報道によれば,調布飛行場における自家用機の飛行自粛要請が解除され,一定の条件のもとに本日より飛行が可能となった。
2015.7.26,調布飛行場を離陸した直後の自家用機が同市内の住宅街に墜落した。
運輸安全委員会の事故調査報告書によれば,離陸上昇中速度が低下したため失速して飛行場周辺の住宅地に墜落したものと推定されている。
速度が低下したことについては,重量が最大離陸重量を超過した状態で飛行したこと,低速で離陸したこと,過度な機首上げ姿勢を継続したことが推定されている。
注目すべきは,最大離陸重量を超過していたことだ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
東京都は,再発防止策が整備されたとして,本日自家用機の飛行自粛要請を解除した。再発防止策の概要は, 飛行目的の確認を徹底。空港使用届出書の様式改善のほか,操縦者以外に同乗者の本人確認も実施。操縦技能維持のための慣熟飛行であれば,同乗者は操縦免許を持っているか確認するなど,遊覧飛行の防止を図る。調布飛行場の管理運営について,専門機関や有識者などによる第三者による監査を定期的に実施する。
さらに機長,整備士,運行管理者の安全講習会の受講義務化や,自家用機操縦者が離陸前に重量などを記した確認書を提出し,都が指定する専門家にチェックを受けること,必要滑走距離の基準を厳しくする「調布ルール」を自家用機に導入する。誘導路の改善などで,800mの滑走路をロスなく最大限利用できるようにする。
万が一の事故の際に備え,都による被害者救済制度も創設した。都営空港を離着陸した航空機が都内で事故を起こした場合,被害者に最大450万円の一時支援金を支出。しかし給付ではなく,損害賠償がなされた場合は賠償金から都が回収する。住宅の建て替えが必要な場合は最大2160万円を35年間無利子で貸し付ける。2015年の事故から適用する。自家用機所有者に保険加入を義務化し,都も加入状況をチェックする。現在調布飛行場に駐機している自家用機は19機。都では大島空港で防災力の向上にもつながる給油施設や格納庫を整備し,同空港への自家用機移転を促していく。
(この文章には用語の不適切な使用がみられるが,インターネットで調べた文面であり,原文はこのとおりではないだろう。) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ところで再発防止策について。
事故原因の第一は,重量オーバーだ。これがなければ,おそらく事故は発生しなかっただろう。
このようないい加減な運航を防止するための施策として,東京都の再発防止策で満足できるかが重要な点だ。安全講習会の受講義務化や,自家用機操縦者が離陸前に重量などを記した確認書を提出し,都が指定する専門家にチェックを受けることは,それに相当するとみて良い。例え自家用操縦士であっても,離陸前の確認を他者に依存するのは引っかかるところだが,再発防止のためにはやむを得ない。
その他は安全マージンをより多くとるための施策であり,軽飛行機の場合はそのマージンが役立つこともあるだろう。
2018.9.13(木) |