今更ですけど、アイポットで4DXで上映と聞いたのと、注目俳優クリス・プラットの出世作だし、シリーズの次の映画のテーマがそれなりに変わってきているようなので、その前に予習ということで。
このシリーズは1作目がとにかくすごかった。確か車で観にいったのだが、帰り道、横からいきなりティラノザウルスが飛び出してくるんじゃないか、とついつい余計なことを考えてしまうくらい真に迫ってて。ティラノザウルスがドカドカ追っかけてくるシーンとか、ラプトル君たちが悪知恵を働かすシーンとか、まあ、たっぷりハラハラさせられましたね。
でも、2作目以降は結局見ていない。恐竜どもの描き方が「ケンカ好きの馬鹿」的で、やだなあと思って。「ジョーズ」もそうですけど、スピルバーグが映画のネタに動物を使う場合って、結局プロット止まりで、動物に対して無礼だと感じるわけ。理由もないのに人間を襲う生き物は
人間だけです。動物は、まず理由なしでは、何かすることはないんですよね。そもそも、人間を初めて見て、則「食える」っていう風には思わないと思うんですよ。
さて、この作品では、どうでしょうか?へえ〜〜と思ったのは、主人公がラプトル君たちを躾けてるので。それも、最新のクリッカートレーニング法を使っているのかあ。クリッカートレーニングはトカゲだってしつけることができるので、成程とは思いましたけど。
しかーし、やっぱり変な連中がいて、そいつらが変な恐竜もどきみたいなのをこしらえちゃって、大騒動になる。で、そいつに追い回される、というのはいつものスピルバーグパニックの定番。「激突!」から変わってないんだけど、それでものせられちゃうのは、うまいんですよね、やり方が。
最後は、「ゴジラ対メカゴジラ」みたいでした。なんだかなあ。。。。
大体、ティラノザウルスって、そんなに狂暴か?ないない、ありえない。
これは、獣医だから分かる。ティラノザウルスは「死体食い」なんですよ。なぜか?当時、地球はめちゃくちゃ暑かった。だから、あれだけのガタイの草食恐竜をホイホイ食わせるだけの植物が繁茂しまくってたわけ。で、あのガタイの生き物が死んだらどうなります?もう周囲5qは立ち入り禁止になる。臭いのなんの、その死臭をかいで、現場に急行して、食べまくって環境浄化をしてたのがティラノザウルスだったんです。その証拠は彼らの体格にある。異常に鼻腔がでかくて、口がでかくて、後ろ足がでかい。すべて死体の現場をいち早く知って急行するため。戦う必要なんかないから、前足は退化と。奴らの成長スピードは超速かった。一々草食獣とケンカして、なんて非効率なことやってたら、飢え死にするのはティラノザウルス側だったでしょう。
だからさ、どうも観ててしらけちゃうんですよ。ティラノザウルスがこの映画を観たら、失笑するかもねえ。それか怒っちゃうかも。自分らにはもっとインテリジェンスがあるよ、と言うんじゃないでしょうか。
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