8/9夕方の午後5時、境港を出航し韓国の釜山に向け航海。といっても夜中に船は航行するので、一寝入りすると外国の地韓国・釜山に翌朝7時に着く。国内の四大祭りを観るツアー船というのに、なぜ韓国へ行かなくてはならないのかと疑問に思っていた。それは、外国船籍の船は日本だけを周ることができない法律があるからだとのこと。そのため、船籍が英国の「ダイヤモンド・プリンセス」は、韓国に一度立ち寄って、再び日本に戻り日本国内を周遊するとのことだ。横浜港を出港して九州、四国、本州、北海道を経由して台湾、韓国、香港、中国、ベトナム、ロシアなど、どこか一つの国に立ち寄り、6日〜16日間かけ日本を周遊するクルーズが色々ある。今回我々が選んだのは、11泊12日で横浜、秋田、青森、境港、釜山(韓国)、高知、徳島に立ち寄り、再び横浜に戻るというクルーズである。これらの寄港地を見ると分かるように、日本から見れば外国である韓国の釜山に一度立ち寄る。その理由は、上述した通りである。
境港を午後5時に出航し、釜山港国際旅客ターミナルには翌日の朝7時に入港というから、真夜中14時間航行する船旅である。釜山港に着いて下船あるいはツアーに出かける場合、ここは韓国なので、入国審査が当然ある。パスポートが必要であるという理由もこれで分かる。船内出口付近に韓国の入国審査員がいるので、船内でパスポートを見せ入国手続きを済ませる。それから下船時にクルーズカードを必ず示し、それを機械にかけてから下船が許可される。それは本人が下船したことを記録にとっておくからだ。下船し再び夕刻船に戻ると、まず出国審査があり、それに続いて乗船時にクルーズカードを機械に必ず通す。本人であることが確認できてから、お土産などの手荷物検査を行い乗船できる。このような厳しい検査があるので、乗船客以外の人は船の中にまず入ることはできない。
韓国へ向けての航海中にツアーディスクで$69の焼き肉ツアーに申し込んでおいた。韓国釜山に着くと、そのツアーに申し込んだ客は、船内のあるレストランに集められ、人数確認とツアー概要を聞く。その後、入国審査は済ませてあるので、まとまって下船し待機していたバスに乗り込み焼き肉屋へ向かう。バスの中で日本語が堪能な韓国の女性ツアーガイド(写真中左)李さんが、バスの窓から見える建物などを説明してくれる。また、表面に氏名「季 連珠」、携帯電話番号が書かれてある名刺サイズの紙をツアー客全員に配る。裏面には、韓国語でこの人は「ダイヤモンド・プリンセス」の客であることが書かれてある。「この名刺の裏面を見たら、表面の携帯電話番号宛(李さんの携帯電話)に電話をかけて頂きたい」とも書かれてある。以上のような文章が表裏に書かれてある名刺を持って国際市場へ出かけた。まさか、自分たちは迷子にはならないだろうと思いながらその名刺を受け取っておいた。
焼き肉屋での昼食は、写真中央に示すような肉が出される。オプションとしてチジミ(写真中右)も注文した。肉にしろ、チジミにしろ、日本で食べるような美味しさではない。期待外れであった。食後は、釜山国際市場に案内された。ここは、昔の東京の秋葉原電気屋街あるいは上野御徒町のアメ屋横町を思い出されるようなところである。 ガイドブックによると次のように書かれてある。「庶民の生活に欠かせない衣類や雑貨、電子製品、家具、工具などが溢れる釜山(プサン)の名物市場「国際市場(クッチェシジャン)」。7,500坪ほどの広大な面積を誇り、約1,200のお店が軒を連ねています。「照明の通り」「マーケット通り」他、大きく5つの通りに分かれており、若者向けの洋服店やアクセサリー店、コスメ店も増え、地元客だけでなく、国内外から多くの観光客がやってきます。韓国映画や韓国ドラマの撮影ロケも良く行われ有名です。地下鉄1号線チャガルチ駅から近く、アクセス便利な場所に位置。釜山観光の際、是非立ち寄りたい観光名所です。1950年の朝鮮戦争以降、米軍部隊からの流出品や釜山港から入ってきたヤミ物資、中古製品などを避難民が売り始めたことが、「国際市場」のはじまりでした。現在は釜山を代表するほどの巨大市場にまで成長しましたが、当時は1坪ほどのベニヤ板で作られた小さなお店が無数に並んでいたそう。」 広大な面積を誇る国際市場であるから、市場内を歩くとガイドブックに書いてあるように目移りする物が沢山並んでいる。韓国ウォンは日本円の約10倍である。5,000円を両替すれば、ちょっとしたお土産が買えるだろうと思い両替したところ、50,000ウォンが手に入った。写真下左のような市場内を歩き回るが、買いたくなるような品はない。孫用靴下13足で100ウォン、Makikoが10,000ウォンのワンピース買った程度で欲しいものがない。食べたいものがあっても焼き肉を食べお腹いっぱいで欲しくない。市場内を見学するにあたり、ガイドの李さんから今立って説明しているこの場所が集合場所なので、この周辺をよく覚えて市場内を見学するようにと言われた。歩き疲れたこともあって集合場所へ戻ろうとした。ところが覚えていたはずの集合場所が見つからず、市場内をぐるぐると歩き回り迷子になった。2人であっちだそっちだと同じような道を行ったり来たりした。集合時間が迫り焦りだした。ふとバスの中で渡されたガイド李さんの名刺を思い出し、とある乾物屋に入り、名刺を見せた。直ぐに電話をかけてくれ、李さんと話しがついた。その結果、店の前を左にまっすぐ行けばガイドの李さんが旗を持って待機していてくれるということだった。その通り、歩いて行くと直ぐにガイドの李さんが旗を振り出迎えてくれ、集合時間に間に合った。 アメヤ横町は、1,2本の道があるだけなので迷子にならないが、ここ国際市場は縦横に何本もの道があり、売っている品も同じようものが多いので間違いやすく迷子になった。それにしても、釜山の人は親切だから遠慮せず道に迷ったらこの名刺を店の人に見せるとよい、と言ってくれたガイドの李さんの言葉通りになった。親切な韓国人に出会え、大変お世話になり感謝している。【2018年8月10日】 平成30年9月17日(月) 自宅にて記す |