まず動く

「動く」と,ものごとが見えてきます。仕事や旅などで動きまわり、そこで経験したことや見聞したことについて述べたいと思っています。ここで、「動く」という意味は身体だけでなく、頭も口もです。  いつまでも元気でありたいと願い、「動き」を実践しています。
 
2012/01/06 23:38:59|思い出
歯を大切に!

 写真1は、今はほとんど見られないレコードの高級音楽再生システムである。この図で、もしもレコード針が傷んでいたり、すり減っていたりしたらどうなるであろうか。音を増幅するステレオ・アンプやスピーカー・システムがいくら高級であっても、これらの装置の入口であるレコード針がよくないなら、音を取り込んだところ(振動)でその音が雑音に侵される。その音(電気信号)を高級アンプで増幅すると雑音も一緒に増幅されるであろう。そのため、スピーカから出る音楽は、雑音交じりの聞きにくい音になることは間違いない。

 人間の歯をレコードの針に例えると、歯の大切さがよくわかる。つまり、人の命を支え食物を咀嚼する部位が歯であるから、その歯が虫歯になっていたり、良く噛み合っていなかったりするなら、食べものの味は半減し、消化不良にもなりかねない。人間が生きていくために必要な食物の取り入れ口である歯は、以上の理由で極めて重要な役割があるので大切にしたい。

 若いころ、痛くもない八重歯を抜くときに失神し、気がついたら歯科衛生士さんがうちわで顔を扇いでくれていたことを思い出す。それ以来、どうも歯科医院へ行くのが苦手になった。今から丁度20年前の平成4年、千葉県立保健医療大学のMa先生と「スケーラー(歯石を除去する刃物)の切れ味に関する研究」を共同で行っていたことがある。それが縁で、埼玉県川越市にあるMo歯科医院のMo先生を紹介していただき、今でもお世話になっている。Mo先生は名医で、虫歯やインプラントで歯の治療を受けたが痛くなく、その後の経過も順調で食べるもの何でもおいしくいただいている。

 半年に一回、定期検診のために葉書で連絡をいただき今日1月6日は、その定期検診の日だ。午前10時の予約で、その時間に合わせて眞喜子と出かけた。Mo歯科医院へは自宅から車で順調なら40分で行ける距離にある。電車なら本川越駅からわずか3分ほどの距離にある。眞喜子も平成6年から治療と検診でお世話になっているので、彼女は18年間、私は20年間お世話になっている。この間、眞喜子は入れ歯を入れたが、極めて調子がよくお煎餅のような硬いものを平気で歯のいい私と対等に食べている。歯並びの見た目は入れ歯とは全く分からず、違和感もないという。

 以上のようなわけで、半年ごとに検診と歯石除去、それに歯ブラシが当たっていないところの指導をいただく。Mo先生が名医である理由は、痛くないこと、歯の噛み合わせ調整がとても上手であることにある。噛み合わせ状況の判断方法は、歯に指を当てておいて、患者に歯ぎしりをさせる。歯ぎしりをしたときに発生する振動を指で感じ噛み合わせの良否判断と調整すべき個所が特定できるという神業をお持ちである。

 Mo先生と一緒に写真を撮ったが、その時のポーズが面白く、私が前述したように失神したときに使った抜歯用の大型ペンチと太い注射器を手にしてポーズをしてくれた。ブログで紹介したいと申し出たが、そうすると「チョコレートが沢山送られてくるので困る」と言う。沢山送られたらお裾分けをしてくださいとお願いした。ということでブログ投稿はOKをいただいたと判断する。
 これからも検診・診断でお世話になりますので、Mo先生どうぞよろしくお願いいたします。【2012.1.6】

写真1:レコード再生装置の概要
写真2:歯の検診中
写真3:大型ペンチを持ったMo先生と記念撮影
写真4:Mo歯科医院の前で

2012.1.6 記










2012/01/05 23:25:17|看護・介護研究について
実験を楽しむ!  〜注射器針先の力と反り(たわみ)について〜

 12月22日のブログに注射針の反りを測る装置の紹介をした。その結果、注射器に取り付けた針は注射(穿刺せんし)時に反ることがわかった。注射器を構え採血のために前腕皮膚に刺す(穿刺)角度は約20°といわれている。この角度で穿刺したときに皮膚に加わる垂直力は、前述の装置を使って測ったところ10gf〜20gf程度であった。そこで、10gfの力が注射針の先端にかかったときに針はどの程度たわむのかを知るため、微小な力と変位(たわみ)を測定する装置を開発・試作した。

 ここで、10gfとか20gfという力はどの程度の力か不明なため、特定の物の重さを調べた。1個の1円玉は1gf、1枚の葉書は3gf、封書は約20gf(80円で届く重さは25gfまでである)・・・・・である。したがって、普通に穿刺するとき注射針先端にかかる力は、葉書3枚から1通の封書程度の重さに相当する力である。普段我々がこのような軽い物を持ったときあまり重さを感じない。しかし、この程度の重さ(力)が注射針先端にかかるとどのくらい変形(たわむ)するのかは不明である。そこで、針先にかかる力の測定装置と力を加える注射器の動き(変位)を測る装置を開発・試作した。いずれもひずみゲージを応用して試作した。

 写真1は注射器の先(針基)に針を取り付け、針先端を力測定装置に乗せたところである。この装置は、注射器部分がネジ機構で下げられるように工夫され、注射器が下がるとそれと一緒に下がる針先に力がかかるように設計されている。測定を行うに従い、針(針管)が反ってくるのはわかるが、針が取り付けられている根元の針基という部分も曲がってきていることに気がついた。そこで、写真2のように針基の曲がりの影響を除くように針の根元をしっかり固定する工夫をし、針の反りを測定した。写真1と写真2の方法で得た結果を比較し、針基に取り付けた針(写真1)の反りが針基の影響を除いた写真2の方法で得た結果より大きければ、予想した針基部分も曲がっているという事実が判明する。

 写真3(針ゲージ:21G)は10gfの力が針先にかかったときの針の反りを示す。この写真を見る限り針基の曲がりはよくわからないが、そのわずかな曲げの影響は、針先端に近いほど大きく現れるはずである。測定はゲージ番号18G〜27Gの間で6種類行った。例えば、27G(長さ38o、外径0.81o、内径0.51o)を例にすると、先端の力が10gfで針基に取り付けた状態で1.05oの変位量が、ところが写真2のように針根元を固定すると0.58oと約半分の変位であった。この値は実験値であるが、このような針に力がかかった場合のたわみ量は構造力学の力を借りると理論的に計算で求まる。その計算方法は、「片持ち梁の計算」としてインターネットで公開されている。材質、長さ、外径、内径、先端に加える力を代入すると一瞬のうちに計算によるたわみが求まる。前述の数値を代入して21Gに10gfを加えた結果は0.505oという結果をえた。実験では0.58oであるから、ほぼ理論値と実験値が一致していることから、写真2のように固定した針の反りの実験結果はほぼ正しい。

 この研究は埼玉県立大学のS、K先生との共同研究として目下実施中である。何しろ対象物が小さいので実験装置も小型である。写真4は実験風景であるが、装置より実験者の姿とテレビが目立つ。今は便利な世の中で、パソコンで処理する実験データやグラフはすべてテレビで拡大して見えるので、自宅で行う実験はこのような点で便利である。

 新春早々に上記したデータが取得できるようになった。今年は注射針が曲がることを考慮した穿刺法、また、針先のカット面(RB、SB)が穿刺時の力に及ぼす影響などの疑問が明らかになる。詳細は学会で発表することになるが、実験して驚いたことは針ゲージ27G(長さ38o、外径0.41o、内径0.19o)では、わずか10gfの力で6.6oもたわむということがわかった。そして、針が細いので針先に力がかかって曲がるのは針そのものであって、針基には力が伝わらない。そのため写真1と写真2によるたわみの結果はほぼほぼ同じであることも分かった。これは、針先の力は針の反りに使われ、針基を曲げるに至らないのである。【2011.1.2】

写真1:注射器の先端(針基)に取り付けた注射針
写真2:注射針の根元を固定した針
写真3:針先に10gfがかかった場合の針ゲージ21Gの反り
写真4:注射針の反り実験風景

2012.1.5 記







2012/01/02 11:07:44|思い出
ラジオ体操で新年を迎える

 明けましておめでとうございます。

 今年も早朝のラジオ体操で新年を迎えた。和ヶ原公園ラジオ体操会では、毎年元旦朝6時半から始まるラジオ体操が終わると集まった公園で新年会を開く。普段はラジオ体操、ストレッチの後に太極拳を行うが、元旦の今日は新年会があるため太極拳はない。そのかわり、太極拳の模範演技がありそれを見ながら甘酒を楽しむ。

 朝まだ暗い6時半に恒例のラジオ体操が始まり、それに続いてストレッチがある。次にいつもなら太極拳を行うのだが、今日は和ヶ原公園ラジオ体操会世話人代表の「お互いに励ましあいながら健康で元気に体操を続けられるよう頑張りましょう」と新年の挨拶。参加者の中で最年長90歳になるKさんが紹介され、Kさんをお手本に頑張ろうと誓う。参加者の中には80歳代の方が数名いて、多くの参加者は60歳〜70歳代のお年寄で総勢40名ほどが集まった。

 甘酒がふるまわれ、甘酒で乾杯。この甘酒つくりは朝早くから世話人の皆さんが準備した。また、公園なので机がないから近所の公民館から借用し、有志の方々が運んでくれた。こうして、甘酒を口にしながらしばし談話、その後太極拳を楽しむグループによる模範演技が公開され、しばらく鑑賞。
 このようにして平成24年元旦、恒例の和ヶ原公園ラジオ体操会のラジオ体操と新年会を終え、愛媛の美味しいミカンをお土産にいただき帰路についた。

 大晦日から娘一家が孫をつれ泊まりに来ている。本来なら眞喜子も和ヶ原公園ラジオ体操会の新年会に出席予定であった。しかし、孫のためのおせち料理を準備中とのことで今年は新年会を断念。孫(娘が)が福袋を買いたいというので、正月も開いている入間アウトレットへ行こうという。家から近いアウトレットだが、正月早々開いている店舗が少ないためか、多くの車が入間アウトレットを目指す。普通なら10分もすれば着くアウトレットだが、今日は5分ほど乗ったところで大渋滞。途中で行くのをあきらめ、経路を変えて入間のイオンへ向かう。ここでも福袋が手に入るので、孫のサイズにあった衣類の福袋を買う。

 普通なら元旦の道路はガラガラに空いているのだが、アウトレットへ向かう道路は身動きがとれない。定年退職した我々は、土日、休祭日、盆暮を避け行動しているので渋滞に出会う機会は少ない。そのため、このような大渋滞に出会うと心身ともに疲れる。

 こうして、孫(女の子)と娘は旦那の都合で夕方さいたま市の自宅に帰った。孫に会えるのは嬉しいのだが、孫の付き合いは大変だ。最近幼稚園に行きだしてから、言葉が通じるようになり付き合いは楽になった。その反面、彼女からの言葉による要望も多くなった。我々も男の子2人と女の子1人を育てたが、もし孫が男の子であったなら、その付き合いはさぞ大変なことになっていたであろうと想像がつく。それは、壁は落書きだらけ、障子の骨は折る、家の中を走りまわったり跳んだりして大騒ぎしたころが目に浮かぶからである。孫は「来てよし帰ってよし」と先人がいうがその言葉は理解できる。【2012.1.2】

写真1:和ヶ原公園ラジオ体操会世話人代表の新年あいさつ
写真2:甘酒で新年を祝う
写真3:太極拳の模範演技
写真4:アウトレットへ行こうと張り切る親子三代

2012.1.2 記







2011/12/29 11:35:30|国内旅行
今年の年賀状書きが終わった!

 例年なら終えている年賀状書きが12月27日に終わり投函した。それも、入間市ではなく山梨市の郵便局から出投函した。年賀状は25日までに出せば確実に元旦に着くといわれている。投函する場所にもよるが、27日ごろまでなら着くかもしれないといううわさがある。
 ここ数年、年賀状の宛先と裏面の挨拶部分は自宅にて印刷しておき、近隣の温泉宿へ出かけて裏面の空間に近況を書き足すことを習慣にしている。書き足すのはほんの一言であるが、枚数が300枚もあるので、時間的な余裕をもって書かないと元日に着かない。今年は書くタイミングを失い、投函日が27日の朝になってしまった。

 年賀状を書きに訪れる宿は、熱海、箱根、山梨、水上とその年によって異なる。今年は、11月に柿を求めに行ったときに宿泊した山梨のフルーツパーク富士屋ホテルへ再び行った。この時期は宿泊客が少なく、静かである。ここは温泉がよいことと夜景がきれいなので気に入ったホテルの一つである。

 26日の今日は晴天に恵まれたため、富士山がよく見える(写真1、写真2)。これまで2回訪れたが富士山がこのようにきれいに見えたことはない。午後3時に着き直ぐに湯につかり、出てから年賀状を書き始めたらすぐに夕食どき。夕食後、また書き始めたが今度は睡魔が襲い、そのまま寝込む。

 午前2時に目がさめ、一気に残る250枚を書き上げた。朝6時から温泉に入れるので一風呂浴び、7時半からの朝食を済ませた。郵便局は9時に開くというので再び朝寝。目が覚めたら9時半であった。またまた、一風呂浴び、チェックアウトの準備をし、年賀状投函の目的地山梨市駅前の郵便局へ向かう。この郵便局は昨年も年賀状をまとめて投函したので、郵便局長さんと顔見知りになっている。1年前に投函しに来たことを伝えると、覚えていてくれ、甲府市内にあるB級グルメの「甲府鳥もつ煮」屋を教えたことを記億していると話してくれた。我々もそのことを覚えていて、甲府市内の鳥もつ屋(実はそば屋)まで出かけて食べて帰ったことを思いだした。こうして、郵便局長さんに300枚の年賀状をお願いし帰る間際、うれしいことに小瓶ジュ−ス(宣伝用)2本を頂戴した。このような旅先での出会いは、土地の様子を教えていただけるので貴重な出会いであるし、楽しみでもある。

 年賀状投函後、ひと月前に訪れたJAフルーツ山梨へ行ってみたくなり、立ち寄った。柿がとれる時期に立ち寄ったときは取れたての柿が山積みされていたが、いまでは、その柿は干し柿となって並べられていた。40個作った我が家の干し柿は、孫や我々が毎日のように食べたので今はない。そこでプロが作った美味しい干し柿と野菜を買って自宅に戻った。【2011.12.26−27】

写真1:遠くに見える富士山
写真2:ホテルの窓から見える富士山
写真3:年賀状を書き終え投函する直前
写真4:140号線沿いにあるJAフルーツ山梨

2011.12.29 記







2011/12/28 11:37:52|思い出
クリスマスの日にノルディックウォーキング!

 今日はクリスマス。しかし、今年は春に東北地方が大震災に見舞われたため、いつもより静かなクリスマスを迎えた。身心の健康が維持できていれば、大概の問題は解決できると信じて、動くことを最優先にして生活している。天皇誕生日の23日、朝7時半に家を出て都立城北中央公園へ眞喜子と向かう。ここは、池袋から東上線に乗り上板橋駅下車、徒歩15分ほどのところにある東京都の運動公園である。目的はノルディックウォーキング。

 この公園で毎月定例のノルディックウォーキングが行われる。9時半集合、定員20名、板橋区にあるササキクリニック院長の佐々木巌先生に指導をしていただいているノルディックウォーキングである。患者さんの健康を維持するのは運動からと先生自らノルディックウォーキングの指導員資格をとられ、休日を返上して我々患者のために運動療法を指導していただいている。このスポーツはポールを持って歩くところに特徴があり、最近広まりつつある楽しい運動である。なにしろ、ただ歩くより20%ほどエネルギー消費が多く、両手にポールを持つので、歩行の安定性が保たれる。その上、指・手・前腕・上腕も使うので上肢の運動も知らずのうちに行われている。それに美しい公園内を仲間と一緒に歩くので、運動しながら会話も楽しみ汗も流せる。さらに良いことに、前述のように医師が一緒で、看護師さんも参加されているので心強い。

 ノルディックウォーキングを行い、下肢の運動はもとよりだが、上肢の運動、手の運動、指の運動にもなっていることを発見した。それは、毎日パソコンの前に座り、ブログをはじめ報告書や論文を書くことが多い。ノルディックウォーキングを行っているために、このときの指先の動きは滑らかであることが分かったのである。その理由は、ポールを握って歩くときに、握るときの指はじゃんけんの「グー」姿勢でポールを後ろに押し出す、次にポールを戻す時はポールに力を入れないので「パー」の指姿勢を保っているからである。このとき「パー」姿勢でポールが手から離れると思われるが、使用しているポールのグリップには手掌にぴったり装着できるバンド(このバンドは人間工学的に作られている)がついているので大丈夫。そのため、手をパーにしても手からポールは離れない。こうして、歩行中に「グー」「パー」を繰り返しているうちに、指の運動も足の運動と同時に行われていることに気が付いた。

 その効果は、毎日パソコンを使う際のタッチタイピング(キーボード面の文字刻印に頼ることなく、指先の感覚だけを頼りにしてキーを叩くタイピング技法)に現れている。指先の動きが滑らかであることがそれを証明している。

 最後に写真4のように円陣を組みポールを挙げ、またの再開を誓って解散した。その後は、茗荷谷駅前のイタリアンレストランで有志が集まり昼食を一緒にとる習慣になっている。これも、前述の医師佐々木巌先生のはからいで我々患者の意向をくんで美味しくてしかも健康によい料理を選んでいただいている。この昼食会では、ノルディックウォーキング時に語りつくせない話題、今後の活動などが話し合われ気さくな交流ができる場ともなっている。こうして、今年のノルディックウォーキングの集まりは、クリスマスの今日終了した。

 最後にこの1年間、我々患者のために佐々木巌先生には運動療法と合わせて食事療法も教えていただきましたことに感謝いたします。また、この会では佐々木先生とともに一緒になって指導していただいた指導員の皆さんにも心よりお礼申し上げます。運動して、美味しい食事ができ、仲間が増えるというこの楽しい会で来年もお会いできることを楽しみにしています。【2011.12.23】

写真1:城北中央公園に着く
写真2:仲間と記念写真
写真3:歩く前と後ではこのようなストレッチを必ず行う
写真4:ノルディックウォーキングが終了し、来年の再会を誓う

2011.12.28 記