マックG監督って、マトモな映画も作れるんだなあ〜〜〜、が第一印象。
この人の監督作品といえば「チャーリーズ・エンジェル」シリーズですけど、2なんかメッチャクチャで何がなんだかさっぱり分からんうちに終了、という、そうか、要するに美女3人組が何でもいいから大活躍する、という映画なんだなあ、と妙に納得しちゃったもんですが。
それに比べると、今回は、確かにマトモです。ケヴィン・コスナーという大スターが主演をなさってるからでしょうか。この人、結構好きな方なので、楽しみにしてました。
主人公の名前が「イーサン」というの、どこかで聞いたような・・・・・。あまりにそつなく殺しをビシバシ、というのも。で、この人、任務の途中でぶっ倒れて敵を取り逃がす、その理由が不治の病、で、任務を免除されて別居中の家族に会いにパリに行くんですが。そこで、病気に革命的に有効な新薬を投与できることを条件に(かなり怪しそうなクスリでしたが)、またまた任務をやれ、と強制されて・・・・・。しかーしその間、家族、というか、ティーンのお嬢さんの保護者としても頑張らなくちゃならなくなって。
プロットとしては、ドタバタコメディーになりそうなんですが。そうはならないんですよ。
割と真面目な映画で、ちょこッちょこッとコメディーが混ざる。その感じがウイットに富んでるなあ、と自分は感心したんだけど、中途半端だ、と感じる人もいるでしょうね。コメディーの出し方というか、雰囲気が「レオン」に似てるな、と思ったら、なんだ、リュック・ベッソンが原案・脚本を担当してたんか。
イーサンの家族を必要以上に事件に巻き込まないのも、いいと思う。日本の映画だったらめちゃ巻き込むでしょうけど、そうすると、話がつまんなくなるんですよ。
重要な脇役が、イーサンがパリで(多分別居後に買ったか借りたかした)住んでたアパートに、長期留守にしてたらいつの間にか勝手に住み着いてた黒人一家の皆さん。パリのケーサツは、不法入居者とはいえ勝手には追い出せないですよ、とすげないし(勤務よりもサッカーの試合に夢中、というのがオカシイ)、チキショー!!となるイーサンですが、その家族に何となく感化されるんですよね。そのあたりの機微がね、マックGに描けるのかあ、と思っちゃってね。
あと、ケヴィン・コスナー。アクション映画でケヴィン、となれば、やはり「お姫様だっこ」でしょ!ちゃあんと、そういうシーンが出てきます。いいねえいいねえ〜〜。でもね、もっと素敵なシーンが割と沢山あるんです。コメディーになりかねないプロットのお話なのに、それをきっちりしたアクション映画にしているのは、多分ケヴィン・コスナーの姿勢でしょうね。
というわけで、割といい映画じゃないかと思う。マックGらしく、かなり話を畳んでバタバタカット割りしている所も、まあまあ納得できるし。アクションはぶっ飛びだし。しかしまあ、あんなに派手にやらかしたら、タダじゃすまないと思うんですけども・・・・・・・。
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