食に感動・旅に感動

東京はじめ関東だけではなく私が体験した各地の誰でも 気軽に行けるような旨い店や変わった料理、食材、街で 見つけた気になる物や心に残る旅などを紹介していきます。
 
2016/04/08 16:21:00|寿司
職人の技に酔いしれるひと時
鮨なごみ 新橋

少し繁華街から外れるが新橋駅から10分ほど歩いた大通りの裏手に店がある。
夜は数万円〜だがお昼は2800円と大変うれしい値段で職人の技を楽しめる鮨「和美」


カウンター7〜8席の店なので予約しないと入れない。
中年過ぎの控えめな感じの御夫妻お二人でおやりになっている鮨店です。
清潔感あふれる店内




仕込み中のガリが奥に置いてあった。

まずはお通しから
ワカメとミョウガの酢の物


ミョウガがシャキシャキとしていて若布との組み合わせがいい。
このあと椀が出ましたが写真撮り忘れてしまった。

一品目はかつお


春の訪れを感じさせてくれる最初の一品です。
うれしかったのは大好きな”赤酢”を使ったシャリ。
そのシャリも酢を若干抑え気味のまろやかな仕上がり。
シャリはこれでなくては!

二品目はひらめ


肉厚でしこしこと噛む度にうまみが口の中に広がっていく。

三品目はスミイカ



甲イカ特有の厚みと歯切れの良いサクサク感。
うまい!
私はイカの中ではスミイカや紋甲イカ等の甲イカが一番好み。
※スミイカと紋甲イカはほとんど同じですが正確には違います。

四品目は待ちに待ったコハダ
私の大好きなネタ


この芸術的な切り口と外観!
口に入れるのがもったいない。
”これぞ職人のなせる技”と思った本日の一番気に入った一品です。
見た目も味も素晴らしかった。

五品目はホタテ


肉厚でおいしかった。

次は生イクラ


今の時期のイクラにしては柔らかかった。

次が中トロ


なお、ここまでの握りはすべてに煮切りが付いているので食べやすい。
(スミイカのみ塩)
最近は外国人が寿司を食べている場面をよく見かけるが(日本人でもそういう人がいるが)握りのシャリをべたーっと醤油に付けて食べている。
まあ食べ方は勝手だが・・・

そして口直しに出てきたものが梅肉と大葉を大根で挟んだもの。


ピンボケで失礼。
大根がぱりぱりしていて梅肉と大葉が口の中をさっぱりとさせてくれ爽やかな一品。

口直しの後の一品がアナゴ
塩とタレで提供されます。


右が塩。左がタレ。
アナゴ自体も崩れるくらいにやわらかでほろほろとしていて塩が絶品だった。

寿司の〆は鉄火とかんぴょう巻きと玉子





好物のかんぴょう巻きは美味しかったがそれ以上にたまごが絶品だった。
しっとりとして甘すぎず海老のすりつぶしが入っているのか、ほのかに海老の香りが漂ってきてうまみが口の中を駆けめぐる。うまい!
やはりこういうたまごは職人のなせる技ですね。

最後に橙が出ました。
大変優雅な時間を過ごさせていただいた鮨”和美”に感謝です。
間違いなくまた行きたい一軒です。本当にお勧めです。
でも六本木にぜひ行きたいすし屋があるので次はそこへ行ってみたい。
和美の情報です。

 







2016/02/24 18:52:00|洋食
スローフードで極上のデジュネを
ラ・ブランシュ 表参道

青山学院大学のすぐそばにあるフランス料理の名店「ラ・ブランシュ」。




イタリアのブラで始まった「スローフード」運動。
日本でも10年ほど前だったと思うが静岡県の掛川市が「自転車でスローライフを」の宣言をした街になって注目され、一日をゆっくり過ごそう、確かな食材を使ってゆっくり食事をしようという考え方が日本にも広まって来た。

久しぶりでお昼に一時間半かけて食事を楽しんできた。
結論を言うとその時間が経つのを忘れるくらい居心地の良いひとときを過ごすことができました。



案内してくれたのは60歳前後と思われるベテラン男性と若い女性。
気さくに声をかけてくれ、初めての訪問だが気楽に食事を楽しめそうな雰囲気が嬉しい。
その男性に表参道駅近くにある日本料理「きくまさ」へはたまに出向くことを話して画像を見せたら
”えっ!こんなに質の高そうな料理が1000円で食べれるのですか?”と驚いておられた。(私のブログに掲載済み)

食事の始まりです。
一品目は豚肉のリエット




リエット特有の滑らかな味わい。カリカリのパンに付けて。

次がたまねぎのカナッペ



たまねぎの甘みと共にかりかりに焼かれていて美味。
そしてその横にあるのがたまねぎのアイスクリームです。

玉ねぎの甘みがアイスと一体となっており大変おいしかった。
(玉ねぎの固形物はありません)
アミューズが何度も出てきて楽しくなります。



自家製のアーモンドパン


ほんのりアーモンドの香りがします。

そしてこの店名物のイワシの重ね焼きアンチョビムース載せ



ポテトとイワシの二層構造をベーコンで巻いてあり、トリュフがちりばめられている。
アンチョビのムースソースがまたうまい。
目を閉じてしばし余韻を楽しむ。

奥にあるのは「イワシのポタージュ」



これがまた絶品!
このポタージュは作り置きができないのでオーダーが入ってからその都度作るとの事。
イワシの固形物は見当たらなく滑らかなポタージュスープだが一口飲むとイワシの香りが口中に広がり形容のできない美味さ!
これぞフランス料理の重鎮が作り出す逸品!

そして魚の中でも大好きなアマダイが登場。
甘鯛のうろこ焼き、キャベツソース





うろこがカリカリに焼かれていて身肉のほろほろ感と対をなしており甘鯛の素材の良さを十分に引き出した逸品。
私はアマダイが好きで自分で干物や西京漬けを以前はよく作った。
干物は今でもたまに作るが、甘鯛の干物の右に出る物は無いと今でも思っている。
※干物にする甘鯛は20〜30cm位の小さな物を使います。200円前後で買えます。

口直しの八角のシャーベット



ちょっと食べてしまってからあわてて写真を撮ったので画像が不鮮明ですが、八角の強い香りが口の中をさわやかにしてくれます。
絶妙のタイミングで提供されました。

そのあとに鴨肉のコンフィが登場します。





鴨肉はトロトロに煮込んでさらにほぐした物が入っています。
無農薬の軽く焼いたみかんやラズベリー、レモンのソース等と一緒に食べると美味しさがさらに引き出されます。
添えてある野菜が新鮮そのもので素晴らしくおいしかった。
大変満足のいく逸品でした。

めずらしい青い大根のシャーベットです。
さわやか!



濃厚なチョコレートムース


さすがにこの辺りで腹が膨れてきて、半分以上残しました。

最後にコーヒーとポルチーニ茸のクリームブリュレとカリカリのクッキーです。


このクリームブリュレがすごくおいしかった。
ポルチーニ茸はヨーロッパで人気のキノコですが、特有の香りがクリームブリュレに溶け込んでコースの〆に花を添えてくれました。
余韻を残しながら一時間半のコースが終わりました。
※雑学を一つ。
コース料理はフランスがルーツと思われている方もおられると思いますが、実はフランスも以前は大皿料理で一回でドーンと出てくるスタイルでした。
たしかフランスの王か王女がロシアに行かれた時に晩餐に一品ずつ料理がコースで出てきたのに感動しフランスも以後それに倣ったと文献で読んだ記憶があります。

私が頂いたコースは6000円です。(奉仕料、消費税別途)
大変充実した一日を過ごすことができ感動に近い満足感を得ることができました。

帰る時、案内の男性が”きくまさには是非行こうと思っています”とおっしゃっていました。
食べ物で人と人との繋がりが生まれます。
ラ・ブランシュの情報です。


帰りに最近ちょっと話題になっている生ブッセ専門店に寄ってきました。
アノヴァン









プレーン、フロマージュ、チョコ、ストロベリー、抹茶の5種類の他に季節限定品があります。

プレーン



フロマージュ


チョコ


どれもスポンジが大変柔らかくて純度100の生クリームも美味しい。
anovanの情報







2015/08/24 9:46:09|
サハラ砂漠縦断
果てしないサハラ

あのカリスマ国家元首のカダフィ大佐がかつて君臨した国・・・リビアの奥に果てしなく広がるサハラ!
カダフィ大佐が暗殺される前の年2010年3月に念願のサハラ砂漠縦断の旅に出かけた。
※4月から10月頃までは砂嵐の季節の為砂漠の旅はできない。

首都トリポリで仮眠をとり、そこから国内線に乗り継ぎ内陸部のセブハーへ。
そこからさらに4WDに乗りジェルマへ。
途中、スピードの出しすぎと地面が高熱の為、バーストしてしまい、タイヤを交換。



車はすべてトヨタのランドクルーザー。トヨタのランドクルーザーの悪路での信頼性は世界のあらゆる車の追従を許さないようです。そしてリビアの車愛好家はトヨタのランドクルーザーを持つことが夢であり、ドライバーの勲章だということです。

旅の安全の為か???実は・・・???
ツアーポリスが1名同行します。

アウィナートという村で日本の縄文時代の竪穴式住居のような小屋に宿泊して、翌朝ここを出発しアカクス山脈を通りワンカサ砂丘、ムルズク砂丘、ウバリ砂丘へとテントを張りながらキャンプする約3000KMの旅です。





中はベッドがあるだけ


いざ出発!


ランクルが勢揃い。


ドライバーと一緒に(後列真ん中はツアーポリス)


4WDで道なき砂漠を延々と走ります。砂漠の真っただ中なので道も目印なんかも当然ありません(通る場所によってたまに小さな岩山が出現しますが・・・)。
そして砂漠なので風が吹き、砂丘の景色は常に変化します。そんな中を走ります。
その為すべてリビア人のリーダーが携帯電話を使って他のリビア人運転手に向かう方向や休憩場所等を指示します。

日中は灼熱の太陽に焼かれ、平坦地は時速150KM位で、砂丘では4WDを駆使して走ります。
行けども行けども砂しかありません。



砂丘では各々ドライバーが自分たちのアクロバットな運転技術を競い合うので取っ手にしっかりしがみついていないと転げ落ちそうになるので乗っている方も必死です。
でも砂丘を走る時ほど楽しい時は他にない。









コックは我々と同行はしませんが不思議と昼食の場所やキャンプ地へ着くと必ず先に到着していて食事を用意して待っています。

途中、古代人が描いた岩絵などを見学します。


岩山の急斜面にヤギが!



キャンプを張るのは必ず砂丘のど真ん中!
実はこれには訳があるのですが・・・



周りは気の遠くなるほど果てしなく続く砂だけの世界!




乾燥しているので足裏がひび割れてしまい靴では歩きづらいのでキャンプ地に着くとすぐサンダル履きになります。


日が沈む夕暮れ時そして太陽が昇る寸前の幻想的な景色は言葉を失う美しさ!
どこまでも果てしなく続く砂丘群!360度見渡しても自分だけの世界!











砂丘の頂上に上って夕暮れを鑑賞


ちょうど新月の時期だったので日が完全に沈むと周りは真っ暗闇。
テントから顔を出して仰向けになり満天の星を眺める。信じられないほど夜空を埋め尽くす数えきれないほどの星と流星群!
これ以上の贅沢があるだろうか!?

少し離れた場所では運転手たちが太鼓をたたきながら夜が更けるまで歌を歌っている。リビア人がよく歌っている「ヘイヤラヘイ」。リビア人は歌が好きである・・・というよりも、他に楽しみがあまりないのです。

出発する時に仕入れてきた一頭の黒い山羊を屠殺して食べたので食に対する感謝の気持ちで歌っているのか?どうかはわからないが・・・
※我々も山羊の肉を食べたが、硬くてとても食べることができなかった。
でも彼らにとっては久しぶりのご馳走なんです。

テレビやラジオなどが常に身近にある普段の生活から全くかけ離れた旅は自分を見つめ直す旅として最高のものだと思う。

5〜6日目にオアシスに着くとそこにある湖は死海と同じように塩分が濃く浮いていることができる。





掘立小屋に色の真っ黒な現地人が手作りの土産物を売っていた。
その中に珍しい「砂漠のバラ」があった。砂の中の化合物から出来た結晶です。
(これは天然物です)


リビアの一般的なご家族と


私の大好きなメデューサの首



尚、砂漠へ旅行する時は特に注意するべきことがあります。
それはカメラです。
今のカメラはレンズ部がほとんど自動開閉式です。
これが砂漠では致命傷となる。
細かい砂が知らないうちに隙間に入ってきて動かなくなってシャッターが切れなくなるのでよほどの注意が必要です。私は持参したデジカメが動かなくなってしまい途中から携帯電話のカメラで撮っていました。だからカメラは携帯かスマホ(アイホン)が重宝します。

ところでリビアで食べたもので美味しい食べ物は無かった。
食べ物は美味しくなかったが、何度でも行きたくなる旅です。

でも私が行った年の旅を最後に現在も政情不安の為、リビアには入国も難しいし、催行は無理の状況です。
中東諸国に早く春が訪れることを切に願うばかりです。







2015/08/13 12:52:00|揚げ物
巨大エビフライ
「ぶー亭」・・・石巻(宮城県)

宮城県石巻市のとんかつ屋さん。
あの東北大震災でまさに九死に一生を得たご夫婦がきりもりしておられます。

お二人共大津波に身体を一気に持っていかれ、まさに飲みこまれそうになった時、100M位奥の方のたまたま一軒だけ流されずに残っていた家の二階の手すりのちょうど真前に投げ出され、運よくお二人ともその手すりに掴まることができて奇跡的に助かったとのことです。

実は掴まるものがあるということがいかに重要なことかをこの大震災の体験談をお聞きしてわかりました。
同じ会社の社員のご両親が女川原発のそばに住んでいて大震災に会われた時の体験談です。女川町では公共の避難所を用意してあったので大勢の人達が避難所めがけて避難を始めたが一部の人達は近くにいた消防団員の情報で、公共の避難所は危ないという事で原子力発電所が独自に用意した避難所のほうへ逃げたということです。しかしそこにも海水がどんどん入り込み全員屋上に避難したがその屋上にまで海水が押し寄せてきてもうだめかと思った時、お二人のすぐ横にテレビのアンテナが立っていてそれに夢中になってしがみついてまさに間一髪で助かったとの事です。
尚、アンテナに掴まれなかった人達のほとんどが津波の犠牲になられたとお聞きしました。

仕事で仙台にいた頃、時々利用していた店です。
大震災があった年の9月に私が訪問したとき(お店は8月に再開)前もって連絡は入れておきましたがご夫婦は店を閉めて「本日休業」にしてくれました。しかも私が海老フライを食べることをわかっていて特別ご主人が仕入れてきたものを提供してくれました。私なんかのために本当に申し訳なく頭が下がる思いでした。そのあと震災の悲惨さを約3時間にわたってお聞きしました。涙なくして語れないお話を聞かせていただきました。

さて、この店で食事する方は、ほとんどがとんかつを注文しています。とんかつもボリュームがあり大変おいしいのですが、しかしここの名物は何といっても巨大なエビフライです。
手で持つとゆさゆさと揺れます。



見てください。この風格!


ちなみに大皿は直径約30pです。
私も今まで沼津のレストランこがね(今年で閉店や佐倉のなどジャンボエビフライで有名な店に数多く行ったがここは別格!

最近のジャンボエビフライを売りにしている店の多くは海老をたたいて伸ばして大きく見せているところが多い。
だがこの店は海老に下手な小細工はしていない。厚みがすごいのでナイフとフォークがついてくるが、そのままガブリ!とやるのが旨い。顎が外れそうになる。海老自体が特大なのです。

今年(2015年)4月にも訪問したがその時の話では、最近はこの石巻にさえも中国人のバイヤーが買占めに来ていて海老の価格がうなぎのぼり?に高騰しているとのことで今後は提供が厳しくなるとのこと。
行くなら早めに!

特エビ定食 2000円弱・・・これで十分満足します。
ジャンボエビ定食 2500円…特特特大

お店の少し手前には水産会社の巨大な缶詰のモニュメントが当時の凄惨さを物語るように道路に横たわっていました。(現在は撤去済み)



お店の情報はこちらです。







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