あのシルクロード第23回 【D8-3:ウルムチ・楡の樹のある店】
1)楡の樹のある店で計5人の歓談 2)楡店の中庭には100年以上たっているの樹が 3)ビールの後は「古城」というアルコール度50%の高級酒 4)本日のメイン料理、胡さんが、この店で一番美味しいと一押しの料理 羊肉の角煮 5)偶然だが全血液型が参集、漢民族の中で最も多い血液型がB型 6)オリンパスの知名度、カメラ・メーカーというのが強く、医療機器メーカとしての 知名度は低い 7)李白の酒の飲み方 8)「鳴かぬなら鳴くまで待とう不如帰」 9)張さんの夢 シルクロードの東西間交易のようなもの 10)シルクロードの旅のまとめ 11)帰りは駱さんの運転 12)翌日(正確には今日)はいよいよ帰国の日 1)計5人の歓談 ウルムチに予定通りの時刻に着き、迎えに来てくれていた張さんのパジェロに乗り込みウルムチの市街地に向かった。夕食は張さんの友人が美味しい店を知っているので、そこへ行くことになっているという話であった。最初の待ち合わせ場所で、その友人の胡玉軍(フー・ユエチェン)さんが乗り合わせてきて、その店まで運転してゆくことになった。そして暫くして、胡さんの知人の唐宏(タン・ホン=女性)さんが待ち合わせポイントから乗り合わせてきた。本日は、この5名がフルメンバーらしい。 2) 楡店の中庭には100年以上たっている楡の樹が 市街地から1時間ほど車にのり途中で幹線から外れ、道も舗装ではなくなり、さらに道を左折し、小径に入り込んだところに店があった。店の名前は聞き忘れたが、店の中庭には100年以上たっている楡の樹があり、これがこの店のシンボルとなっているらしい。この中庭でも食事は出来るらしいが、建物の中の部屋を使わせてもらうことになった。 3)ビールの後は「古城」というアルコール度50%の高級酒 先ずは最初に自己紹介をしあった。自分は名刺を渡し、二人にはメモ用紙に氏名を書いてもらった。ビールで乾杯した後、料理が運ばれてきた。鯉料理や野菜(大根、セロリ)炒めなどが出てきた。飲み物はビールの後は「古城」というアルコール度50%の高級酒で、小さなウィスキーグラスに容れてストレートで飲む。自分も最初の一杯をゆっくり飲んだが本高級酒なのだろう、アルコール度を知らなければきっとぐいぐい行ってしまうだろうと思うほど舌触りが良く、またぴりぴりと喉を焼く様な喉越し感もない。昏倒してしまうとまずいので、最初の一杯を最後の一杯としたが、張さんと胡さんはどんどん進む。 4)本日のメイン料理、胡さんが、この店で一番美味しいと一押しの料理 羊肉の角煮 料理も本日のメイン料理、胡さんが、この店で一番美味しいと一押しの料理が運ばれてきた。豚の角煮に良く似た料理で、豚の代わりに羊という具合で、確かに羊肉が持っている癖を殺した豚の角煮にそっくりな味となっている。 5)偶然だが全血液型が参集、漢民族の中で最も多い血液型がB型 歓談の内容は、血液型の話になり、偶然だが全血液型が参集していることが分かった。 駱さんがA、自分と張さんがB、胡さんがAB、唐さんがO、そして中国で最も大きなシェアを示す漢民族の中で最も多い血液型がB型とのことであることが分かった。 6)オリンパスの知名度、カメラ・メーカーというのが強く、医療機器メーカとしての知名度は低い またオリンパスの知名度についても質問してみたが、イメージとしてはカメラ・メーカーというのが強く、医療機器メーカとしての知名度は低いようだ。唐さんは医療関係の仕事に従事している検査技師ということだが、オリンパスの内視鏡は記憶しているほどでも無いようだ。内視鏡は国産(中国製)を使っているとのことである。 7)李白の酒の飲み方 また、「古城」に関して、かつて、安土城という「古城」の城跡で、酒を会社の仲間と飲み交わしたことがあるなどと話しているうちに、李白と酒の関係の話になった。これまで考えもしなかった李白と酒の関係を張さんが教えてくれた。これまでは酒を呑むことは興趣であり、酒を呑むこと自体が風情であると思ってきたが、張さん曰く、「酒を極限まで呑んで自分の意識をギリギリのところまで酔わせ、興奮させ。そこで思い浮かんだ言葉をつなぎ合わせて普通の人には思いつかない最高の詩を作るのだ、酒は最高の作詩のためのツールなのだ。」という。 8)「鳴かぬなら鳴くまで待とう不如帰」 そして、どの様な話からそういう話になったのか記憶が無いのだが、「自分が飼っている鳥を鳴かそうとしても鳴かない時、どうするか」という話をして、「日本の現代につながる近代の歴史を造った3人の統治者がいて、それぞれ、「鳴かぬなら殺してしまおう不如帰」、「鳴かぬなら鳴かしてみよう不如帰」、「鳴かぬなら鳴くまで待とう不如帰」と言ったが、人間の本性を言い当てている。ちなみに最も長期に亘って日本の統治者となりえたのは、「鳴かぬなら鳴くまで待とう不如帰」と言った統治者で、この考え方が美徳とされている。 9)張さんの夢 シルクロードの東西間交易のようなもの 最後に、張さんの夢を聞かせてくれた。 張さんは現在、杭州でアパレル関係の仕事をしているが、将来は胡さんと組んで新しい仕事をする機会を狙っている。国をまたがる貿易の様な仕事で、中国と隣接した諸外国との間に同じ物資でも価格に大差があるものがある。その物資をそれらの国に売却することによって莫大な利益が得られるはずとのことである。 それを聞いて、この地域にはシルクロードを通って西のものを東へ、東のものを西へ流すことによって大きな利益を得た隊商の精神が残っている。ただし、絹や茶だったものが、現代的な物資に置き換わっているだけの話かも知れないと思った。あるいは、西からの隊商のメンバーのDNAや東からの隊商のメンバーのDNAが生きているといえる。 10)シルクロードの旅のまとめ この日の中国人4人との歓談は、今回のシルクロードの旅のまとめにふさわしいもので、これを企画してくれた張さんに大いに感謝しているところであります。 11)帰りは駱さんの運転 帰りはアルコールを一滴も飲まなかった駱さんがパジェロを運転して行くことになり、車の中では張さんが気持ち良さそうに、カー・ステレオから流れる吉幾三の「酒よ」に合わせて日本語で謳い続けている。時折、Y字路になると「湾右!ワンユー」と、言ったり、「湾左!ワンゾー」と、言ったり、「直進!ツーソン」と駱さんに指示したりしているうちにホテルに着いた。時刻は北京時間で翌日の2:00を回っていた。 12)翌日(正確には今日)はいよいよ帰国の日 それから日本に帰る準備をして、寝付いたのは3:00をまわっていた。 本稿 完 次稿に続く |