単車に限らず機器や各種システムは,時として故障する。長期間使えば,故障はいつか必ずやってくる。想定した環境下で,如何に故障せず,もしある部位が故障しても,一定時間その機能を代替し得る構造になっているかといったことが信頼性の指標となる。
重大な故障は危険な状況を生むことがある。その意味では,信頼性は安全性に繋がる。単車は他の機器と比較し,ある機能が喪失した時にそれを代替できる構造になっていないのが一つの特徴だ。
安全性について追及し続けてきた航空機の場合,多発機ならば一つのエンジンが故障したとしても,直ちに人命に関わるような危険状態にはならない。また一部の構造が破損しても,それをある程度バックアップする構造になっている。対して単車は,いずれかの部品が故障あるいは破損したら,大抵の場合直ちに走行不能になる。例えばドライブチェーンの一コマが破損すれば直ちに走行不能になることは勿論,状況によっては死に至る危険性がある。
部品破損のような場面でなくても,例えば同じスロットル操作に対するエンジンの反応の仕方が時として異なるのであれば,信頼性は低いといえる。部品の精度や耐久性も同様に指標となる。これらの点を踏まえ,セロー250は信頼性が低い。何の前触れもなく突然エンジンストールすることがあるから,Uターン時など旋回内側の足を出して,いつでもそれに対応できる乗り方とせざるを得ない。実際,低速での旋回時,突然のエンストのために転倒したことがある。公道におけるUターンなら足を出せばすむが,トラクションによってバランスをとりながら障害を乗り越えるような場面では,このことは致命的だ。それが理由で二輪二足を謳っている訳ではないだろう。
セローは通常の範囲であれば,性能,安定性,操縦性について概ね可であるのだが,他人に薦められない最大の理由が信頼感の低さにある。信頼性というと学術的な意味合いが強く,それを論ずるには十分な数のサンプルを要するから,この場合は信頼感が低いと言うことにする。
過去所有した単車を信頼感の順に並べてみる。1を信頼感が最も低く5を最も高いとし,全範囲に分布させると次のとおり。
XR600R (5) Super Cub90 (5) KL250 (4) CL50 (4) XLR BAJA (3) TS125 (3) Super SHERPA (3) S301 (3) XT250T (2) HS1 (2) Serow250 (1)
まあ,各車の魅力は信頼性だけが要素ではないが,人を乗せて走る機械としては,押さえておくべき重要な事項だ。
2017.11.8(水)
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