まず動く2

　2016年11月30日夕方のこと。散歩のためイリカイ・ホテルをでて海岸に向かう途中、ヨットハーバー近くの路上で空を見上げた。頂上に雪を頂く日本の富士山によく似た形の珍しい雲を垣間見た。その富士山雲は10分もすると、よく見かける普通の雲に変身し、間もなく富士山雲は消失してしまった。ほんのわずかな時間であったが、この珍しい形の雲をハワイ・ホノルルで見ることが出来た。11月4日に名古屋で開催された学会に行く途中、新幹線から観たばかりの素晴らしい富士山の姿を思い出す一瞬であった。【2016年11月30日】
 
平成28年12月3日(土)　ILIKAI HOTELにて記す
 

　サンライズ、サンセットは毎日繰り返す自然の摂理である。天気のいい日は、サンセットが美しい。ILIKAI HOTELの裏庭にいながらサンセットが見られる。サンセットが始まる直前に赤い服を身にまとった男性が松明（たいまつ）を持って、ホテル周辺の照明用松明に日を灯す。その火をつけ終えると、最後に東西南北に向かって大きなホラ貝を吹いて神に祈りを捧げる。それが終わると徐々に日は沈み始める。ヨットハーバーの彼方に沈みゆく太陽の写真をここに示す。【2016年12月１日】
 
平成28年12月3日(土)　ILIKAI HOTELにて記す
 

　12月に入ると一気にクリスマス気分が盛り上がる。その証拠は、まずクリスマスセールの広告が出始めること、ホテルロビー、デパート、ショッピングエリアなど各所にクリスマスツリーの飾りつけが始まることで分かる。特に目立つのは、ハワイシティホール前に大きなサンタクロースの人形とクリスマスツリー、それに庁舎内に消防署、警察署、電力会社など役所や企業などが競いあうクリスマスツリーが飾られることである。
　昨日12月2日（金）にイオラニ宮殿庭園でロイヤル・ハワイアン・バンドの演奏会があった。その時、演奏帰りに近くのシティホールでクリスマスツリーを飾り始めたので観て欲しいとのアナウンスがあった。シティホール玄関には大きなツリーが、内部には完成したばかりの沢山のクリスマスツリーが飾ってあった。大勢の人たちの中にホノルル市長の姿も見え、なにやら出来上がったツリーの評価結果を発表するところであった。ツリーのひとつにローヤル・ハワイアン・バンドの作品ツリーがあり、その周辺に演奏を終えたばかりの楽団員がツリー周辺に集まっていた。白い制服の男性（指揮者のブライトさん）が、指揮者帽のモデルをツリーの頂点に飾るところであった。【2016年12月2日】
 
平成28年12月3日(土)　ILIKAI HOTELにて記す
 

イリカイ・ホテル（ILIKAI HOTEL）は、5年前にハワイロングスティを実施して以来、毎年滞在しているホテル（コンドミニアム）である。その時、ツアーでホノルルを訪れた時に、あらかじめロングスティの候補に挙げておいたホテルで、ホテルとコンドミニアムが混在している約1000部屋ある大きな建物である。歴史も古く、聞くところによると五十数年前に建てたビルだそうで、古いが故に多くの現地の人に知られているホテルである。今では内部が改修され、その古さをあまり感じさせない。ホノルル空港に着き、空港からホテルへ行くときに乗るタクシー運転手に”ILIKAI　HOTEL”と言えば直ぐに通じ、迷わずにホテルに着くことができる。

　建物の形も変わっていて、３方に突き出た星状の形をしているので他の建物と異なり直ぐに分かる。地図などに記された図面を見てもあるいは帰路飛行機からワイキキを眺めてもその所在が直ぐ分かる。ホノルルで有名なヒルトン・ハワイアン・ビレッジ・ビーチリゾート＆スパのお隣で、ラグーン（砂州または沿岸州によって海と切り離されてできた湖や沼）の直ぐ側に建つビルである。そのラグーンの海よりに所在し毎週金曜日になると5分ほどの短い時間だが大きな花火が打ち上げられる。部屋からその花火が見えるのも、楽しみのひとつだ。
 
　ホテル内部には石けん、トイレットペーパー、サンドウイッチ、おにぎり、コーヒー･･･････が買えるコンビニ、レストラン、大きくはないがコーヒーショップ、お土産屋などがあるので、生活するのには困らない。24時間警備員が常駐しているので治安はよい。三方に広がる星形ビルの階数は24階で、ビル中央には5機のエレベーターがある。12月に入るとロビーにはクリスマスツリー、中庭にはサンタクロースやトナカイの電光が綺麗に輝いている。その輝きが一昨日（12月1日）から始まった。
 
　ILIKAI HOTELに滞在するようになって早いもので5年が経過した。あと何年間滞在することが出来るか不明だが、健康と資金が許す限り再訪したいと願っている。【2016年12月3日】
 
平成28年12月3日(土)　ILIKAI HOTELにて記す。
 

　昨年我々は、金婚式を迎え、Makikoは今日78回目の誕生日をここハワイ・オアフ島で迎えた。そのお祝いということで、日本にいるときハワイプリンスホテル内のプリンスコートというレストランに夕食の予約を入れ日本を11月27日に出発した。着いた翌日がMakikoの誕生日。お祝いに駆けつけてくれた方が一人いる。ハワイ大学で研究員をしている医師でもあるJさんである。彼女とは数年前に当地で開催された「サンライズの会」という集まりで知り合い、研究内容は全く異なるが、お互い研究者仲間ということで話しが合い、ハワイに来るたびお会いしている。
 
　プリンスコートの食事はビュッフェ形式、制限時間は2時間と一応決まっている。海鮮料理が美味しいと評判を聞いたので、このレストランに3名の予約を入れた。Jさんにはこの日はMakikoの誕生日であるとは伝えていない。Makikoには誕生日の夕食はホテル外で食べようと伝えてはいた。レストラン予約時に誕生祝いの食事だと伝えたところ、サプライズを考え、ケーキとお祝いカードを準備すると言ってくれた。そのカードになにかお祝いの言葉を書いて当日食事の席に届けるという。しかし、当日ケーキはでたがカードは忘れたのか出なかった。普段使わないくすぐったい文章を書き入れたはずなので、カードがでて来なくて良かったと思っている。チョコレートケーキには“Happy Birthday”と鮮明に書かれてあったので、とても良いサプライズになったと思う。MakikoもJさんも単なる夕食をとりに来たと思っていたので、このサプライズは知らない。このケーキに加え、Makikoにはステキなクリスマスシーズンのブローチをプレゼントした。嬉し涙のひとつぐらいながしてくれるかと期待していたが、サンキューの一言で終わり。悲しい映画を観て、涙を流すのはKoichiであってMakikoは流さない。涙が売り切れになった女性になったようだ。
 
　ともかくも夫婦ともども、こうして健康な姿で元気で、しかもハワイで誕生祝いが出来るなどとは思ってもいなかった。12月11日（日）には10km・レース・デー・ウォークに参加するほどの元気がある。ここ毎年ハワイに来るが、10km・レース・デー・ウォークに参加し健康状態のチェック、体力を鍛えるため毎朝の気功体操に参加することが主なるハワイロングスティの目的になっている。気功体操はかなりきつい運動で、終わるとベッドに横になり2時間あまり朝寝するほどだ。今年のハワイ・ロングステイでは、12月28日に日本に帰るので、まだ間に合う年賀はがきも当地で書く予定でいる。
　このまま健康で元気でいるなら夫婦とも100歳まで大丈夫だとの勢いで生活している。【2016年11月28日】
 
平成28年12月1日(木)　イリカイ・ホテルにて記す