報道によれば,政府は2021年度にも乗用車に自動ブレーキ搭載を義務化する方針を固めた。
自動ブレーキとは,最近しばしば発生しているブレーキとアクセルの踏み間違え事故を抑制するための装置だ。
TVで見る限り,踏み間違えによる事故を起こしているのはオートマ車であり,中でもハイブリッド車が際立って多い。このことに注目すれば,ハイブリッド車はそのような事故を起こし易いといえる。
なぜそうなるのかといえば,間違えてアクセルを目いっぱい踏んだ時,エンジン音が急速に高まることがないからだろう。音が変わらないのに車だけがダッシュしてしまうと,何が起こっているか咄嗟に判断できない心理は理解できる。
もしエンジンが唸りを上げれば,大抵の人はブレーキを踏まないまでもアクセルペダルから足を離すに違いない。
またマニュアル車なら,そもそもクラッチ操作が必要なことから左足が基準となり,アクセルとブレーキを間違えることはほぼないだろう。
私自身オートマ車で踏み間違えたことがある。その瞬間に気づいてブレーキを踏んだことは当然だ。対してマニュアル車で踏み間違えたことは一度もない。
現在のオートマ車に自動ブレーキを付けるのは,正に原因を無視した対症療法といえる。そもそもATは,名前はオートであっても,人間工学的に欠陥のある装置なのだ。
こうした欠陥は,例えば航空機なら速やかに改善策が施されるだろう。間違いを起こした時に抑制するだけではなく,間違いを起し難い構造とするよう改善するのだ。
その面で,クルマの設計思想は相当遅れている。そのような現状を踏まえ,高齢者に自動ブレーキを推奨するのは的確な処置とはいえない。今できることとして,推奨すべきはマニュアルトランスミッションだ。
2019.11.27(水)