毎年4月に入ると兵庫県姫路市の姫路医療センター附属看護学校、栃木県壬生町の獨協医科大学看護学部、埼玉県川口市の済生会川口看護専門学校、千葉県成田市の二葉看護学院、千葉県旭市の旭中央病院付属看護専門学校で「看護人間工学」という科目の講義を行っている。姫路医療センター附属看護学校へは集中講義の形で2回でかける。その他4校は毎週月曜日から木曜日までの4日間、順次移動して講義を行う。その移動であるが、自宅が埼玉県入間市にあるので、ここから栃木県壬生町、埼玉県川口市、千葉県成田市、千葉県旭市と毎日自宅と学校を往復するのは辛いので、ある学校での講義が終わると、次の学校近くのホテルに移動し、そこに泊まるようにしている。ただし、旭中央病院付属看護専門学校では隣接する病院内にゲストルームがあるので、そこに泊まらせていただいている。いまでは、インターネットを使い駅前の安いビジネスホテルを容易に見つけることができる。自宅に一旦帰って翌日また出かけるより、混雑する朝の時間帯を避けられること、疲れないこと、自宅と学校間との往復時間がなくなることなどで時間的余裕ができ、ホテルでひと仕事ができるので、まことに都合がよい。 ホテルでの仕事というのは、もちろん翌日の講義準備と授業評価用紙(評価・感想・質問)の採点である。授業評価用紙とは、白紙A4用紙の1/2を使い、それを学生に配布し授業評価・感想を強制的に書いてもらう用紙である。質問があれば手を挙げて質問するようにいうが、手は挙がらない。紙に書くなら質問し易いのではと思い、質問内容もそこに書いてもらう。この評価・感想・質問文をホテルで読む。最高10点満点とした点数をつけ、こちら側から読んだ感想や質問の回答を赤で記入し、翌週それを学生に返却する。点けた点数は試験成績には無関係、運悪く最終試験点数が50点しか取れなかった場合、授業評価・感想・質問用紙の点数が役立ち、それを考慮し60点にすることもあり得ることを伝えてある。この評価用紙は、文章を書けないと看護師になってから日勤から夜勤への交代時の申し送りや手紙を書くのに苦労すると考えたからで、文を書く練習も含んでいる。 私自身、国語きらいで、文章を思うように書けなかったこともあり理系に進んだ。文章が書けないと問題があるとことに気がつき、仙台に住んでいた亡くなった義母に毎週、返事をくれなくてもよいからと伝えた上で、手紙を一方的に書き続けた覚えがある。それと同時に読書不足も感じていた。目蒲線大岡山にある大学に入間の自宅から通勤していたころ、電車の座席を確保するため小手指駅前の駐車場を月極めで借り、この駅から始発電車に乗って大学までの往復3時間40分を毎日の読書時間と決めて本を読み続けた。この大学へは13年間通ったので、相当数の本を読むことができた。若い人に本を読み、文章が書けるようになってほしいことを願っている。このような理由で、前述の白紙A4用紙1/2を配布し、文章の練習を兼ね授業評価・感想・質問を毎週書いてもらっている。 以上述べたように、毎年、4月から6月まで忙しい毎日が続く。心臓にステント3本入り、胆嚢除去、両目眼レンズ入りのため何回か入院し、医師と看護師にはその都度大変お世話になった。現役最後の何年間か、腰痛はなぜ起こるのかということの研究、看護動作研究、ギャッチベッドで床ずれが発生する可能性があるので患者背面の圧力測定、注射シミュレータの開発研究、坐剤抽入軟膏容器の形状研究など看護に関わる研究を行ってきた。それに伴い得た知見を恩返しのつもりで、今度は看護初学者に伝授することを現在行っている。 姫路医療センター附属看護学校については、前回のブログに投稿した。今回は現在毎週講義に出かけている学校の写真を紹介する。黙っていればわからないかもしれない少々おかしな写真が一枚ある。恰好をつけ好かしたつもりであったが、それによって前が大きく開いてしまったのを知らずに写してもらった写真である。今思うと、この写真は講義前に通りがかった女子学生にシャッターを押してもらったのだが、気がついてくれないことを願っている。他に数枚撮ればよかったが、あいにくこの学校前では1枚しか撮らなかったので、その1枚の写真を掲載した。読者の皆さんが気付いてくれないことも願っている。撮影した後、前開き状態で講義したようで、講義終了後に廊下で学生から「前が開いています」と注意され気がついた。“オー!ミステーク”【2013.4.26】 写真1:獨協医科大学看護学部前にて 写真2:済生会川口看護専門学校前にて 写真3:二葉看護学院前にて 写真4:旭中央病院付属看護専門学校前にて 2013.4.30 コンフォートホテル成田にて記す
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