| 17.大理から麗江へ@ 大理古城蘭林閣ホテルに二泊した朝、葛さんと別れをつげ一路3.5時間かけて専用車(トヨタ、ハイエース)で次の観光地麗江にむかった。中国語を話せない自分と、日本語を話せない運転手さんと二人きりで、この3.5時間をどの様に過ごすか多少の不安を感じながらユルユルと大理古城を後にした。 しかし、そんな不安など完全に打ち消してくれるほどに次々と現れる車窓の景色は美しく、写真を撮りまくるうちに麗江についてしまった。
ただ残念だったのは途中停車して写真に収めたいと思った景観が多々あり、それが出来なかったこと、車窓に映る珍しい草木の名の確認や地形についての質問など日本語ガイドさんが同乗していたら、出来たのに、また、それにより大理から麗江へのドライブがより充実したものになっていたのではないかという多少の悔悟感が残った。
車は、前日、胡蝶泉まで往復した道と同じで、そのときもこのあたり一体に広がる田園風景には深い郷愁を感じてしまった。自分は東京生まれ、東京武蔵野の育ちであり、田舎というものを知らない。
西の遠方には蒼山のなだらかな峰峰が南北に走り、 その麓からここまで畑や田んぼが広大に展開し、 所々に村落が見える 村落や田園風景の彼方に前日観光した崇聖寺の黄土色の甍が最初に見えた。
村落には、ペー族独特の民居と、 それに寄り添うように何本かの高い木があり、 畑を仕切る田んぼのあぜ道が縦横に横たわっている(写真1a,1b,1c,1d,2a,2b)。そして水田があるところには水路があり、 水田に反射した光がきらきらと輝いてそこだけ浮いたように見える(写真2c、2d)。
田んぼのあぜ道には農耕具を運んだり弁当を積んだかもしれないリアカーや麦わらに覆われた三輪自動車が置いてあった(写真2b)。その傍の田んぼや畑では複数の人達が、馬を使って畑仕事をしている(写真2a)。
東に目を移すと、洱海の湖面の輝きが直線状に南北に延びる そして、そこからここまで、同じように、畑や田んぼが広大に展開し、所々に村落が見える(写真3a)。 洱海が起点と見られる水管路が東西に向かって長々と敷設されている(写真3b)。
民居の佇まい(写真4a〜4c)こそ違いはあるが、古きよき日本の田園風景そっくりと想像した。 また、時間のながれも、ゆっくりとして数十年前の日本と思いたかった。 ところが、時折近くに見える農夫が携帯電話でなにやら大声で話している姿を目にすると、もしかした民居の一室にはパソコンやモニターが置いてあるかもと連想してしまう。
***** つづく *****
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