私はその時新宿にいてラジオを聞きながら,東北沖を震源とする地震が発生したことを知った。その直後,波打つ道路,割れ落ちる街灯,剥がれ落ちるビルのタイル等々から,地震の大きさを実感した。
東北地方は揺れや津波による被害も大変なものだったが,その瞬間にも長期的にも最も心配されたのが原発だった。
原子力は優れたエネルギー源であり,また兵器としても破壊力の点で高い能力を有する。扱い方によっては危険なモノであるが,それを扱う人間のレベルによって危険が顕在化もするし,最小限に抑えることもできる。
事故以前,議論さえ封じられていた原子力事故対策については,原子力関係者の慢心というしかなく,廃炉までにまだ数十年を要する現状は,関係者の資質,能力の欠落が招いたものといえる。
走る凶器といわれる車の場合も,凶器となるか否かはドライバー次第であるのと同様だ。
地震から12年。原子力関係者の能力は多少なりとも向上しつつあるのだろうか?
2023.3.11(土) |