まず動く

「動く」と,ものごとが見えてきます。仕事や旅などで動きまわり、そこで経験したことや見聞したことについて述べたいと思っています。ここで、「動く」という意味は身体だけでなく、頭も口もです。  いつまでも元気でありたいと願い、「動き」を実践しています。
 
2015/06/26 21:44:00|研究・教育の思い出
眠気覚ましのまいわわ体操
 今年も何校かの看護専門学校で「人間工学」の講義を行っている。その講義が先週、今週と順次一校ずつ30時間の講義を終えつつある。先週行った二葉看護学院(成田市)の学生から非常に良いことを教えてもらった。それは、どこの学校でもそうだと思うが、授業中に居眠りをする学生が目立つ。私語は厳しく行わないよう注意をしているのだが、居眠りはおおめにみて寝たいだけ寝かせている。その居眠りを防止するという「まいわわ体操」を教えてもらった。
 
 講義はパワーポイント使って行っているので、教室の電灯を消し暗くして話しを行う。そのためか眠くなると、どうしようもないようである。聞くところによると眠いのは絶えられないのでつい寝てしまうという。それに2コマ(90分授業の間に10分の休憩を入れ2回続く講義)の連続講義だから疲れることもあるのかも知れない。人間工学は、看護と密接な関係があるのだが、負担軽減、腰痛発症予防のような話しもする。このなかで重心、重心線、摩擦、テコの原理、力のモーメント、支持基底面などボディメカニクスの話しをするので物理用語が出てくる。数学も使いたいところだが、高校で物理を履修していない学生がほとんどだから、物理・数学を多用すると多くの学生は居眠りをはじめるに違いない。
 
 このようなことで講義では、重心と重心線がよくわかる模型、あるいは支持基底面内から重心線がはみ出ると転倒する金属製模型人形(形はロボットのようだ)を手作りし、転倒のメカニズムをわかりやすく説明している。前傾して重い物を持つと腰に大きな力がかかる。その大きな力が作用していることがわかる腰部モデルも手作りして演示を行っている。こうした模型を使った実験を行っている間は、とても面白いしよくわかると学生には評判がよいので居眠りする学生はいない。ところが、パワーポイントによる講義が始まると、あちらこちらと机にうつぶせになる姿が見え始める。いちいち注意するのも他の学生に迷惑だと思い、無視している。
 
 前記した二葉看護学院の学生Mさんが居眠り予防のよい体操があると教えてくれた。その名を「まいわわ体操」という。意味不明だが、予備校の先生から教わったという体操だ。座学中に行うので時間はかけたくない。体操するには場所が狭いのではと心配もある。早速、Mさんに号令をかけてもらい、授業を中断して全員が起立して体操はじめる。このまいわわ体操というは、「両手を大きく横に開いて、ゆっくりと前方に移動する。両手が合うとその手を組み合わせ、手首を反転させる。両手を組んだまま手を頭部へ持ち上げ、大きく背伸びをする。そして組んだ手をゆっくり離し、両手を左右にゆっくり下げながら“世界の空気を十分吸いましょう、そしてその空気をゆっくりはき出そう”と声にだす」これでお終だ。起立し、このまいわわ体操を終えるまでの時間はわずか2分ぐらいで、時間はかからない。
 
 授業終了後に授業評価と感想を書いてもらっているが、その感想文によると「まいわわ体操」はとても良かったと多くの学生が書いている。そう言ってくれるほどに、「まいわわ体操」は時間をとらず眠気覚ましとなるようで、とても評判がよい。この体操を他の学校でも活用させてもらうことにし、早速実施した。この学校でもまいわわ体操は居眠りの目覚ましになり、体操をすると授業に集中でき良かったとうれしい感想をよせてくれた。ところで、なぜこの体操は「まいわわ体操」というかは、提案してくれた学生Mさんが学友から”まいさん”と呼ばれているからで、あまり深い意味はない。ほんのわずかな時間で眠気をさます「まいわわ体操」を教えてくれたMさん有り難う。
 
 ところで、5月12日はナイチンゲールの日である。この日に、二葉看護学院元学院長の山田里津先生が世界最高の記章である「フローレンス・ナイチンゲール記章」が授賞されると赤十字国際委員会ナイチンゲール記章選考委員会から発表された(日本人で2人)。山田先生の今回の授賞は、看護教育分野における活動での功績が認められたからである。その山田先生も看護における人間工学は、とても大切であるとのご判断で、14年前に二葉看護学院で「人間工学」の講義をするようにと私に依頼され、それ以来今日まで教壇に立っている。【2015.6.17】
 
写真:ずわわ体操を行って目覚めたはずの学生たち
 
平成27年6月26日(金) 自宅にて記す







2015/06/23 2:11:33|思い出
傘寿の誕生会
  今日は5月16日土曜日、1日はやく傘寿の誕生を祝ってもらった。昨日(金曜日)から佐賀の息子夫婦が孫2人をつれ4人で誕生祝いのために埼玉へやってきた。という私は、講義のため昨日、姫路医療センター付属看護学校にいて羽田空港まで出迎えができないと思っていた。しかし、金曜日は大学に勤める息子と小学校の上の孫が学校へ行っているので日中は動けないという。そうゆう当方も姫路にいて出迎えができない。夜の8時ごろ羽田空港に着くという連絡が入り、講義を終えた後、姫路から品川にでて羽田空港へ出迎えることにした。佐賀の孫は小学生と幼稚園児なので、それぞれ大きなリュックサックを背負い、元気な姿で到着出口から出てきた。年に1、2度しか会えない佐賀の孫達であるから、埼玉へ来るというときは羽田空港まで夫婦で出迎えることにしている。しかし、今回は私が講義の旅にでている都合上、Makikoは自宅待機し私1人が出迎えることにした。夜8時過ぎのリムジンバスにて所沢まで、そして電車で入間の自宅に夜11時ごろ到着。
 
 独り者の長男は豊田市に住んでいる。彼は誕生会当日の昼少し前に、また、長女はさいたま市から、婿さん運転で娘と孫娘が3人一緒に車でやって来た。こうして、誕生会当日は狭い我が家に、子供3人、嫁さん、婿さん、その孫達3人の8人、それに我々夫婦2人を入れ総勢10人が狭い応接間に集まり、盛大に誕生日を祝ってくれた。涙がでるほどに嬉しい。というのは、今年5月で満80歳、傘寿の年を目出度く迎え、その祝いのために遠方から子供と孫がわざわざやってきて祝ってくれたからだ。妻のMakikoも喜寿を迎え、その上に10月には我々の金婚式も迎えることになっている。おまけに、80歳で健康な歯が20本以上あることを“8020”というが、その8020も達成できた。今年はこうしたいくつかのお目出たいことが重なる年となった。健康に恵まれたお陰で講義の旅と名付けて、1週間のうち5日は家を出ている。このような忙しいさなかなので、誕生会を迎え孫達と会えて嬉しいが、ゆっくり遊んでいる暇がない。一番遠方から来た佐賀の連中は学校があるというので2泊しただけで帰って行った。
 
 ローソクを灯したケーキをプレゼントされた誕生会は、生まれて初めてである。その上、可愛い3人の孫達から花束がプレゼントされ、たどたどしい字で祝いの文字を書いた色紙もプレゼントしてくれた。おまけに、今習っているというバレーやゲームを披露してくれ、お祝いパーティを盛り上げてくれた。小学4年生を頭に3人の女の子が集まったのであるから、想像つかないほどの賑やかさである。我々夫婦も男2人、女1人の3人の子供を育てた昔のことを思い出す。それに比べると女の子ばかりの孫3人は静かなものである。そうゆう私自身は男3人兄弟の長男として、戦後間もない食糧難のときに育ててもらったから、亡くなった両親はさぞかし大変な苦労をしたことと思う。その大変な思いを我々の子供達は目下行っている最中である。
 
 卒業した大学は理系で男子ばかり、最初に勤めた国立研究所も男子ばかり、その後に勤めたいくつかの大学も理系なので男子ばかりの職場で仕事をしてきた。よく、亡くなった母親が「近所に女の子のいる家は、赤いものがあっていいなあ〜」とつぶやいていたことを思いだす。そうゆう家に育った私なので、女の子が欲しかった。しかし、最初の2人が男の子、3人目になって女の子が生まれてきたので喜んだ。それが、いまでは女の子3人の孫に恵まれ、その上に教えている学生は、男子も数人いるが看護学校なのでほとんどが女子学生である。また、共同研究を今でも行っているが、こちらも看護大学の先生がたなので女性である。こうして、今では女性に恵まれた生活をおくっているためであろうか、この年まで元気を授かっているといえそうである。とはいえ、ここ10年ほどの間に「胆嚢除去手術」「白内障の両眼眼レンズ手術」「狭心症の冠動脈ステント3本挿入手術」を行っている。それでも、以上のような状況下にあるため健康に恵まれ80歳の誕生日を迎えることができた。相変わらず現役のときと同様な忙しさで動き回っているが、これも元気の秘訣かと思っている。【2015.5.17】
 
平成27年6月23日(火) 自宅にて記す







2015/06/20 15:29:04|思い出
庭のバラたち
今年も沢山のバラが咲いています。花好きのMakikoは、手入れに忙しく動きまわっています。

バラだより

平成27年6月20日(土)







2015/06/13 14:51:05|思い出
ランチ食べて映画観て!
  毎月開かれるロングステイクラブの「お値打ちランチを食べる会」が自由が丘のシャッターズというレストランで開催された。毎度のことながら、幹事さんから以下の案内をメールで頂いた。
 
 朝食はくれぐれも控えめにしてお越しくださいませ
 
     6 月 12 日(金) 11:30
     シャッターズ  (自由が丘店) ¥ 2,500    TEL 03-3717-0111
 
  「ここまで柔らかなスペアリブはなかなか食べられないと思います。(軟骨迄難なく食べられます)。タレは醤油・塩・ガーリック・マスタード・ケチャップ・マヨネーズ・わさび・バジルと 7 種類がありますが、今回は 1 番人気の醤油味を頂きます。またアップルパイアラモードは食べるのがもったいないほど可愛いデザートです。ソースは 6 種類の中から選べます。(ブルーベリー・ラズベリー・キャラメル・チョコレート・シナモンメープルシロップ)」
 
 到着まで2時間を予定して9時半に家をでて、11時半直前に自由が丘のシャッターズに着く。西武線の横浜元町行きに乗れば池袋、新宿、渋谷を通って乗り換えなしで自由が丘に行ける。レストランに着くとすでに26名ほどが席についている。30人が出席というから、我々を除きあと2名出席する予定だ。
 
 席は我々夫婦と元支部長のKさんとランチ会幹事Tさんの4人席。その他の席には4人席、6人席にめいめいが座わり料理の出番を待つ。ほぼレストランの半分の席は予約してあるロングステイクラブの仲間で、その他半分の席は一般席である。人気のお店とあった11時半というのに満席だ。
 
 食べるものが大好きな割には、料理のことを知らない我々夫婦だ。今日これから頂くスペアリブとは、どんな料理かも知らずにレストランに入った。辞書によるとスペアリブとは、「豚の骨付き肋肉(あばらにく)。煮込みやローストにする」とある。まずは、サラダが出る。その後、スペアリブ4本が2皿に分けられて出てくる。1人2本が割り当てで醤油味だ。写真はすでに半分食べたスペアリブなので見栄えは悪い。しかし、味は非常に美味しいし、軟らかい。その上、主骨の端についている軟骨も食べられるというので主骨だけを残してきれいに食べた。スペアリブが終わると次ぎにスパゲッティが、そして写真のアップルパイとコーヒーが順次出てくる。上述のお値段であるから人気がある店だということが理解できる。食事途中でトイレに行った。そのついでに玄関を除くと店の前に長い行列ができていた。
 
 食事後は自由解散。帰りに池袋東急ハンズに立ち寄るため池袋駅へでた。自由が丘から池袋まで乗り換えなしで行けるという便利さだ。スペアリブ、スパゲッティ、アップルパイいずれも美味しいし、交通の便も乗り換えなしで自由が丘に来られる。店員のマナー、態度がよく気持ちよく食事ができた。また来ようという気持ちになり、ロングステイクラブの仲間達と挨拶を交わし別れた。
 
  池袋東急ハンズでは、注射針2軸力測定装置を作るために必要な部材が見つかり、購入し郵送してもらう手続きをした。ハンズの玄関をでて、池袋駅に向かう道すがら「おかあさんの木」が放映中の映画館「シネマサンシャイン池袋」がある。この映画はよさそうだと目につけておいた。午後3時45分放映開始というので30分ほど待ち、入場する。有り難いことにシニア料金1100円で入れる。
 
  映画は、7人の男の子を生んだ母親とその子供達の戦争中の様子を描いた映画だ。冒頭、7本の木が現れるが、その木は「おかあさんの木」という木である。それは、子供達全員が順次兵隊にとられ、とられる都度母親が植えた桐の木である。戦地の子供たちを思い、植えた木をながめ無事を祈っている母親の姿が痛ましい。7番目の一番末の子が傷つき戦地から帰ったとき、戦地に行くときに植えた桐の木の下に倒れている母親を見つける。しかし、時遅くすでに母親は息絶えていた。この子の兄たち6人は全員戦死、無事帰ってきた末っ子が出会えた母親もすでに息絶えていたというから、本当に気の毒な一家である。涙流さずには観ていられない。昨年(2014年)2月に「永遠のゼロ」を観た。それ以来に感動したよい映画だ。
 映画館前の通りは若い人たちで賑わっている。広い劇場の入場者はわずか6名と寂しい。このような良い映画を観て感動する若者がもっと多く現れて欲しいと願っている。
 
  写真:フォト・コラージュというソフトウエアが無料で入手できるというので、今回試みた。自由が丘、シャッターズの料理(スペアリムとアップルパイ)、映画「おかあさんの木」に応用してみた。このソフトウエアの存在は、看護学生が教えてくれた。ブログ投稿のきっかけも学生がつくってくれた。若者に感謝。
 
平成27年6月13日(土) 自宅にて記す
 







2015/06/04 6:14:29|研究・教育の思い出
楽しい講義の旅

 4月より埼玉、千葉、兵庫の看護専門学校5校の講義が始まり、早いもので2ヵ月が過ぎた。鉄道移動距離がインターネットで簡単に調べられるので、総移動距離を計算してみた。兵庫県にある姫路医療センター附属看護学校は集中講義なので2回、その他2校は8回(毎週2コマ講義、30時間15コマ)、残る1校は15回(毎週1コマ、30時間15コマ)講義する。
 
 学校所在地が埼玉県戸田市、川口市、千葉県成田市、旭市、兵庫県姫路市にそれぞれ位置するので鉄道移動の順序は以下のとおりである。
毎週の鉄道移動距離

(1)月曜日講義の旅:武蔵藤沢駅→池袋33km→戸田14km:往復94km・・・・15回
(2)火曜日〜木曜日講義の旅:武蔵藤沢→池袋33km→川口11km→成田84km→旭61km→池袋112km→武蔵藤沢33km:合計334km・・・・6回
(3)年2回の姫路を含む講義の旅の鉄道移動距離武蔵藤沢駅→池袋33km→川口11km→成田84km→旭61km→姫路638km→池袋571km→武蔵藤沢33km:合計1,431km・・・・2回
 
 以上の鉄道移動距離をもとに総移動距離を計算すると下記のように6,276kmである。
94km×15回=1,410km
301km×6回=2,004km
1431km×2回=2,862km
合計:6,276km
 以上は、鉄道を利用した距離であるが、自宅から最寄りの駅まで、学校所在地のある駅から学校までのバスやタクシー、徒歩などを入れるとおおまかに総移動距離は6,400kmぐらいになるであろう。
 
 若いころアメリカ東海岸のフィラデルフィアがあるペンシルベニア州から西海岸にあるサンフランシスコ(カルフォルニア州)まで3週間かけて約12,000kmのドライブを行ったことがある。この区間は直線距離で4,100kmぐらいであるから、その3倍の距離を寄り道しながらアメリカ大陸を横断した。また、最近ではイタリアのシチリア島からドイツのベルリンまで、スペインのマドリードからイギリスのアバディーンまで鉄道を利用して移動したことがある。両者とも移動距離は二千数百km程度であると思われるので講義の旅の移動距離にはおよばない。
 
 以上のように見てくると距離6,400kmを鉄道を利用して移動したということは、アメリカ大陸を横断し、途中まで引き返せる距離である。また、ヨーロッパでいうなら上述したようなヨーロッパ鉄道の旅を2,3回行える距離である。あと2週間で講義の旅は終わる。今日6月4日は、その講義の旅の一つが終わる。授業評価を行う予定であるので、どのように今年の授業が評価されるのか心配である一方、楽しみでもある。【2015.6.4】
 
写真1:5年ぶりに改修工事を終えた姫路城
写真2:国立独立法人国立病院機構姫路医療センター
写真3:姫路医療センター附属看護学校正門
写真4:2回目の講義を終え学校を去る日(私のお腹が気になる)
 
2015.6.4  旭中央総合病院にて記す