今年度アカデミー作品賞受賞作品。獲るだけことはある作品です。しかし、後味は極めて悪い・・・・。韓国版「万引き家族」ともいえるかもしれません。「パラサイト」というのは「寄生虫」の意味。寄生虫=回虫というイメージだからか、、映画題名の飾り文字が回虫っぽい。うう〜〜〜。
テーマは要するに「貧すりゃ鈍する」なんです。他人を全く考えるゆとりがない人達が家族をつくってて、這い上がる気配もない。そこへ降ってわいたうまい話に乗っかって、美味しい汁をすする、んだけど、世の中、そうコロコロうまくいく筈がない、という。前半はちょっとしたシチュエーションコメディになりかかってます(しかし全然笑えないけど)、後半はホラーといってもいい、しかし、そのお話の成り立ちが、現在の韓国の立ち位置にまでシンクロするのでビックリしちゃうんです。
あとね、キーになるのが「臭い」。分るよ。ビンボー人の生活臭。子供の頃、友達の家に行くと、大体臭い。どの家もそうだった。あれは嫌なもんでしたね。だから、映画ではあるけど、そのことは気になってて、そしたらやっぱり子供が気付く。だよなあ。
「万引き家族」は、やっぱりお話のベクトルが内向きで、そこがいかにも日本だなあ、とこの映画を観て思いました。「万引き家族」の弱さはそこかもしれない。それに対して、やっぱり韓国の映画は「熱い」です。あと、登場人物が絞られているので舞台劇ちっくでもある。舞台劇に翻案できるかもしれません。
それにしても、このお話、一番かわいそうなのは、二人の子供だよね。特に男の子。あの幼さで人生が壊れてしまった。後味悪い〜〜〜〜よ〜〜〜。
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