報道によれば, 葉梨法務大臣が都内で開かれた会合で自らの職務について「死刑のハンコを押す地味な役職だ」と発言した。
これに対し,「死刑執行命令という職務を軽んじるような人物に法務行政の責任者の資格はない」などとして,即刻辞任するよう求める声が出ている。 ------------------------
まあ,自分の意図が全く反映されない押印という意味で,地味といえば地味なのかもしれない。
死刑を決定するのは裁判官であり,法務大臣はそれに従って命令する立場だ。その判決に反対だからと押印しないのは違反だ。押すことは押すが,それは一般的な押印と異なり,意思の表明という意味はない。
過去,死刑執行を行わなかった法務大臣がいて,執行が滞っている。被害者の立場になれば,一刻も早く執行して欲しいだろうに,中には執行前に病死する犯人もいるらしく,判決の意味が全くない。
法律に基づく刑事罰は,個人的な報復を否定し,被害者に代わって国が執行するものだ。執行しないのは,仕事を放棄しているということだ。
押印するのは法務大臣の責務だが,しかしそこに自己の意思が反映される訳ではないという意味で,大臣の発言どおり,これ程地味な仕事はないかもしれない。
2022.11.10(木)
PS 何と,法務大臣は今回の発言で事実上更迭された。更迭を決定あるいは辞表を受理したのは総理だが,この程度ですげ替えなら,総理も含めて全員交代だ。聞く力はあるのだろうが,発信する力はリーダーとは思えない。 更迭の理由は死刑執行のハンコのようだが,それより『金も票も集まらない』発言の方が問題なのに,その辺りがズレている。 2022.11.11(金)
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