力(荷重)の測定装置:写真1に示すようにコの字型の金属部材でひずみが大きいと思われる個所にひずみゲージを貼付した。コの字部材のトップに針を接触させる小さな部材を取り付け、その部材に針先が接するようにした。この荷重計も前回投稿した針先力の測定装置と原理は同じでひずみゲージ式荷重変換器の一種である。写真1のように針先を荷重計に当て、注射器を下げていくと針は反り始める。この時の注射器を下げる方法は、ネジを利用しているので、少しずつ注射針は下げることができる。

 変位(針先移動量)の測定:写真1に示す装置で注射器が下がる量(変位)を測ることが必要になるので、板バネ片持ち梁を使い変位計を製作した。注射器が下がっていくときの下がり量は、この装置(板バネ)の先端を注射器の下部に当てておくと、注射器が下がると何mmかが測定できる。この変位変換器の動作原理は、あらかじめ板バネ先端を押して既知の変位を与えると板はたわむみ、ひずみが発生する。そのひずみ量と板バネ先端の変位量の関係をあらかじめ測っておけば、ひずみが分かると変位量がわかる。こうして、写真2のような板バネに木片を取り付けた変位計を試作した。この先端を注射器下部に当てておき、注射器を下げていくと板バネは変形しひずみが発生するので、そのひずみを測定する。測定したひずみから逆に注射器が下がった量が測定できる。

 写真3は、注射器を固定した万力である。万力を応用し、ネジを回すと注射器は下方にわずかずつ移動させることができるように工夫した注射針の曲がり測定装置である。

 写真4は荷重がかかっていない状態の注射針(写真上)と荷重が20gfほどかかったときの針(写真下)の変形を示す。ここで、20gfという重さはどのくらいかというと、郵便封書の重さ程度である。80円で送れる封書の最大重量は25gfであるから、おおよそ封書の重さ程度の力が針先に加わると、写真4のように反りかえる。ここで、なぜ20gfかというと、2軸力変換器を使いスポンジにベテラン看護師が穿刺したときに垂直方向の力として約20gfを記録したからである。

 針の太さ・長さによって反り具合は当然異なる。針先の変位量を測った結果、針先に20gfかけた場合、細い21G(0.6×32o)針で約2.5o、太い18G(1.8×38mm)針で約0.7oを記録した。この変位量は、前述のように針の太さ(ゲージNo.)や長さによって異なるので、今後系統的に針先の力と曲がりの関係を調べる予定にしている。

写真1:針先荷重の測定装置(荷重計)
写真2:針先変位の測定装置(変位計)
写真3:注射針曲がり測定装置の背面
写真4:注射針が曲がる(反る)様子(上:荷重ゼロ、下:20gf)

2011.12.22 記







2011/12/20 16:26:20|看護・介護研究について
注射針を刺す時の力が測れた!!!

 注射針を人の肌に刺す実験は不可能である。そこで、スポンジ(目下、人肌に近い材料を物色中)を2軸力変換器の上部にセットしそのスポンジに針を刺すことにした。その時の水平方向と垂直方向の力が測れることを期待し、前回紹介した2軸力変換器を試作した。 今回は、針をスポンジに刺し、そのときの微弱な2方向の力を同時に電子的に測れたので、紹介する。測る原理は、電子体重計と同じである。異なるのは、測る値がkgf(キログラム)のオーダーではなく、g(グラム)オーダーの小さな力である点である。  写真1は、ひずみ測定器、パソコンに試作2軸力変換器を接続した測定システムを示す。写真のように2軸力変換器上部にセットしたスポンジを注射針で刺すと、その時の水平・垂直力がひずみ測定器で同時に計測されるので、その記録や記憶はノートパソコンでできる。  写真2は乱雑なOラボでの注射針穿刺の実験風景を示す。2軸力変換器はノートパソコンの陰になって見にくいが、注射器を傾斜させるガイドとしての木箱とその左手のテレビ画面上に写しだされたデータが見える。ここで、実験に使用したテレビの有効利用について述べる。普通、研究室で実験をする場合、実験者は実験がうまく行われているかどうかのデータはパソコン画面で一生懸命に見ている。パソコン画面は小さいので、その様子は共同実験者には見えない。ところが、写真2のようにテレビのRGB端子を使うと、実験中のデータはテレビで拡大してみえるので、実験中のデータは共有できる。このようなことは、大型テレビがない実験室ではできない。自宅だから可能である。  写真3は、23Gの注射針(数字が大きくなると細くなる)を30°の方向からスポンジを刺した場合の水平力、垂直力データである。垂直力を水平力で割って、そのアークタンジェントをとった穿刺角度も示してある。写真3に示すように得られた穿刺角度の結果は19°と予想角度より小さい。何回実験を繰り返しても小さいので、変形しないキリを使い同様の実験を行った。その結果を写真4に示す。この写真に見るように、30°方向からスポンジに穿刺するとほぼ30°という好ましい結果を得た。  以上の予備実験の結果、細い注射針は普通に穿刺すると曲がり(反り)、看護師が真っ直ぐ刺入させているにも関わらず、針は曲がって進むことが分かった。注射針の力は、水平方向では約100gf、垂直方向では約20gfと小さい力である。80円で送れる郵便物の封書の重さは25gf以下である。このことを考えると、注射針の穿刺時の垂直力は封書郵便物程度の力であることが分かった。 今後は、針が曲がる(反る)原因を追究すると同時に系統的に種類の異なる針の曲がり具合を計測する予定である。と同時に共同研究者と注射針の挙動(穿刺角度、穿刺速度など)と痛みの関係について追求する。


 写真1: 前後・上下(水平・垂直)2軸力変換器と注射針2軸力測定システム


写真2:  Oラボの注射針穿刺実験風景


写真3: 30°傾斜させた注射針でスポンジを刺した場合の力データ


写真4: 30°傾斜させたキリでスポンジを刺した場合の力データ


 2011.12.18 記








2011/12/20 16:26:02|看護・介護研究について
注射針を刺すときの力は測れるのか! 2

 力がかかると板バネ(起歪材)は曲がる。力を取り除くとその曲がりは元の状態に戻る。このような材料(板バネ)にひずみゲージを貼り、力に比例したひずみが測れるような材料は起歪材とう。起歪材である板バネを利用して2軸の力を測定するための構造につては前回(12/5投稿)説明した。今回は、試作中の2軸力変換器が正常に機能するかの確認を行うための実験方法について述べる。  写真1は試作した2軸力変換器の概要と注射針を装置にどのように当てるかの様子を示す図である。最初に確認したいのは、2軸力変換器に針を当てたときに正常に力が測定できるかである。写真1の2軸力変換器の上部にセットした固めのスポンジに注射針を刺す。刺した針の力がスポンジを介して2軸力変換器に作用するので、水平方向、垂直方向の起歪材がひずみ、ひずみゲージからひずみが検出できる(ひずみに対応した電気量)。このひずみはひずみ測定器に取り込まれ、力の値に変換するための演算が施される。こうして、2軸力変換器上のスポンジに針を刺すと、水平力、垂直力が連続的に記録される。ここで大切なのは、12月7日に投稿した“力の校正”が実施されていることである。当然、写真1に示した2軸力変換器は水平方向、垂直方向の力の校正は行ってある。  写真2は、2軸力変換器を評価するために針の角度を決めて2軸力変換器上部のスポンジを刺す様子を示す。実際には、人の手で注射器外筒を押すことになるが、ここでは準備の様子を示している。注射針の角度に対する実験は写真に見るように既知角度だけ傾斜させた板に沿って、注射器を下方に少しずつ移動させて行う。  写真3は、木に穴を開けるキリを平行に移動させる様子を示す。写真では、キリは金属治具に固定され、それを板にそって移動させやすいように工夫にしてある。スポンジに斜めに注射針を刺すと針は少し曲がる(反る)ことが考えられる。写真3に示したキリによる実験は、反らない丈夫なキリで2軸力変換器に力をかけたなら、予想通りの水平力と垂直力が得られるかどうかを確認するために行った。  写真4は、注射熟練者が2軸力変換器のスポンジに針を刺している様子を示す。この実験から、看護師が穿刺したときに針先にかかる水平方向、垂直方向の力が分かる。この実験より、普通に針を穿刺するときの垂直力fが分かるので、逆に針に力fを加えると針先は何mmたわむかを知ることができる。  以上、写真を示し実験の概要を説明した。あとは、具体的に2軸力変換器をひずみ測定器に接続し、その“出力”をパソコンで観察・測定・記録するだけである。次回、予備実験結果について説明する。


写真1:2軸力変換器の概要図


写真2:傾斜角度を固定して注射針の先端力を2軸力変換器で測る


写真3:傾斜角度を固定してキリの先端力を2軸力変換器で測る


写真4:普通に行う注射針の穿刺実験


 2011.12.17 記