娘が5本指ソックスという靴下があることを教えてくれた。彼女はそれを履いた結果、なんとなく良さそうなので最近履きだしたという。この話しを聴き、指の間に靴下の布が挟まるので、指の間が蒸れず水虫にならず、臭いも発しないのであろうと思い、安物の5本指ソックスを求め早速夫婦で履きだした。履いて2週間が過ぎた。
毎朝6時半から、ラジオ体操、ストレッチ、太極拳を約40分間近所の公園で行っている。この中のストレッチで片方の足を持ちながら、もう一方の足で立つ場面がある。最近、この片足立ちがうまくいかなくなった。ところが、上述した5本指ソックスを1週間ほど履いたあとのある日、しっかり立てるというわけではないが、ともかくテープコーダーから流れるストレッチの合図時間30秒ぐらいは片足立ちが保てることに気がついた。
なぜ、そうなるのかを自分なりに考えた。その結果、5本指ソックスを履くと5本の指が自由に動かせるようになったからではと考えた。通常履く靴下は5本の指を拘束し、靴を履くとさらにきつく締め付けられるような格好で拘束される。一方、手の5本の指を考えると、手の指は握る、つまむ、持つ、回す、キーボードをたたくなど日常生活あるいは仕事で常に動かし続けている。それに対して、普通の靴下を履いた足指は仲良くいつでも揃えた格好でお互いくっついたまま1日中を過ごす。足と手の指とではこのように動かす度合いが極端に異なる。足の5本の指は運動量が少ないので動かす筋力が衰え、起立時の安定性が年とともに失われてきたのではと考える。
最近、身体全体的に皮膚や筋肉が衰えてきているので、足裏の皮膚や筋肉もやせ細ってきている。その証拠に、足裏のお肉というクッシュンが痩せてきているので、プールサイドを裸足で歩くと骨がコンクリートにダイレクトに接するようでとても痛く感じ歩きにくい。
床面で物を支える部分を支持基底面というが、年をとると人間のその支持基底面は、足裏筋肉の縮小で見かけ上やや狭まってきていると思える。ということは、人を支える支持基底面が狭くなり、重心線が動ける範囲も狭くなったといえる。支持基底面から重心線がはみ出すと起立できず転倒するので、支持基底面が狭まるということは、片足立ち姿勢が不安定になることに通じる。
話しがややこしくなったが、加齢と共に片足立ちが困難になったのは、足の5本の指を動かす筋力が衰えたことと、上述した支持基底面が狭まったことによると考える。前者の筋力の衰えは、動かすことで少しは維持回復できそうだ。その維持回復は5本指ソックスを履くとできるのではないかと思う。若いときのように片足立ちがしっかりできるようにはならない。足の5本指を手の指を動かすように動かす訓練をすれば足指の筋肉が鍛えられ、少しは転倒予防になるかと思っている。素足で毎日を過ごせばよいのかも知れないが、それができないなら5本指ソックスを履くのがよい。ところが、5本指ソックスを履く場合、変形した足指を5本指ソックスに合わせてはめるのに時間がかかる。慣れないと、これまでのようにソックスを簡単に履けないことも気づいた。
5本指ソックスの存在を教えてもらった当初、安物を3足1,000円?でMakikoが買ってきてくれた。上述したようにしばらく履いたら片足立ちが不安定ながらできるようになった。そこで、デパートへ行った折り紳士売り場に立ち寄り、もう少し上等の5本指ソックスを探しに靴下売り場を覗いた。そうしたら、5本指ソックス専用売り場があり、買うのに迷うほどの各種5本指ソックスがある。地味な高級?5本指ソックス(1,500円)を買った。こんなに沢山の5本指ソックスが出回っていることを知らないのは我々夫婦であって、知っている人は早くから履いているようだ。デパートの靴下売り場に5本指ソックス売り場があるほどに、今ではこの5本指ソックスは普及している。
インターネットで「5本指ソックス」情報を調べたら、「足のムレを抑える効果」「冷え性の改善(普通の靴下に比べ5本指ソックスの温度は約4℃高い)」などの効果があることがわかった。それに、5本指ソックスの効果に関する研究もあって、それによると「5本指ソックスはバランス力(静的姿勢制御)を向上させる」とある。この効果を期待し、今日も5本指ソックスを履いている。この5本指ソックスは、スペイン人が特許を持っているというスペイン生まれであることもわかった。【2015.7.1】
参照ネット:(
http://blog.livedoor.jp/runart/archives/1016492477.html)。
平成27年7月1日(水) 自宅にて記す