シネマ日乗

入間アイポットのユナイテッド・シネマ入間で観た映画の感想が中心になります(多分)。 ネタバレになってしまう可能性も・・・・・・。 その辺、ご留意ください。
 
2019/08/29 23:59:03|映画 あ行
アルキメデスの大戦
 今年、今までのベスト1だと思います。映画に飲み込まれたのは、本当に久しぶり。

 太平洋戦争が起こる直前、軍備増強に走りまくっていた日本で、海軍が戦艦を造るか空母を造るかで揉めている、なんとか空母にしたい山本五十六が数学の天才のお兄さんを引っ張りこんで、戦艦の見積もりの不正を暴こうとする、そのお兄さんが主人公です。話がスリリングに進みます。いったいどうなっちゃうんだ~~~!!
 で、しかも、観ている我々は、結局造られた戦艦「大和」がどうなったか知っている。それを、映画の冒頭でこれでもか、と見せられます。本当に残酷な・・・・。しかも、今まで見た事のない視点から見せられる。確かに、こりゃどうにもならん、というのを真から見せられるわけ。

 それに至る経緯は勿論フィクションですが、話の構造がとてもユニークなんですね。数学で対抗しようというのが。それをどうやって映画の中で見せていくのだろうかと思ったんですが、実に巧い。

 主人公を演じた菅田将暉君、さすが井伊家の跡取りじゃ、とどうしても直虎さんモードになっちゃうんですが。で、この映画には、大御所俳優さん達が山ほど出てます。舘ひろし・國村準・橋爪功・小日向文世・笑福亭鶴瓶等々・・・・。これだけ並ぶと、大体うまくいかない、筈なんですが、見事にミスキャストなし!!舘さんと橋爪さんのしょうもない言い争いなんか、実に笑える。巧いんですが、それが浮かないんですよ。

 うーん、男って、それにしても、ああいう階級だのなんだのってのがお好きなんですねえ。バカみたい。あと思う事。世の中の趨勢というものに竿刺して流れを変えるって本当に難しいんだなあ。今、馬にハミ使うな、蹄鉄やめろ、という活動を細々と続けているんですけど、世の中の常識が「馬にはハミ・蹄鉄」って固まっちゃってるもんだから、それにエビデンスで対抗しても全くダメなんですよ。もうね、最近は疲れちゃっててね・・・・・。でもねえ、国家資格者である以上、動物の代弁者でなくちゃならないから、やっぱりやめるわけにはいかない。そんなことを考えさせられました。

 冒頭のシーンは特に、大画面で観ないといけないと思います。

公式サイト 

P.S 戦艦大和、勿論CGで作られているんですが、なんとなく「ハウルの動く城」を思わせるんですよ。あれはなんだ???どういうことだ?ジブリが模しているのだろうか?