食に感動・旅に感動

東京はじめ関東だけではなく私が体験した各地の誰でも 気軽に行けるような旨い店や変わった料理、食材、街で 見つけた気になる物や心に残る旅などを紹介していきます。
 
2016/02/24 18:52:00|洋食
スローフードで極上のデジュネを
ラ・ブランシュ 表参道

青山学院大学のすぐそばにあるフランス料理の名店「ラ・ブランシュ」。




イタリアのブラで始まった「スローフード」運動。
日本でも10年ほど前だったと思うが静岡県の掛川市が「自転車でスローライフを」の宣言をした街になって注目され、一日をゆっくり過ごそう、確かな食材を使ってゆっくり食事をしようという考え方が日本にも広まって来た。

久しぶりでお昼に一時間半かけて食事を楽しんできた。
結論を言うとその時間が経つのを忘れるくらい居心地の良いひとときを過ごすことができました。



案内してくれたのは60歳前後と思われるベテラン男性と若い女性。
気さくに声をかけてくれ、初めての訪問だが気楽に食事を楽しめそうな雰囲気が嬉しい。
その男性に表参道駅近くにある日本料理「きくまさ」へはたまに出向くことを話して画像を見せたら
”えっ!こんなに質の高そうな料理が1000円で食べれるのですか?”と驚いておられた。(私のブログに掲載済み)

食事の始まりです。
一品目は豚肉のリエット




リエット特有の滑らかな味わい。カリカリのパンに付けて。

次がたまねぎのカナッペ



たまねぎの甘みと共にかりかりに焼かれていて美味。
そしてその横にあるのがたまねぎのアイスクリームです。

玉ねぎの甘みがアイスと一体となっており大変おいしかった。
(玉ねぎの固形物はありません)
アミューズが何度も出てきて楽しくなります。



自家製のアーモンドパン


ほんのりアーモンドの香りがします。

そしてこの店名物のイワシの重ね焼きアンチョビムース載せ



ポテトとイワシの二層構造をベーコンで巻いてあり、トリュフがちりばめられている。
アンチョビのムースソースがまたうまい。
目を閉じてしばし余韻を楽しむ。

奥にあるのは「イワシのポタージュ」



これがまた絶品!
このポタージュは作り置きができないのでオーダーが入ってからその都度作るとの事。
イワシの固形物は見当たらなく滑らかなポタージュスープだが一口飲むとイワシの香りが口中に広がり形容のできない美味さ!
これぞフランス料理の重鎮が作り出す逸品!

そして魚の中でも大好きなアマダイが登場。
甘鯛のうろこ焼き、キャベツソース





うろこがカリカリに焼かれていて身肉のほろほろ感と対をなしており甘鯛の素材の良さを十分に引き出した逸品。
私はアマダイが好きで自分で干物や西京漬けを以前はよく作った。
干物は今でもたまに作るが、甘鯛の干物の右に出る物は無いと今でも思っている。
※干物にする甘鯛は20〜30cm位の小さな物を使います。200円前後で買えます。

口直しの八角のシャーベット



ちょっと食べてしまってからあわてて写真を撮ったので画像が不鮮明ですが、八角の強い香りが口の中をさわやかにしてくれます。
絶妙のタイミングで提供されました。

そのあとに鴨肉のコンフィが登場します。





鴨肉はトロトロに煮込んでさらにほぐした物が入っています。
無農薬の軽く焼いたみかんやラズベリー、レモンのソース等と一緒に食べると美味しさがさらに引き出されます。
添えてある野菜が新鮮そのもので素晴らしくおいしかった。
大変満足のいく逸品でした。

めずらしい青い大根のシャーベットです。
さわやか!



濃厚なチョコレートムース


さすがにこの辺りで腹が膨れてきて、半分以上残しました。

最後にコーヒーとポルチーニ茸のクリームブリュレとカリカリのクッキーです。


このクリームブリュレがすごくおいしかった。
ポルチーニ茸はヨーロッパで人気のキノコですが、特有の香りがクリームブリュレに溶け込んでコースの〆に花を添えてくれました。
余韻を残しながら一時間半のコースが終わりました。
※雑学を一つ。
コース料理はフランスがルーツと思われている方もおられると思いますが、実はフランスも以前は大皿料理で一回でドーンと出てくるスタイルでした。
たしかフランスの王か王女がロシアに行かれた時に晩餐に一品ずつ料理がコースで出てきたのに感動しフランスも以後それに倣ったと文献で読んだ記憶があります。

私が頂いたコースは6000円です。(奉仕料、消費税別途)
大変充実した一日を過ごすことができ感動に近い満足感を得ることができました。

帰る時、案内の男性が”きくまさには是非行こうと思っています”とおっしゃっていました。
食べ物で人と人との繋がりが生まれます。
ラ・ブランシュの情報です。


帰りに最近ちょっと話題になっている生ブッセ専門店に寄ってきました。
アノヴァン









プレーン、フロマージュ、チョコ、ストロベリー、抹茶の5種類の他に季節限定品があります。

プレーン



フロマージュ


チョコ


どれもスポンジが大変柔らかくて純度100の生クリームも美味しい。
anovanの情報







2015/08/13 12:52:00|揚げ物
巨大エビフライ
「ぶー亭」・・・石巻(宮城県)

宮城県石巻市のとんかつ屋さん。
あの東北大震災でまさに九死に一生を得たご夫婦がきりもりしておられます。

お二人共大津波に身体を一気に持っていかれ、まさに飲みこまれそうになった時、100M位奥の方のたまたま一軒だけ流されずに残っていた家の二階の手すりのちょうど真前に投げ出され、運よくお二人ともその手すりに掴まることができて奇跡的に助かったとのことです。

実は掴まるものがあるということがいかに重要なことかをこの大震災の体験談をお聞きしてわかりました。
同じ会社の社員のご両親が女川原発のそばに住んでいて大震災に会われた時の体験談です。女川町では公共の避難所を用意してあったので大勢の人達が避難所めがけて避難を始めたが一部の人達は近くにいた消防団員の情報で、公共の避難所は危ないという事で原子力発電所が独自に用意した避難所のほうへ逃げたということです。しかしそこにも海水がどんどん入り込み全員屋上に避難したがその屋上にまで海水が押し寄せてきてもうだめかと思った時、お二人のすぐ横にテレビのアンテナが立っていてそれに夢中になってしがみついてまさに間一髪で助かったとの事です。
尚、アンテナに掴まれなかった人達のほとんどが津波の犠牲になられたとお聞きしました。

仕事で仙台にいた頃、時々利用していた店です。
大震災があった年の9月に私が訪問したとき(お店は8月に再開)前もって連絡は入れておきましたがご夫婦は店を閉めて「本日休業」にしてくれました。しかも私が海老フライを食べることをわかっていて特別ご主人が仕入れてきたものを提供してくれました。私なんかのために本当に申し訳なく頭が下がる思いでした。そのあと震災の悲惨さを約3時間にわたってお聞きしました。涙なくして語れないお話を聞かせていただきました。

さて、この店で食事する方は、ほとんどがとんかつを注文しています。とんかつもボリュームがあり大変おいしいのですが、しかしここの名物は何といっても巨大なエビフライです。
手で持つとゆさゆさと揺れます。



見てください。この風格!


ちなみに大皿は直径約30pです。
私も今まで沼津のレストランこがね(今年で閉店や佐倉のなどジャンボエビフライで有名な店に数多く行ったがここは別格!

最近のジャンボエビフライを売りにしている店の多くは海老をたたいて伸ばして大きく見せているところが多い。
だがこの店は海老に下手な小細工はしていない。厚みがすごいのでナイフとフォークがついてくるが、そのままガブリ!とやるのが旨い。顎が外れそうになる。海老自体が特大なのです。

今年(2015年)4月にも訪問したがその時の話では、最近はこの石巻にさえも中国人のバイヤーが買占めに来ていて海老の価格がうなぎのぼり?に高騰しているとのことで今後は提供が厳しくなるとのこと。
行くなら早めに!

特エビ定食 2000円弱・・・これで十分満足します。
ジャンボエビ定食 2500円…特特特大

お店の少し手前には水産会社の巨大な缶詰のモニュメントが当時の凄惨さを物語るように道路に横たわっていました。(現在は撤去済み)



お店の情報はこちらです。







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