まず動く2

ブログ「まず動く」の写真容量が不足したため、ここに改めて「まず動く2」を立ち上げました。以前のブログ同様に、写真付き日記のつもりで投稿します。ご覧いただければ嬉しい限りです。
 
オアフ島最西端「最果ての地・カエナ・ポイント」でアホウドリに会う
 ビーチに長々と横たわっている姿がとっても可愛らしいハワイアン・モンクシールとアホウ鳥が見られることを期待してカエナ・ポイントにやってきた(写真中上)。ハワイアン・モンクシールは、現在1,300頭から1,400頭しか生息していないと言われ、絶滅が危惧されている。このアザラシに会える可能性の高いところがオアフ島の最西端のカエナ・ポイントである。
 野犬などの野生動物が入り込めないようにカエナ・ポイント周辺一帯に柵が張られてある。人が柵内に入るのには2重ドアのゲートを通過しなければならない(写真左下)。最初のドアを開けゲート内に入り、ドアを閉める。次のドアを開けて柵内に入るという2重ドアをくぐらないと入れないようになっている。このようにするのは、扉が1つだと開けたとたんに野犬などが瞬時に柵内に入り込むことを防止するためだという。

 柵内に入ると広い砂浜だ。カエナ・ポイントへ向かう砂地の道両側にロープが張られてある。よく見るとロープの向こうにアホウ鳥が卵を抱いている姿があちらこちらに見られる。一羽のアホウ鳥がロープ際に座りこみ卵を抱いている。人間が近づいても驚かずにじっとしている(写真右中央)。アホウ鳥が飛ぶ姿を見たが、羽根を広げた姿は2mぐらいあるかと思われるほど大きい。
 一方のアザラシは、見当たらない。誰かがあそこにいると指さすが岩とよく似ていて、アザラシだと特定するのは難しい。望遠鏡で覗くと、岩と異なり丸みをおびているのでアザラシであることが確認出来る。今日は一匹しか確認出来なかったが、多いときは何頭ものアザラシが砂浜に寝そべっているという。
 カエナ・ポイントの近くに海岸に向けて設置されている用途不明の大きなコンクリートブロックが放置されている。同行した自然保護団体の人の説明によると、第二次世界大戦中、日本軍が接近することを早期に発見するための監視塔であったという(落書きされている写真左中央2枚)。

 写真左上の景色を見ながら昼食をとり、歩いてきた道を逆に歩き、舗装道路沿いにある駐車場に午後2時ごろ戻った。自然保護団体の人が持参した冷えた缶ジュースが配られ、ジュースで乾杯し、各自が乗ってきた車で 帰路についた。長時間歩いた後であったので、ジュースがこれほど美味しく感じたことはこれまで経験したことがない。ともかく美味しかった。舗装道路を歩く10km・レース・デー・ウォークは、今年も無事に歩けた。山道あるいは今回のような不整道路を歩いたことがまずないMakikoは、10 kmの悪路を歩けたことに対し自分でも驚いている。その影には同行のハワイ大学研究員のJさんの支援と激励が大きい。Jさんに感謝する。【2017年12月18日】
 
平成29年1月3日(火) 自宅にて記す
 







オアフ島最西端「最果ての地・カエナ・ポイント」への道

 トレイル(trail)とは自然道のことで「森林や里山、海岸、集落などを通る歩くための道」という。アザラシの一種で絶滅が危惧されている“ハワイアン・モンクシール”と“アルバトラス”(アホウドリ)の保護地区に指定されているところがカエナ・ポイントである。ビーチに長々と横たわっているアザラシと“アホウドリ”が卵を抱く姿が見られるというオアフ島最西端のカエナ・ポイント・トレイルが2つある。そのトレイルは、南ルート・トレイルと北ルート・トレイルがあり、いずれのトレイルも海岸沿いを往復で約10 km歩いてカエナ・ポイントに達することができるという。このカエナ・ポイントへ1218日(日)南ルート・トレイルを往復約10 kmの道を歩いて卵を抱くアホウドリと岩のように動きのない一匹のハワイアン・モンクシールを見てきた。

 カエナ・ポイントへ出かけるきっかけとなったのは、昨年11月にハワイシニアライフ協会主催のクリスマスパーティ参加申し込みのためワイキキにある協会案内デスクへ出向いたとき、カエナ・ポイント・トレイルの話しを協会のHさんから聞いた。参加定員は5名と限られた人数であったので、迷わずに参加申込みを済ませた。

 説明によると「オアフ島最西端のカエナ・ポイントまで、片道5kmある海岸線の景色を楽しみながらゆっくり歩きます。登りも下りもありません。カエナ・ポイントにはオアフ島でここでしか見られないアホウドリやハワイアンモンクシールがいます。用意するもの:ハイキングシューズ、帽子、杖、日焼け止め、水(1リットル)、スナックなど」と説明を受けた。

 絶滅が危惧されているハワイアン・モンクシール、アホウドリは、シエラクラブ(Sierra Club)というアメリカ合衆国に本部を置く自然保護団体が保護している。今回の参加メンバーは自然保護団体の方3名、地質学者夫婦2名、それに我々のように許可を受けた参加者4目の計14人である。カエナ・ポイントは人里離れたところなので、カエナ・ポイントの手前5 kmまでの舗装道路をまずは車で行かなくてはならない。そこから先は車が通れないので徒歩である。車での移動時間は約1時間半。カエナ・ポイントの手前5kmのところにある駐車場に車を止め歩く。道路は海岸線に沿っていて、昔鉄道線路があったという。その証拠となる枕木が残っている箇所が2箇所あった。道路は岩、土、砂利,小石のある道であまり良くなく、前日雨が降ったようでところどころぬかるみもある。道路幅いっぱいの大きなぬかるみは、まるで小さな池のようになっているところもある。海側は断崖なので、そのぬかるみを避けるために山側の傾斜に生えている草をつかまりながら進むところもある。海岸線に沿ってゆっくり歩くので、岩肌に大波がしぶきを上げ水煙のようになる箇所が何カ所もあって見ていて飽きない。ぬかるみがなければ、それほど疲れないかと思う。ぬかるみを避けようとするが泥水につかるような箇所もあり、歩行に苦労し疲れは増す。

 カエナ・ポイントに着くと、ポイント周辺にヘンスが張られているのに気づく。アホウドリ保護地区になっていて、野犬など動物が入らないようにするためだという。ヘンス内に入るためには、二重の扉を通過する。扉が一重だと開けたと同時に動物も一緒に入って来る恐れがあるからだそうだ。こうして、保護地区に入るが飛んでいるアホウドリは数回しか見られなかった。広い砂地でアホウドリは砂地に座り、あちらこちらに卵を抱いている姿を沢山見ることが出来た。【20171218日】

平成2913() 自宅にて記す








追っかけローヤル・ハワイアン・バンド
 ロイヤル・ハワイアン・バンドは、1836年にカメハメハ三世によって創設されたハワイ王朝専属の音楽バンドである。現在もホノルル市営の楽団として活動を続け、王朝の伝統を受け継ぐ生の演奏を定期ライブで楽しむことができる。イオラニ宮殿のライブは、毎週金曜日の12時〜13時までの1時間たっぷりと楽団演奏、フラダンス、ボーカルを芝生に座ってあるいは椅子に腰掛けのんびり鑑賞できる。
 
 過去5年毎年ハワイロングスティを行っているので、毎週金曜の正午はイオラニ宮殿へでかけ、ローヤル・ハワイアン・バンドの音楽鑑賞をすることを日課のひとつにしている。毎週バンド演奏を鑑賞しに出かけているため、指揮者のブライトさんと面識ができた。毎年12月の最初の演奏会に出かけると、今年も「演奏を聴きにきた」と声がけをするし、12月末に帰国する時には「今日が演奏を聴くのが最後です」と挨拶して帰国する。また、「来年も聴きにくるのでよろしくお願いします」と挨拶を交わすようにもなった。今年もその最後の演奏会に出かけ、「さよなら」の挨拶を交わしハグしてもらった。その時の写真が右下の写真である。
 
 写真に見るようにローヤル・ハワイアン・バンドは、イオラニ宮殿の大木の木陰で演奏する。ある人は椅子に、またある人は芝生に座って演奏を聴く。12月はクリスマスシーズンなので、クリスマスの楽しい演奏ばかりである。その音楽に合わせて、ボーカルの歌が聴かれ、フラダンスが見られる。この時期は近くの市庁舎内にクリスマスツリーが飾られる。ツリーが飾られたので見て帰るようにとの情報もいただく。クリスマスツリーは、ホノルル市役所の事業部、あるいは企業などが争って出品し、評価される。ローヤル・ハワイアン・バンドも出品し、今年出したクリスマスツリーが第3位に入賞していたことが市庁舎を訪れ分かった。【2016年12月16日】
 
平成28年12月25日(日) ILIKAI HOTELにて記す
 







ホノルルのクリスマスツリー(2016年12月)
 12月3日(土)にホノルル市主催で盛大なクリスマスツリー点灯式が行われた。この日の点灯式とは、ホノルル市庁舎前に設けられた高さ15mという巨大クリスマスツリーおよび市庁舎周辺に設置されたクリスマ・スモニュメントに灯を灯す式典である。その名を「クリスマスツリー・ライティングセレモニー」と言って、午後6時にスタートする。これに合わせて、エレクトリックパレードがアラモアナ公園を出発し、キングストリートを練り歩く。アラモアナ公園を出発したパレードが市庁舎前に着く午後6時半に、前述の巨大クリスマスツリーのイルミネーションが一斉に灯される。この日から1月1日まで、ツリーのイルミネーションは綺麗に輝き続ける。
 
 ホノルルマラソン、レースデーウォークの走行コースに市庁舎前の大通りも含まれているので、選手達がこの市庁舎前を通過するとき、イルミネーションが出迎えてくれる。クリスマスツリーはこの巨大ツリーばかりではない。巨大ツリーの後ろに市庁舎があり、その庁舎ロビーにも背丈の二倍ほどの各種クリスマスツリーがところ狭しと飾ってある。これらのツリーは、警察、消防署、電力会社など公共団体、企業関係などが競って作ったクリスマスツリーである。クリスマスツリー点灯式前日の2日(金)に、参加団体の人たちが大勢集まり、ツリーの出来具合を評価する式典が行われた。我々が大好きなローヤル・ハワイアン・バンドも参加していて、その団体の作品が第3位に選ばれたことが後日市庁舎を訪れ分かった。
 ダブって撮影した写真もあると思うが、市庁舎内のツリー写真をまとめてここに示す。クリスマスシーズンにホノルル市庁舎を訪れると、写真のようなクリスマスツリーを一気に見ることができる。【2016年12月4日】
 
平成28年12月22日(木) ILIKAI HOTELにて記す
 







ハワイ大学癌センターとひめじ丸慰霊碑訪問
 12月10日(土)の午後、ハワイ大学癌センター研究員である医学博士Jさんに癌センターと研究室を案内してもらった。癌センターは近代的でガラス張りの超モダンな建物である。エレベーター入り口にはハワイらしい丸みを帯びた木製のお値段が高そうな立派な椅子が各エレベーター階に置いてある。土曜日で休日とあって、研究員の皆さんの姿は見られずガラス張りの研究室内部には入れない。外から研究設備の一端を見学した。ガラス張り研究室の外部は廊下、その廊下を隔てて見通しの良いオープンスペースに研究員のデスク、本棚が並んでいる。快適な研究生活ができるような配置になっている。ガラス窓でない壁面には研究成果をまとめたグラフ、写真、説明パネルが並んでいる。Koichiが現役のころ勤めていた薄汚い工学系の研究室に比べ大変な違いだ。中庭にはヤシの木、芝生が一面に広がる美しく広々としたキャンパスである。
 
 ここ癌センターはカカアコ・ウォーターフロントパークに隣接している。ハワイで海岸沿いの公園というとビーチがあるが、この公園にはビーチがない。そういう意味で、この公園は静かで訪れる人も少ないようだ。そのためか、公園内に寝泊まりするホームレスもいると聞く。観光客はあまりなく、週末にはローカルがピクニックパーティをよくするようだ。ワイキキを遠くに眺められるロケーションであって、とにかく景色はとてもよい場所である。野良猫が多いのが気になる。直ぐ側に大きな細長いビルが見える。よく見るとそれは大型客船で「Pride of America」であった。この船はハワイ4島クルージングの大型客船で、2年前に乗船したことがあるので見覚えがある。この公園とハワイ大学医学部はハワイ港のピアに近い。
 
 今から15年前の2001年2月10日、ハワイ・オアフ島沖で愛媛県立宇和島水産高校の実習船えひめ丸(499トン、35人乗り組み)が、緊急浮上した米国の原子力潜水艦グリーンビルに衝突され沈没した。この事故で教員5人、生徒4人の9名の尊い命が失われた。その方々の慰霊碑がこのカカアコ・ウォーターフロントパークの小高い岡の上に建立されている。その慰霊碑には献花がたえない。我々も平和と安全を祈り、カカアコ・ウォーターフロントパークを後にした。
 
 少々早い夕食だが、ローカルが集まるレストラン街で有名なピア38が近くにあると聞いたので、Jさんの案内で出かける。何件かの港町風のレストランがあり、土曜日ということもあって駐車する場所を見つけるのに苦労する。
 Harbor Pier 38 の「Harbor Restaurant」に入り、美味しい海鮮料理を食べながら、ハワイでの研究生活やハワイの話題について話し合い楽しい一時を過ごした。【2016年12月10日】
 
平成28年12月21日(水) ILIKAI HOTELにて記す