本日は日本の森林についてお話ししたいと思います。
現在、日本の森林面積は約2,500万ha(天然林55%,自然林45%)で国土の68.2%を占めています。
この比率ではフィンランドが73.9%で第1位、日本は第2位となっています。
年間木材供給量ではフィンランドが6,000万m3、日本は約1,800万m3と3倍以上の差があります。
日本の木材需要量は年9,000万m
3ですので
自給率は約2割です。
他方、日本の森林の蓄積量は毎年9,000万m3づつ増加していて、これだけで計算上は需要を完全に
まかなえる事になります。現在、この自給率を上げる為に国産材の使用を促進する政策が進め
られています。
木は60年位までの成長期にCO2を多く吸収し、その後は相対的に減少してゆきます。ケヤキなどの落葉
高木が1日に吸収するCO2の量は幹の太さ20cmで112L、40cmで285Lほど、またヒトが1日に吐き出
す量は約300Lです。そして、日本の森林が吸収してくれる炭素量は年間約2,000万tです。
私達は年間3億tの炭素を排出しており、うち民生部門はおよそ1億tです。また、日本の木造住宅が貯蔵
している炭素量は全体で約1億5,000万tです。
これだけの量を実は日本の住宅は吸収して来たんですね。貢献してます。
ちなみに、平均的な住宅1戸を建てる時に発生するCO2は、
・木造・・・5,100kg
・鉄骨造・・・14,700kg(木造の約3倍)
・鉄筋コンクリート造・・・21,800kg(同 約4倍)
となっており、ここでも木がCO2削減に大きく役立っているという事がわかります。
森林にはこの他にも、表面浸食防止(山崩れを防ぐ)や水質浄化・水資源貯留、洪水緩和、化石燃料
代替など沢山の機能があり、その評価額は年間でなんと約70兆円にもなると言われます。
今回は数字が多く少々難しい内容になりましたが、日本で森林が皆さんの予想以上に重要だと言う事が
お分かりいただけたのではないかと思います。
これからも、環境にもやさしい快適な家づくりをしていきますのでよろしくお願いします。
それでは、本日もお読みいただき有り難うございました!