邦画のいい作品が続いています。これも素晴らしい!!
外交官杉原千畝氏の仕事、ビザ発給の事しか知らなかったので、諜報員としての杉原氏がきちんと描かれているのはとてもよかったと思います。その上での判断だったわけで、このビザ発給というのはつくづく重い決断だったんだろうと。
にしても、情報を持ってて判断できる人間はつらい。どうしたって、正確な明日が見えてしまう。杉原さんには実際、おそらく日本が戦争を始める時にもう敗戦が見えてたのではないか。一人の力でどうにかなるものでもない。でもねえ、やっぱり、何か実行すると変わる場合もある。その「場合」の1つを描いた映画なんです。
英語と日本語がほぼ同じくらいの割合で出てくる映画なんですけど、どちらのセリフも気持ちが入っていて納得がいく、これは監督さんの力量でしょうね。チェリン・グラックさん、これから大監督になられるかもしれない、注目です。
この映画にはビザを発給された人達のその後も描かれています。ビザを握りしめてソ連を横断して(!)、ウラジオストクから日本へ、その船に乗せる決断をした人達の存在も大きい。杉原さんだけじゃないんですよね、重い決断をして実行した人って。その一人、大迫氏を演じた濱田岳さん、短い出演時間なんだけど、印象が強い。
杉原さんのビザ発給が、全然違う場所にいる違う人達を動かしたわけですけども、人を動かす原動力は結局信頼感と、どうやら「熱さ」らしいですね。それがよく分かる。
小雪さんは、平成の原節子だな、と思いました。おおらかで美しい。いいなあ、と。
日本人の悪い癖は、すぐ「お上の言う事」にへいこらする点。へいこらする前に見極めること、重要だと思います。日本人の美質は「可哀想な人を助けたくなっちゃう」点。ユダヤ難民に対する、当時の報道の論調も極めて同情的だったらしい。杉原さんの判断を、実は国民が支持していたわけで、それを理解しなかった外務省はアホたれだった、という事ですね。
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