シネマ日乗

入間アイポットのユナイテッド・シネマ入間で観た映画の感想が中心になります(多分)。 ネタバレになってしまう可能性も・・・・・・。 その辺、ご留意ください。
 
2014/08/06 23:21:12|映画 か行
GODZILLA ゴジラ
 怖かったです・・・・・・・。というよりか、畏敬というか・・・・・。ちょっと、ショックが大きい・・・・・。

 どう怖いかというと、「アリの視点」になっちゃうところ。でかすぎて、気付かない。アリからすれば人間はそう映るでしょうね。で、この映画では人間がその立場になる。作戦とか何とかが、全く通用しない。ただの小細工になってしまうんですね。

 あの感じ、なんとなくキリスト教の神の視点も感じるんです。「怒りの日」というか。しかし、自分には不動明王に見えた。どちらにせよ、神様は怒ると怖い、で、理不尽である。それが具現化されているんです。

 この映画を作った製作会社・および監督から、最大限の敬意と理解を頂いたような気がして、こういう敬意を払っていただけるこの国の在り方を絶対に変えてはならない、と思う。日本が世界に一番影響を与えているのは「文化」なんですよ。で、その方が人に対する影響力がはるかに大きい、とつくづく感じました。武力なんかと正反対の力を行使し、世界を良い方向へ押している気がする。変えちゃダメです、絶対に。

 音楽がいいです。かの有名な伊福部昭の音楽を彷彿とする畳みかけてくる旋律、伊福部さんが聴いたら喜ばれたのではないでしょうか。

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2014/07/30 20:52:00|映画 は行
パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト
 ル・シネマでかかる映画、今までいいなあと思ったことないんです。観たのはむかーし「さらば、わが愛/ 覇王別姫」と「愛を弾く女」。「覇王別姫」は一般的には傑作とされてますけど、自分的にはチンプンカンプンで、結局文化大革命かよ〜〜、バカバカしい、で終わっちゃった。「愛を弾く女」は、エンドクレジットになった途端に立ち上がって出てった約10人の中に自分と友達が。あたしゃヴァイオリン弾き、友達はチェロ弾きだったもんだから、エレベーターの中で怒りまくり「なんだ!あの煮え切らない男はびっくり」から始まって「なんだあの女は!!弾いてないじゃないかよ〜〜〜びっくり」まで。なにしろこの映画、主演女優さんがなんとラヴェルのヴァイオリン曲を実際に演奏してます、が触れ込みだったわけ。そんなバカな、シロートが、いくら役者でもそんな事できるわけない、と疑いつつ観て、しかもすぐ吹き替えだと分かっちゃって。楽器の演奏シーン、特にヴァイオリン系の弦楽器は、ちょっとでも楽器をいじったことのある人間ならすぐ突っ込める、くらいごまかしがきかないんですよ。

 しかーし今回の映画は、とんでもなく巧いカリスマヴァイオリン弾きであるところのデイビッド・ギャレットさんが主演、ということで、少なくとも、演奏は本物だろう、と。この方は、マイケルつながりで知った人で、日本ではこの映画のおかげでようやく知られるようになったけど、ヨーロパじゃ既に大人気、なにしろストラドでマイケルをガンガン弾いちゃう人だから!!垣根なく何でも弾いちゃう、ヴィヴァルディからマイケルまで。凄い人なんですけど。

 で、観た感想は・・・・・・・。やっぱり、ル・シネマの映画って自分に全然合わないわ。

 要するに200年前のマイケル・ジャクソンのような話です。マイケルはこんな自堕落な人じゃないけどさ。しょーがないパガニーニ氏と彼を仕切るマネージャーとの確執が縦軸で、女関係が横軸。で、煮え切らない。こういうぐちゃぐちゃ話がル・シネマの得意技なんでしょうか?もうね、途中で話はいいから弾け!!なんて思っちゃいました。確かにパガニーニ役にデイビッド・ギャレットさんはピッタリですけど。パガニーニの曲がああも簡単そうに聴こえるんだから、凄いやね。

 ということで、この人の魅力は映画じゃ出せないな〜〜〜、が結論。ル・シネマには二度と行かないでしょうね。狭いし、音響もイマイチだし。渋谷も嫌いだし。人が多過ぎ。

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デイビット・ギャレッド with オリアンティ!







2014/07/21 23:34:00|映画 あ行
オール・ユー・ニード・イズ・キル
 日本の原作小説がこの題名なんだそうです。なんかもっといい題名ってないかなあ?これだと内容がよく分からないんですが・・・・。

 時間がループする話って、SF向けのテーマだと思うんですけど、考えてみれば、ほとんど恋愛ものにしか使われていないんじゃないかと思う。「恋はデジャヴ」とか。こういう本格的なSFアクション映画で取り上げられたのは初めてじゃないでしょうか?

 忙しいんです、ぐるぐる回って。なんかこっちも段々頭がクラクラしてくるんです。で、そのうちちょっとずつ変化が現れて〜〜〜、あみだくじを次々引き当ててハズレ、で、最初に引き返して、みたいな。で、戦闘ゲーム的な要素もある。主人公が時間を繰り返すたびにパワーアップするのなんか、こりゃゲームだなあ、と思いながら見てました。ガンバライドちっくだなあ〜〜と。

 トム・クルーズって人は、ビジュアルエフェクトの中で迫真の演技をする、のがすごく巧いですよね。大スターなわけですど、こういうの、もっと評価されてもいいんじゃないかと思うんだけど。去年の「オブリビオン」もよかったし。アクションをあれだけのスーツを着込んでこなす、大変だったと思うんだけど、やり切っちゃってるし。きちんとドラマも組み入れられてるんですけど、ちゃんと演じられてるから、お話が深まっていくわけで。そういう面では恋愛ものでもあるんですよね。そういう複雑さは、アメリカの映画としては珍しいというか、成程、日本の小説が原作だけのことはあるなあ、と。

 話は忙しいし、画面も結構ごちゃついているのでTVの小さい画面で観るのには向いてない。大画面向きだと思います。

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ガンバライドはこちら







2014/07/20 21:48:38|映画 た行
超高速!参勤交代
 いやあ〜〜面白い!!!快作!!!の一言 びっくり

 患者さんがオススメしてくれた映画ですが、とにかく面白かったっす。

 時代劇、TVドラマではNHK以外に作るところがなくなっちゃって。でも、どういうわけか映画では毎年毎年いろんな時代劇が出てくるし、それも切り口が様々で実に面白い。今回は、誰でも知ってるけど、実は実情をよく知らない一大イベントの「参勤交代」をプロットにしているんですが、とにかく仕掛けがメチャクチャ面白いんです。

 佐々木蔵之介さんが、なんか飄々としてて、しかしやるときゃやる、という凄い殿様、周りの家臣軍団も凄いし。で、うーむこれ、どっかで見たような、あれ?どっかで聞いたような?というシーンだのセリフだの。こういう遊び、楽しいなあ〜〜〜〜。ある意味、松竹が威信をかけてつくった映画、ともいえると思う。

 縦の関係で人を仕切ってる奴と、横の関係で人と付き合ってる人、さて、どっちが強いでしょう?というテーマもあるんですけど、まあ、細かいことは置いといて、とにかく映画の仕掛けを存分に楽しんじゃうのが正解!!だと思います。時代劇なら絶対あるある、、が山ほど出てきて、とにかく楽しいですよ〜〜〜〜。

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2014/07/09 19:48:00|映画 やらわ行
ラストミッション
 マックG監督って、マトモな映画も作れるんだなあ〜〜〜、が第一印象。

 この人の監督作品といえば「チャーリーズ・エンジェル」シリーズですけど、2なんかメッチャクチャで何がなんだかさっぱり分からんうちに終了、という、そうか、要するに美女3人組が何でもいいから大活躍する、という映画なんだなあ、と妙に納得しちゃったもんですが。

それに比べると、今回は、確かにマトモです。ケヴィン・コスナーという大スターが主演をなさってるからでしょうか。この人、結構好きな方なので、楽しみにしてました。

 主人公の名前が「イーサン」というの、どこかで聞いたような・・・・・。あまりにそつなく殺しをビシバシ、というのも。で、この人、任務の途中でぶっ倒れて敵を取り逃がす、その理由が不治の病、で、任務を免除されて別居中の家族に会いにパリに行くんですが。そこで、病気に革命的に有効な新薬を投与できることを条件に(かなり怪しそうなクスリでしたが)、またまた任務をやれ、と強制されて・・・・・。しかーしその間、家族、というか、ティーンのお嬢さんの保護者としても頑張らなくちゃならなくなって。
 プロットとしては、ドタバタコメディーになりそうなんですが。そうはならないんですよ。

 割と真面目な映画で、ちょこッちょこッとコメディーが混ざる。その感じがウイットに富んでるなあ、と自分は感心したんだけど、中途半端だ、と感じる人もいるでしょうね。コメディーの出し方というか、雰囲気が「レオン」に似てるな、と思ったら、なんだ、リュック・ベッソンが原案・脚本を担当してたんか。
 イーサンの家族を必要以上に事件に巻き込まないのも、いいと思う。日本の映画だったらめちゃ巻き込むでしょうけど、そうすると、話がつまんなくなるんですよ。

重要な脇役が、イーサンがパリで(多分別居後に買ったか借りたかした)住んでたアパートに、長期留守にしてたらいつの間にか勝手に住み着いてた黒人一家の皆さん。パリのケーサツは、不法入居者とはいえ勝手には追い出せないですよ、とすげないし(勤務よりもサッカーの試合に夢中、というのがオカシイ)、チキショー!!となるイーサンですが、その家族に何となく感化されるんですよね。そのあたりの機微がね、マックGに描けるのかあ、と思っちゃってね。

 あと、ケヴィン・コスナー。アクション映画でケヴィン、となれば、やはり「お姫様だっこ」でしょ!ちゃあんと、そういうシーンが出てきます。いいねえいいねえ〜〜。でもね、もっと素敵なシーンが割と沢山あるんです。コメディーになりかねないプロットのお話なのに、それをきっちりしたアクション映画にしているのは、多分ケヴィン・コスナーの姿勢でしょうね。

 というわけで、割といい映画じゃないかと思う。マックGらしく、かなり話を畳んでバタバタカット割りしている所も、まあまあ納得できるし。アクションはぶっ飛びだし。しかしまあ、あんなに派手にやらかしたら、タダじゃすまないと思うんですけども・・・・・・・。

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