おっかねえ〜〜〜。今年2回目の「腰が抜けた」映画でした。ばててしまった・・・・・。
場所も人数も極めて絞られた映画です。後半は特に、一人芝居状態といってもいい。なのに、緊張がキリキリ続いて・・・・・・。ったまらんっ!!いったいこりゃ、どうなっちゃうんだ〜〜〜!!の連続。
主演はサンドラ・ブロック。彼女の出世作は「スピード」ですよね。確か10秒おきにトラブルが続発するみたいな話で、観たときの感想は「こんなの映画じゃない」でしたっけ。刺激だけなら、ジェットコースターでたくさん、というか。この「ゼロ・グラビティ」もいやんなるほどトラブルが連発するんですけど、ものすごくリアリティがあるんです。映画としての格をなにがつくっているかというと、音楽、というか、音。普通の映画と真逆、音がどんどんなくなっていく。これが物凄く怖い。宇宙空間は音なんかない、無線越しにしか音が伝わらない、そりゃ理論上は分かってますが・・・・・・・。もう一つは、完璧なSFX。撮影の視点はいろいろ変わるんだけど、実はクルーがすぐそばで撮影してます、というのをわざと分からせるような演出も入っているんですよね。物凄いリアルが伝わるんです。
しかし、こういう事故、現実にありそうだから・・・・・・・・。現に、今行われているISSの船外活動の目的は「冷却装置の修理」だし。というか、冷却装置が壊れる、というのがおっかない話だ。宇宙ゴミの問題は以前から指摘されているし。ぞおっとしたのは、衛星があの手の事故で破壊されちゃったらどうするよ?ということ。GPSも通信もすべてが途絶えてしまう可能性。地球上も大混乱になるのでは?飛行機なんかも大変なことになってしまうのでは?だからね、古びたアナログ的な技術もきちんと残しておかないと、と。例えば、短波放送。衛星を介さないで地球上を網羅できる可能性のある通信技術はこれしかない。例えば、モールス信号。とりあえず、翻訳を介さないで、ある程度の遠距離でも情報をやり取りできる可能性のある通信手段としては、これくらいしか思いつかない。
こういうこと、こないだの地震で思い知らされましたけど。電気がなくなる=暖房が効かない。となるわけ。石油ストーブを延々と使っているのだけど、このときは本当に持っててよかったあ、と思ったもんだ。石油ファンヒーターですら動かない、という事態になったわけだから。
ところで、ちょっとぶっ飛んだこと。宇宙船も取説で操縦できるらしいですよ。この映画で、宇宙船の取説を読んで操縦するシーンが出てきたもの。いやはや、そんなもんなのか・・・・・・・。まあね、私なんぞは、薬用量なんか、ちょっと疑問があると本を見ますけどね。知ったかぶりするよりか、きちんと確認するほうが絶対安全安心ですから。にしても、宇宙船と取説・・・・・・。なんか、スゴイ・・・・・・・・。
公式サイトPS.この映画は絶対に3Dで観るべきだと思います。吹き替えはかなりしっかりしていて、観ていて違和感もなかった。映像を堪能するには字幕はツライのではないかと思う。
PS.2 観ていて考えてたのが
「水没車から脱出する方法」。これ、絶対に覚えておいたほうがいいと思います。道具も揃えとこう・・・。