最近,核共有について議論しようとする発言がある。保有と異なるのは,日本自身が核兵器を装備するのではなく,他国の核兵器を日本に配備する点。その核兵器を使用するためには,供給国の許可が必要だ。
アメリカから供給される核を共有しているのは,ドイツ,ベルギー,イタリア,オランダ。そのような回りくどい方法をとっているのは,核拡散防止条約によって核兵器保有が常任理事国であるアメリカ,イギリス,フランス,中国,ロシアに限られているからだ。なお非締約国は,インド,パキスタン,イスラエル等。
核共有が話題となったのは,今回核保有国であるロシアによるウクライナ侵攻。侵攻しつつ核兵器の使用をチラつかせている。もしウクライナがNATOに加盟し,核共有国であったなら,ロシアによる侵攻のハードルはかなり高かっただろう。
ロシアが核共有国に対して核兵器使用の意図を示すということは,ロシアも核による反撃を受けるということだからだ。
日本についていえば,アメリカの核の傘に入っていると言われているが,有事においてアメリカが核を使用する意思があると,相手に宣言するとは限らず,また使用するとは限らない。
弱小国が強国の侵略を阻止する手段は極めて限られる。今回のウクライナのようなことがあった場合,弱小国がとれる最大の手段は相打ちだろう。互いに核兵器を撃ち合い,共に滅亡するのが最大の抵抗だ。
軍隊さえ持っていない日本は,ウクライナと比しても相当の弱小国だ。軍隊を整備するとともに,国連に加入し続けるなら核共有の可能性を追求すべきだ。
そもそも,常任理事国だけが核保有できるというのは,受け入れ難い。日本にICBMの基地を造るのは難しいだろうが,SLBMなら物理的には可能だ。
2022.3.3(木) |