ニューヨークから乗った最後のAMTRAKは、ボストン南駅に着く。この駅の構内も他の都市の駅同様とても広いのでタクシー乗り場がどこにあるか不明。そこで駅構内案内所のおばさんにタクシー乗り場を聞くと、乗り場まで一緒についてきてタクシーを止めようとしてくれる。しかし、先客が列をなすわけでもなく来た順に要領よく乗り込むので、つい乗り遅れる。おばさんはここで待っていればくるよといって、案内カウンターへ戻ってしまう。 そうこうしているうちにタクシーがつかまり、「Milner Hotel Boston Common」ホテルに着く。税込みで1泊250ドルだから、さぞかしよいホテルかと期待してきた。しかし、道路に面した2階の部屋で、車の騒音と近くの大学から学生の大声や楽器の音などが聞こえてきて、うるさくて寝られない部屋だ。2日目に部屋変えをしてもらったが、今度は窓なしで狭い部屋。ニューヨークのホテルに比べればましだが、これで250ドルとは高すぎると2人で愚痴をこぼす。おまけにベッドフレーム下端角の金属がむき出していて、足が当たり切り傷を負う。再度の部屋変えを申し出るが、満席だといい変更出来ない。こうして、狭くて暗い部屋に残す3泊を不本意ながら留まる。このホテルより100ドルも安くて快適であったワシントンDC、フィラデルフィアのホテルが懐かしい。 ボストンに来たら、MIT、ハーバード大学、ボストン美術館を訪れたい。そして、プリマスにあるプリマス・ロックとメイフラワー号をみて、ボストンフリーダムトレイルを歩きたい。滞在日数が限られているので観光スポットを見学するにはツアーを利用するのが手っ取り早いと思い、いずれもツアーを利用した。 フリーダムトレイルウォーキングツアー ボストンコモンからチャールズタウンのバンカーヒル記念塔まで全長約4kmはフリーダム・トレイルと呼ばれ、このトレイルをたどると市内の観光地16ヶ所を巡ることができるという。日本語ガイドと一緒に歩いて解説をしてくれるというボストンの歴史を探るウォーキングツアーツアーに参加した。 マリオット・コプレープレイス ホテル1階ロビー集合だというが、その集合場所を探すのに大変苦労した。我々のホテルから集合場所のホテルまで歩いていけると判断し地図を頼りに歩き出す。 ビルに囲まれた広い道路を歩くが、自分が歩いている道が何という道路(St.、Ave)かを交差点に差しかかるたびに確認する。道行く人に何度か尋ね、やっと集合場所のホテルにたどり着く。ここまで来るのにすでに1万歩以上歩いている。そこからツアー出発し、全長約4kmのフリーダム・トレイルを歩くのだから、ガイドと出会うころにかなり疲れている。ガイドは中年の日本女性、フリーダム・トレイル ウォーキングツアーはスタートするが、ガイドの歩く速さが速く感じ足が重い。ツアーは、ボストンコモン、マサチューセッツ州議事堂、パークストリート教会、グラナリー墓地、キングスチャペル、オールドシティーホール、オールドサウスミーティング場、オールドステイトハウス、ファニュエルホール、オールドノースチャーチ、ノースエンドなどを観ながら歩き終了。この時点で、帰りの地下鉄切符を受け取りガイドと分かれ、我々は地下鉄に乗りホテルへ戻る。 ホテルにもどり万歩計をのぞくと、2万歩を越えた20,805歩だ。2万歩以上を歩くと過去の経験から、夫婦で言葉を交わすのもいやになるほどだ。こうして、ボストンの旧市街地を歩いてゆっくり観光というはずだったが、集合場所まで行き着くまでに迷ってしまい、体力は消耗。当初予定していたゆっくりのんびりの歩いて観光は、かなえられなかった。 【2015/09/18 (金):地下鉄で行くボストン観光!フリーダムトレイルウォーキングツアー<日本語ガイド>2時間ツアー、$77(¥9,473)】 マサチューセッツ工科大学とハーバード大学をめぐるキャンパスツアー 世界トップクラスの大学の日常をじっくり見学できるということで参加した。9:00ホテル出迎え。このツアーは、ホテルまで送迎してくれるので助かる。我々2人を乗せたあと、別のホテルでもう一組のツアー客を乗せるというのでそのホテルまで出迎える。このツアーガイドは年配の男性だ。それだけに、大学の様子をよく知っていて説明が上手だ。 ホテルから約15分のドライブでマサチューセッツ工科大学(MIT)に着き、見学。30年以上前、日本の東京工業大学(TIT)工学部の制御工学科に勤めていて、ロボコンが広まり始めたころMITの学生とTITの学生が交流しあって、ロボット作りを行っていたので技術レベルの高いMITを知った。そのMITの見学ツアーがあると知り参加した。あいにく、ツアー当日は土曜日、キャンパス内にいる学生、教職員の姿は少ない。本来なら見学できるという研究室に入れない。金属の研究をしている一部の研究室を窓越しにみることが出来た。工学系の研究室内の様子は、アメリカの大学も日本の大学も同じだ。ただ、キャンパスの建物は大きく、芝生の庭が広いのはうらやましい。MIT学生館内のフードコートにてランチタイム、寿司が食べられるのには驚く。 昼食後、車で10分のところにあるハーバード大学へ移動。こちらの大学も広い。広いアメリカだけあって、大学キャンパスも広い。図書館・メモリアルホール等外観観光 、ハーバードCOOP(大学生協)でのお買い物タイムと称し、ハーバード大学のお土産探しだ。チョコレートがよく売れているというが、それはぼったくりチョコだとガイドはいう。何しろ、世界のノーベル賞授賞者数はハーバード大学が1位で151人ということもあって、この地からのお土産は気分的に有り難いと思われる。一方のMITノーベル賞授賞者数は5位で83人という。こうしたノーベル賞授賞者数が世界の上位にある大学がボストン市内にあって、お互いのキャンパスの位置もわずか5 kmしか離れていない。 【2015/09/19 (土):世界の頭脳MITとアメリカ最古の大学ハーバード大学 キャンパスツアー<日本語ガイド>5時間ツアー、$135(¥16,609)】 アメリカの故郷 プリマス日帰りツアー 個人旅行のツアーはホテルまで送迎してくれる場合と指定された集合場所まで行く場合がある。ホテルまで送迎してくれるツアーは、他に参加者がいれば同乗するようだが、プリマス・ロックとメイフラワー号二世号のツアーは我々夫婦2人だけのツアーであった。出迎えてくれたのは美人ガイドのIさん、ベンツに乗っての快適ツアーだ。2010年にモンシャンミッシェルそして近くのロスコフという港からフェリーでイギリスのプリマスへ渡った。この地から1620年にアメリカ東海岸へ向けてメイフラワー号が出港、そのときにピルグラムファーザーズが踏んだ石が大事に保存されていた。それをみたら、いつかアメリカサイドの踏み石プリマス・ロックも見たくなりこのツアーを選んだ。ガイドのIさんは、ボストン市内案内のベテランのようで説明も上手だ。 踏み石プリマス・ロックとメイフラワー二世号を目指して1時間ほどドライブ、踏み石を見る前にプリマス・プランテーションに案内された。ここには、入植した当時の原住民の生活ぶり、それに1620年にメイフラワー号で渡ってきたイギリス人たちの住居とその内部の生活様式が手に取るように展示されている。当時の服装をした男女住民がここで生活しているかのように住居の中や畑で作業をしている。ここでは、アメリカ原住民の人たちと入植した当時のイギリス人たちの様子がうかがえ、ツアーに参加してとてもよかった。 この入植地を出て、海岸にある踏み石を目指してドライブ。目前にメイフラワー号二世が停泊しているのが見える。この船は博物館として中に入れるようになっている復元されたメイフラワー号二世だ。この復元されたメイフラワー号二世も大西洋を渡ってきたものだということだ。180トンという小さな船に102人が乗ってよくも大西洋を航海し、アメリカにたどり着けたものと感心する。目的の踏み石プリマス・ロックは海岸に静かに横たわっている。その石は立派な石柱で支えられた建物風モニュメントの中に保存されている。これでイギリス側とアメリカ側のプリマスの「プリマス・ロック」見ることができた。 ボストンに戻る道すがら、明日帰国するのでホテルに戻らずボストン美術館にもよってみたいとガイドのIさんに相談した。Iさんはこころよく承諾してくれ、しかも月曜日で4時半に終わるということも調べてくれ、美術館へ向かった。閉館まで2時間しかないので、入場券の手配、入館したらまず日本人なら見ておくとよいという要点を館内案内図にマークしてくれた。こうして、かねてから念願であったプリマスを訪問し、メイフラワー号二世、プリマス・ロックをこの目で見ることができ、さらに半分諦めていたボストン美術館も見学出来た。親切なガイドのIさんに出会え、晴天に恵まれ、帰国直前の貴重な1日をツアーに有効に過ごすことが出来た。この場をかりてIさんに感謝する。 【2015/09/20 (日):アメリカの故郷 プリマス日帰りツアー<4〜11月/日本語ガイド>$145(¥17,839)】
ボストンではロブスターとクラムチャウダー(牛乳を使い二枚貝が入ったさらっとしたスープ)が有名だといわれるので、ホテル近くのシーフードレストランに入り食べた。味の比較は難しい。ロブスターもクラムチャウダーも確かにうまい、が鰻重の方がうまい!と2人の感想。 平成27年11月22日(日) 自宅にて記す |