トレイル(trail)とは自然道のことで「森林や里山、海岸、集落などを通る歩くための道」という。アザラシの一種で絶滅が危惧されている“ハワイアン・モンクシール”と“アルバトラス”(アホウドリ)の保護地区に指定されているところがカエナ・ポイントである。ビーチに長々と横たわっているアザラシと“アホウドリ”が卵を抱く姿が見られるというオアフ島最西端のカエナ・ポイント・トレイルが2つある。そのトレイルは、南ルート・トレイルと北ルート・トレイルがあり、いずれのトレイルも海岸沿いを往復で約10 km歩いてカエナ・ポイントに達することができるという。このカエナ・ポイントへ12月18日(日)南ルート・トレイルを往復約10 kmの道を歩いて卵を抱くアホウドリと岩のように動きのない一匹のハワイアン・モンクシールを見てきた。
カエナ・ポイントへ出かけるきっかけとなったのは、昨年11月にハワイシニアライフ協会主催のクリスマスパーティ参加申し込みのためワイキキにある協会案内デスクへ出向いたとき、カエナ・ポイント・トレイルの話しを協会のHさんから聞いた。参加定員は5名と限られた人数であったので、迷わずに参加申込みを済ませた。
説明によると「オアフ島最西端のカエナ・ポイントまで、片道5kmある海岸線の景色を楽しみながらゆっくり歩きます。登りも下りもありません。カエナ・ポイントにはオアフ島でここでしか見られないアホウドリやハワイアンモンクシールがいます。用意するもの:ハイキングシューズ、帽子、杖、日焼け止め、水(1リットル)、スナックなど」と説明を受けた。
絶滅が危惧されているハワイアン・モンクシール、アホウドリは、シエラクラブ(Sierra Club)というアメリカ合衆国に本部を置く自然保護団体が保護している。今回の参加メンバーは自然保護団体の方3名、地質学者夫婦2名、それに我々のように許可を受けた参加者4目の計14人である。カエナ・ポイントは人里離れたところなので、カエナ・ポイントの手前5 kmまでの舗装道路をまずは車で行かなくてはならない。そこから先は車が通れないので徒歩である。車での移動時間は約1時間半。カエナ・ポイントの手前5kmのところにある駐車場に車を止め歩く。道路は海岸線に沿っていて、昔鉄道線路があったという。その証拠となる枕木が残っている箇所が2箇所あった。道路は岩、土、砂利,小石のある道であまり良くなく、前日雨が降ったようでところどころぬかるみもある。道路幅いっぱいの大きなぬかるみは、まるで小さな池のようになっているところもある。海側は断崖なので、そのぬかるみを避けるために山側の傾斜に生えている草をつかまりながら進むところもある。海岸線に沿ってゆっくり歩くので、岩肌に大波がしぶきを上げ水煙のようになる箇所が何カ所もあって見ていて飽きない。ぬかるみがなければ、それほど疲れないかと思う。ぬかるみを避けようとするが泥水につかるような箇所もあり、歩行に苦労し疲れは増す。
カエナ・ポイントに着くと、ポイント周辺にヘンスが張られているのに気づく。アホウドリ保護地区になっていて、野犬など動物が入らないようにするためだという。ヘンス内に入るためには、二重の扉を通過する。扉が一重だと開けたと同時に動物も一緒に入って来る恐れがあるからだそうだ。こうして、保護地区に入るが飛んでいるアホウドリは数回しか見られなかった。広い砂地でアホウドリは砂地に座り、あちらこちらに卵を抱いている姿を沢山見ることが出来た。【2017年12月18日】
平成29年1月3日(火) 自宅にて記す