カテゴリー: おもうことあり(12 )
2025.5/5(月)
『世界劇場 ホスト:谷村新司/ゲスト:さだまさし』 我が家にはBS放送の視聴環境がいまだ整備されていない。そのため、BS日テレの番組『世界劇場』の存在を知らなかった。この番組でゲストとして登場する歌人(うたびと)とホスト役(谷村新司)とのトークは彼らの歌唱のみならず、詩が生まれるまでの原風景の披露は参考になり、その原風景の説明に思わず引き込まれてしまい、自分の脳裏に、その原風景を映し出すことによって、そのゲストの人となりを理解し、詩の世界に引き込まれることになる。
歌唱内容は:
「YOUR SONG」(愛される歌)
「MY SONG」(心の歌)
「DREAMSONG」(夢の歌)
「THIS SONG」(今伝えたい歌)
「ANSWER SONG」(返歌)
などのテーマに沿って、数々の名曲やエピソードを披露し、番組が進行する。何度も聞いて、知っている歌よりも、トークでのゲスト(歌人)のエピソードや、歌が誕生するまでのエピソードは、初めて聞く話題ばかりで、ホストとゲストの人柄、あるいはゲストが歌を通してコンタクトした人を理解するのに大変参考になった。また、ゲストが作詩and/or作曲した歌を提供した相手との心のつながりも聞くことが出来る珠玉の番組と言える。その話を引き出すホストの谷村新司も、それ以上に凄いと感じました。以下のURLは地球劇場のサイト(URL)で、特に
https://www.bs4.jp/chikyu-gekijou/onair/06.html
歌人(うたびと)は、フォークソング界のみならず、加山雄三らの歌謡曲を含めた人気男女歌手が登場し、あまり知られていないエピソードが聞ける。中でも歌人(うたびと)として、さだまさしが登場したとき(上記URL)のトーク内容は秀逸であった。そのトーク内容は上記サイトにも紹介されていないので、以下に口述文を記してみる。名曲「案山子」の直後のトークだったと思います。この歌の歌詞の着想を得た情景の説明のあと、「本来の日本の美しい言葉が、どんどん簡略化され、粗暴な表現になってきている。たとえば、「イミナイジャン」、「マジヤバイ」、等々。・・・は、さだまさしから心ある視聴者へのメッセージ・プレゼントとも言え、大いに頷いた視聴者は多かったのではないかと思う。
最近の歌謡番組は、バラエティ化し、背景雑音が気になり、折角の歌唱の質を低下させがちであるが、この地球劇場には、その背景雑音が殆ど聞こえない。そのため、本来、高音域の歌唱が持ち味のある歌手の高音域の声が、背景雑音に吸収されず、歌手の持ち味が薄まることが無くなり、臨場感が際立ってくる。
この番組を誰がプロデュースしているのか分からないが、見事な展開で、ゲストが、さだまさしの場合に際立っていたのかも知れないが、最初のイントロ的な話題が、谷村新司による さだまさし の紹介を、「この番組に出てくれる人のうちで一番の若手」で始まり、最後の若い人に伝えたいこととして、さだまさしは、「若い時に、多くの画家、文学者、等の老人に教えてもらったことがあった。自分もその様な素晴らしい高齢者になりたい。」と、高齢者という言葉で締めた。この番組は、ホストand/orゲストの時間軸上の経験をエピソードとして高齢者の視聴者に共感することが出来る。また、ゲストが他の歌手に歌を進呈する機会があり、進呈する時のエピソードも興味深く聞くことができた。さだまさし が「秋桜」を山口百恵に進呈した時のエピソードは面白かった。 以上。