レイフ・ファインズというと、パッと来るのが「シンドラーのリスト」なんですけど。違うタイプの役柄がなあ~、と思ってて、この映画です。
ほろ苦い、大人のおとぎ話。劇中劇中劇、みたいな体裁を取ってますけど、まあ、その辺はどうってことない設定だと思う。おとぎ話風だけど、ある程度史実に則っているところもあるらしいので、ヨーロッパの人達にはあれこれ考えさせられる映画なんだろうな。
観ていると、あれえ、これ、どっかで見たような・・・・、っていうようなシチュエーションだの設定だのがちょこちょこ出てくるんです。昔々のドタバタコメディー風の個所もあるし、脱獄シーンは「ショ-シャンクの空に」みたいだし。ヒッチコックのミステリーみたいなとこもあるし。そうやって、映画の中で遊んでるんでしょうね。そこに、なーんか憎めないヘンな人がいつもいる。ロビーボーイ見習いのゼロ君との凸凹コンビが可笑しいんですよね。
音楽がいいです。で、ちょっとした役に有名どころの皆さんがいて、なんか、もったいないなあ、と思っちゃうくらい。その中で若い役者さん二人が頑張ってます。ロケ地であるところのゲルリッツって街は魅力的ですねえ。街自体がメルヘンチックで。こういう古いかわいらしい街並みは、ヨーロッパにはあちこちにあるんでしょうけども。
観る人をちょいと選びそうでな映画ではありますけど(観てる間、いびきも聞こえたし)、面白いレイフ・ファインズを見たい方にはいいんじゃないでしょうか?
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