セローは初心者向きと,よく言われる。
足つきの良さや比較的低速寄りのエンジン特性を理由にあげていることが多いが,そのような単車は昔から多数ある。『初心者向き』という言い方をする者は,『自分はベテラン』の意識があるに違いないが,大抵の場合受け売り感が強い。
そもそも現代の市販車で,免許証を持っているのに乗るのが困難な単車など,どれ程あるのか?という疑問がある。冒頭の『セローは初心者向き』という言い方は,ほぼ体格や体力との関連を言っている。小柄なベテランには乗れない大サイズ重量車があり,大柄な初心者はそれに乗れるという例がある。
低速寄りの使い易いエンジンという点についていえば,スーパースポーツの代表のようなYZF-R1でさえ十分フレキシブルで,軽い単気筒のXR600Rの方が扱いに気を遣う面がある。必ずしも低速寄りエンジンが扱い易い訳ではない。
初心者に必要なのは,二輪車の備えるべき特性を有していて,それを覚えられる単車だ。私にとってそれはHS1だった。2スト2気筒エンジンは,現代車と比較すればピーキーではあったが,それはすぐに慣れた。今にして思えば,特に初動においてリニアに反応するステアが好ましかった。
まあ小さくて軽いのは乗り易い単車の一要素ではあるが,セロー250は,少しバンクが入った領域で挙動が敏感な面がある。少し乗れるようになった頃に要注意だ。また,低速からスロットルを開けた時にストールし易い傾向があり,これも要注意点だ。
2022.10.7(金) |