社労士からのおたより

 
2012/09/05 12:27:20|ねづ通信
9月号(56)
★改正派遣法(H24.3.28成立)
改正法が平成24年3月28日成立したが、施行は公布の日(4月6日)から6か月を超えない範囲内で政令で定める日(10月1日位)となっています。
 主な改正点として
  @日雇派遣(日々又は30日以内の期間を定めて雇用する場合)の原則禁止(例外あり)
  A関係派遣先への労働者派遣の制限・・・グループ企業内への派遣8割規制、離職した労働者を
   1年以内に派遣労働者としての受入禁止
  Bマージン率の情報公開義務化
  C雇入れの際の、1人当たりの派遣料金額の明示義務化
  D派遣労働契約解除の際、派遣元、派遣先の派遣労働者の新たな就業機会の確保、休業手当
   等の支払に要する費用負担等の措置義務化
  E派遣元に、一定の有期雇用の派遣労働者につき、無期雇用への転換推進措置の努力義務化
  F労働契約申し込みのみなし制度の創設(成立から3年経過後に施行)
   ⇒ 派遣先が、違法派遣に該当する場合には、その時点で労働契約の申出をしたものと
     みなされます。 
     (違法派遣・とは・・禁止業務への派遣受入、無許可・無届の派遣元からの受入、期間を
     超えての派遣受入、偽装請負。)ただし、派遣先に、悪意(※)がないときは該当しません。
     
 ※法律上の悪意とは・・・上記の4つの違法な派遣受入を知らず、かつ、知らなかったことに過失が
  なかったとき。善意・無過失のとき。

 改正法は、労働者派遣業の適正な運営がなされるよう、また、不安定な派遣労働者の雇用の安定化を図る目的が大きいと言えます。コンプライアンス(法令)遵守しない場合、企業名公表や監督署による是正勧告を受けるなど、大きい企業や派遣労働者を多く使用している企業ほどダメージや信用低下が大きいことになり
ます。

★後納制度(10年遡って国民年金納付可能)が時限立法で成立
国民年金保険料が未納の場合、遡って納付できるのは2年前までですが、後納制度がH24.10.1から施行されることにより10年以内の期間であって、保険料未納期間(時効で消滅したもの)について当時の国民年金額に加算がついて納付できることになりました。納付不足で無年金者にとっては朗報と言えますが、納付料も結構な金額となります。   
この8月から対象者を年齢別、かつ誕生月別に抽出して送付しています。
 
 対象者 : @20歳〜60歳未満(強制加入期間)で、未納・未加入期間のある人
        A65歳未満の国年任意加入者で未納がある人
        B65歳〜70歳未満の国年特例任意加入者で未納がある人
 納付期限 : H27年9月末の3年間の内に納付
 その他 : 申請した後、承認されれば、納付書が送付されてきます。申請は8月から事前受付して
        います。

※ 「復興財源確保法」をご存知ですか? 
 平成25年1月1日以降、支払われる給与等から適用になります。 平成25年〜平成49年までの各年分について、所得税に対し2.1%を復興特別所得税として課税することになります。法人税も課税対象(3年間)となります。







2012/07/31 16:13:00|ねづ通信
8月号(55)
★助成金の紹介
 特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者雇用助成金・被災者雇用開発助成金・高年齢者雇用開発特別奨励金)の中の高年齢者雇用開発助成金は、65歳以上の労働者を雇い入れし、要件をクリアした場合に支給されるものです。65歳以上を雇い入れした場合には、雇用保険の被保険者とはならない上、助成金をもらえるのであれば、事業所にとっては、受給しやすい助成金のひとつといえます。ぜひ、活用してみてはいかがでしょうか。
 @ハローワーク等(※)の紹介
 A20時間以上の労働者として雇い入れる
 B雇い入れた日が、65歳以上であること
 C雇用保険の適用事業所である
 D1年以上継続して雇用すること
 E雇い入れ日の前後6か月間に事業主都合による従業員の解雇をしていないこと
 F雇い入れ日の前日から過去3年間に職業適用訓練を受け、または受けたことがある者
  でないこと
 G雇い入れ日の前日から過去3年間に、雇用関係、出向、派遣、請負により就労したこと
  がないこと
 H対象者は、資格喪失した日から3年以内に雇い入れた者
 Iその他

受給額
 所定労働時間30時間以上/週  ・・・ 90万円(第1期、第2期各々45万円づつ)
 所定労働時間20時間〜30時間 ・・・ 60万円(第1期、第2期各々30万円づつ)

※ハローワーク以外、運輸局、有料・無料職業紹介事業者等(雇用関係給付金にかかる取り扱いを示す様式の交付を受けた者)の紹介でもOKだが、詳細はハローワークにお聞きしてください。

★就業規則はいつから有効?
 常時使用する労働者10人以上の事業所は、就業規則(会社のルール)を作成し、監督署に届け出る義務があります。いつから就業規則が有効になるのかご存知でしょうか? 
規則を作成したとき? それとも監督署に提出したとき?  いろいろ誤解している方もおいでですが、就業規則は労働者に周知したときから有効になります。
平成18年の裁判で「周知」の定義がされています。すなわち、大半の労働者が就業規則の内容をしっていること、または労働者が就業規則をいつでも自由に見られる状態にあることとされています。それは、事業場の見やすい場所に掲示したり、コピーを労働者に渡したり、いつでもPCで見れる状態にするなど、周知させる工夫が必要になります。周知しているかいないかで、解雇等が無効になるなどトラブルも発生してきます。会社を守るためにも、金庫や社長の机の中などに閉まっていないで、自由に見られるようにしてください。
ちなみに、育児・介護休業規則等の変更した場合にも「就業規則の改定」の届出が必要です。育児・介護休業規則も就業規則の一部です。忘れる事業所も多いようで要注意ですね。

 節電のため、稼働時間の変更や休日の変更等を実施する場合には、労使協定の締結や就業規則の変更等が必要になります。変更した場合には、労働基準監督署への届出も大事ですので、ご注意ください。







2012/06/25 12:43:01|ねづ通信
7月号(54)
★下請法 下請法(下請代金支払遅延等防止法)をご存知ですか? 
 立場の弱い下請事業者の利益をまもるための法律ですが、内容まで理解している方は少ない
 のではないかと思います。  
  ○代金を支払日に支払ってもらえない!   
  ○材料を購入後発注を取り消された!  
  ○期日が長すぎる手形を渡された!  
  ○納品したものを返品された!  
 など、下請業者と親事業者(※)との間には、数多くのトラブルが発生しているかと思います。 
 
 下請法が適用される下請取引とは・・・ @事業者の資本金(出資金含む)規模と、A取引の内容
 の両方の条件に合致したら適用されます。
 ただし、建設業の請負工事は対象外となります。   

 トラブル対処法  
  ○親事業者への義務・・・@発注の都度、書面交付(罰金50万円以下)            
              A納入品を受領した日から60日以内に支払うこと             
              B支払遅延の場合、遅延利息年率14.6%支払うこと                
              C下請代金の支払いは原則現金払い、手形(繊維業の取引は90日
               以内、その他の業種の取引で120日以内)支払もOK               
              D納入品に瑕疵があるなどの場合を除き、返品はできない。  
 相談窓口は、公正取引委員会です。 03-3581-3373

★その他 
 @年金受給者には、H24.9月から0.9%減額される予定。(3年かけて1.7%減額)
  ⇒H25.10月からと決定されました。
 A介護保険法の一部改正  
  24時間対応の地域巡回型訪問サービスの創設複合型サービスの創設(小規模多機能型居宅  
  介護と訪問看護など組合せて提供)介護療養病床の廃止を6年間延長  
 B平成24年度協会けんぽの健診申込がスタートしました。
    対象者: 被保険者の場合、35歳〜74歳、生活習慣病予防検診      
          被扶養者の場合、40歳〜74歳、特定健康診査 
 ※事業所においては、労働者に対し、年1回は必ず健康診断を実施するよう安全衛生法で決め
  られています。違反すると罰金が科せられますので、ご注意ください。社会保険に加入していよう
  がいまいが、関係はありません。協会けんぽの健診は、ただ補助が利用できるというだけなので、
  社会保険未加入でも健康診断受診させる義務は、事業主に課せられています。







2012/06/14 14:07:36|ねづ通信
6月号(53)
6月号のアップを忘れてしまい、遅くなりました〜

★給与の差押えとは・・・いきなり、裁判所から社員の給料を差し押さえる通知があった場合、一体いくらまで差押えることができるのか不安になるところです。社員にしても、全額差し押さえられたら今後の生活ができない不安感が高まり、業務に差しさわりが生じてくるかもしれません。 会社にとっても重大な事態だと認識し、対処する必要があります。
 民事執行法第152条に 「・・・給与・賃金・退職年金及び賞与並びにこれらの性質を有する給与に係る債権については、その支払期に受けるべき給付の4分の3に相当する部分は、差押えてはならない」 と規定されています。
   ○給与30万円 3/4⇒22.5万円 30万円ー22.5万円=7.5万円 ⇒ 7.5万円差し押さえる
    ことが可能

 また、施行令第2条に 「・・・支払期が毎月と定められている場合は、33万円」 が4分の3を超える場合の差押え禁止基準額となります。
 たとえば、給与の4分の1しか差押えできないが、給与が44万円を超える場合は、33万円を超えている部分は差押えができるということです。
  ○給与44万円 3/4⇒33万円  44万円ー33万円=11万円 ⇒ 11万円差し押さえることが
   可能
  ○給与50万円 50万円ー33万円=17万円 ⇒ 17万円差し押さえることが可能

 差押え禁止の「給与等の4分の3」は、標準的な世帯の必要経費とみなされていまので、その経費分は確保して、通常の生活が送れるよう配慮された数値となっています。
 差押えられた給与の支払いは、賃金支払い5原則の一つである直接払いには、違反しないこととされています。

★改正等
@生命保険料控除の対象範囲の拡大
  旧生命保険料/旧個人年金保険料・・・平成23年12月31日以前締結された(年金)保険契約
  新生命保険料/新個人年金保険料・・・平成24年1月1日以降締結された(年金)保険契約
  介護保険料  ・・・平成24年1月1日以降締結された保険契約

 ・旧生命保険料/旧個人年金保険料⇒控除限度額 50,000円
 ・新生命保険料/新個人年金保険料⇒控除限度額 40,000円
 ・介護保険料⇒控除限度額 40,000円

A雇用保険料率の引き下げ及び労災保険料率の改定(平成24年4月1日〜)
 給与・賞与から控除する雇用保険料率が下記のとおり引下げられていますので、4月給与支払からご注意ください。
B社会保険料・・・会社負担分の児童手当拠出金がアップしています!!   
  1.3/1000 ⇒ 1.5/1000







2012/05/09 11:49:24|ねづ通信
5月号(52)
★マイカー、自転車通勤者の非課税限度額変更
 平成24年1月から、マイカー通勤や自転車通勤する者への通勤手当の非課税限度額が縮小されていますので、会社の就業規則等見直しをする必要があります。
 今回の改正は、実際の通勤距離に応じた非課税限度額が設定されていますので、それを超える分に対しては課税対象となります。電車・バス等の通勤者に対しては変更無しです。

   片道  2Km〜10Km未満 ・・・・  非課税限度額  4,100円  
  ( ちなみに、2Km未満は全額課税)
       10Km〜15Km未満 ・・・・      〃      6,500円
       15Km〜25Km未満 ・・・・      〃     11,300円
       25Km〜35Km未満 ・・・・      〃     16,100円
       35Km〜45Km未満 ・・・・      〃     20,900円
       45Km〜        ・・・・      〃     24,500円

   高速道路を利用している場合には、高速料金が上乗せされます。 
   1ヵ月あたりの限度額+高速料金代が限度額になりますが、最高10万円までとなります。

★最新情報
 @介護保険料が上昇
  65歳以上の介護保険料が4月から全国平均で月額4,972円(前年度比19.5%増)になり、812
  円の負担増になると発表。今後、ますます高齢化が加速して行く中で介護保険料の増加は、家
  計を圧迫する。65歳以降は、年金から介護保険料が控除されて支給されているので、ますます
  年金だけでは生活できない状況になると思われます。
 A後期高齢者医療保険料の引き上げ
  75歳以上が対象となる後期高齢者医療制度においても前年比5.9%増となり、1人当たり平均
  312円負担増となります。
 B厚生年金美加入事業所実名公表へ
  社会保険は、法人であれば社長1人だけの事業所でも加入義務があるが、加入義務を怠ってい
  る事業所が約11万件程あるようで、指導に従わない事業所は今後実名を公表し、告発するこ
  とも検討しているようです。
  厚労省は、3年以内に半数の事業所を加入させることを目指しているようなので、未加入事業所
  に年金事務所から直接お問い合わせの電話等が行くかもしれません。指導3回入ると悪質とみな
  され、2年遡及加入となる可能性が高いといえます。保険料2年分は、会社存続の危機をもたら
  す程、結構な金額になります。
 C夏のボーナス、減少見込と予想
  民間調査機関が民間企業の夏のボーナスの見込額を発表しました。2年連続で減少し、1人当た
  りの支給額(パート含む)の見込みは、みずほ総研361,312円(前年比0.8%減)、第一生命経
  済研究所358,060円(1.7%減)です。

 ※ 熊本天草に帰省し、父の百カ日法要を済ませてきました。
   田舎のしきたりには、戸惑うばかりです。
   金融機関・年金事務所・監督署・税務署・登記所などの手続、四九日法要等この4カ月間で
   3回帰省しました。
   ゆうちょ銀行の手続きが一番面倒でした。