| 13.第6日(2015.11.4)貴陽南〜杭州東 高鐵(中国版新幹線)8時間の旅
11月4日は、朝08:08貴陽南発の高鐵に乗り、16:17杭州東到着の予定となっている。7時少し前にタクシーがやってきた。早速乗り込み、ホテルを後にした。
運転手は甲高い声で、しゃべりまくっているが、どうやらタクシー会社か運転手仲間と連絡を取り合っている様だ。ホテルが貴陽市の中心部近くにあるので最初から渋滞である。そして間もなく完全に止まってしまった(11.4-1-1)。
駱さんの通訳によると、信号機故障が原因のようである。超徐行で交差点に辿りつくと、交差点に、代わりの交通整理の警察官の姿も見えない。それでも運転手間の阿吽の呼吸というのか、何とか通り過ごすことが出来た。
かなりの時間のロスであり、予定した道路を行くのでは間に合わないとみた運転手は、駱さんの了解を得た上で郊外の高速道路を使い、迂回して貴陽南駅に向かうことにした様だ。
高速道路へ入ってから、この運転手の運転がすごかった。片道3車線の広い道ということもあり、スピードは、緩急差が大きく、おそらく速い時は100km/hrは超えていただろう。また車線変更も、もの凄く、前後左右の体の揺れは激しく、かつて駱さんご夫婦の案内のシルクロード旅行で、五彩湾を観光した時を思い出した。ただあれは、上下のはげしい揺れだったが。
更には、一昨年桂林を観光した最終日、桂林から広州への国内便が悪天候を理由に急遽飛行とりやめとなり、一泊を桂林の市内のホテルに案内されるときのバスの運転を思い出してしまった。 霧が深く、50m先も見えず、運転手は高速道路の車線分離線を目当てに運転するのであった。 時々小さな石が落ちていて、霧のなかでは、突然現れるので、それを避けるためにハンドルを急に切るので、そのたびに乗客全員が大きく左右に揺れるのであった。自分は最前列の予備椅子に座っていたので、こわくて仕方がなかった。
そんな体験を思い出すほど、この甲高い声を出す運転手の運転は凄まじかった。途中駱さんも観念しかかり、「間に合わなかったら、次の便にのれば良い」と言い始めたが、その運転の成果と言おうか、もしかしたら間に合う、というところで着いたのだ。
駅構内を、危険物チェック、検札を何事もなくやり過ごし、走り続けて目的の高鐵の発車にギリギリ間に合った。座席のある車両と離れた車両(G1322)に飛び乗ったので。車内を何輌分かを歩き、やっと自分たちの予約席に辿り着き、ホッとした気分になった。
そして駱さんの口から出てきた言葉は、「あの女性運転手凄かったです。」。思わず、「あの運転手、女性だったの?」と驚嘆の声をあげてしまった。道理で声が甲高かった筈、ようやく理解できたのであった。しかし知らないで良かった。というのが正直な感想であった。
中国人女性には、「弱き者、汝の名は女なり」なんてセリフは通用しないのである。男女同権のレベルは日本よりはるかに高い。男性が出来ることは女性でも普通にこなす。今回訪問したミャオ族は、女性は外に働きに出かけ、男性は、家事、留守番という分担も結構多いのだそうだ。
そんなハプニングの余韻も納まり、停車駅の写真を撮ろうとしていたことを思い出した。思いだしたときは、既に、何駅かを通り過ぎていた。また、駅名が見える位置に停まってくれないので、ただ写真に撮っただけで終わってしまった。写真データ(撮影時刻)を添えて表示しておけば、停車時刻データとの関係で、停車駅名が分かる可能性があるが、ここではしないで先に進む。
写真11.4-1-2:9:06(貴陽南)搭乗駅 写真11.4-1-3:9:06(同じ駅) 写真11.4-1-4:9:24 写真11.4-1-5:10:11(三穂駅:往きの停車駅には無かった?) 写真11.4-1-6:10:31 写真11.4-1-7:10:58 写真11.4-1-8:11:38 写真11.4-1-9:11:58(娄底南) 写真11.4-1-10:11:59(娄底南)
そして、時刻は現地時間で正午を回ったところ。昼食を摂ることになった。駅のホームで駅弁を売っているという日本的風景はなく、あるのは車内販売で、日本であれば、コンビニで売っている様な弁当(写真11.4-2-1)で、これを駱さんが買ってきてくれた。中華料理風弁当であったが、おいしかった。
次に撮った写真(写真11.4-2-2)の撮影時刻は13:10だったので、その間1時間近く、うたたねをしていたのであろう。写真の駅の名前は一部しか分からない。
写真11.4-2-2:13:10 写真11.4-2-3:13:20 走行中、時速303km/hrを記録 写真11.4-2-4:13:33 写真11.4-2-6:14:12 写真11.4-2-7:14:26 写真11.4-2-8:15:07 写真11.4-2-9:15:08 同じ駅 写真11.4-2-10,11:15:35 写真11.4-2-12:15:42 写真11.4-2-13:16:11 写真11.4-2-14:16:12 走行中、時速307km/hrを記録 写真11.4-2-15:16:41 義鳥駅 往きに停車した?
そして、杭州東駅にほぼ定刻に到着した。そこからは地下鉄(写真11.4-2-16)で西湖まで乗り、そして下車後、ホテルへ帰着する前に駱さんと一緒に夕食を摂った。
「弄面(Noodle House)」という名前のラーメン屋(写真11.4-3-1)であるが、店内は照明をやや抑えた落ち着いた雰囲気の洒落た感じの店(写真11.4-3-2)であった。客はビジネスマン風やデート後のカップルが多く、家族連れは見かけず、声高で話す客もいず、それ程混雑はしていなかった。
禁煙の表示は無かったが、たばこの煙もなく、空気が良かった。おそらく高級ラーメン屋なのであろう。多種のラーメン、ラーメンセットが、20〜30元(日本円で400〜600円)(写真11.4-3-3)であり、食した野菜ラーメン(写真11.4-3-4)はとてもおいしかった。
これまでは、中国旅行でグルメは殆ど期待しなかった。中国料理独特の癖のある味に馴染めなかったからだ。しかし、今回の中国料理は麺づくしであり、中華麺あり、米粉麺あり、雲吞あり、であったが、ホテルでの朝食を含めて癖のある料理に出会うこともなく、中国の食を楽しめた。また中国の食文化が、少しづつ変わりつつある様に思えてきた。
ホテルの隣にあるコンビニで夜食を買い、また、旅費精算をしてから駱さんと別れた。 本稿 完 つづく
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