今年のホノルル・マラソンの開催日は12月9日(日)である。マラソンと同時に「10Kラン&ウォーク(10km) (英語名: Start to Park 10k)」という10kmウォークが開催される。これは、3年前までは10km・レースデー・ウォークという名称で、80歳以上のシニアは参加費無料であった。しかし、昨年よりStart to Park 10K と名称が変わり、シニア無料は無くなった。昨年、ホノルルに来てから開催3日前にコンベンション・センターに登録に行った。シニア無料制度はなくなり、同時に風邪を引いたということもあって、参加を断念した。このシニア無料制度がなくなり一般料金となったので、少しでも安く参加できる早割料金があることを知り、1人8,000円払って今年5月(2018年)に夫婦でエントリ手続きを済ませた。12月9日の開催3日前にゼッケンとユニフォームをホノルル市内のコンベンション・センターに受け取りに行って知ったのだが、現地受付は95ドルとあった。これは11,000円相当なので、早割で手続きしてよかった。歩くだけなのにこの金額をと思うが、実際に歩いてみると分かるが、ホノルル市内の4車線の目抜き通りを交通止めにし、大勢の沿道警備警察官、パトロールカーの配備、安全確保の警備員、要所要所に設置された医療設備、トイレ設備、水分補給箇所、記録計測設備、多くのボランティア、怪我や事故の保険料などを考えるとやむを得ないような気もする。 10K ラン&ウォーク(10km)は、年齢に関係なく、ベビーカーを押す人、杖をつきながら歩く高齢者・身障者、子供の手を引き歩く人、誰でも参加できる。まだ暗い午前5時に花火打ち上げを合図にフルマラソンと同様に10K ラン&ウォーク(10km)もアラモアナ・ショッピング・センター海側道路からスタートする。チャイナタウンで折り返した後、出発地点のアラモアナ・ショッピング・センター前に戻り、そこを通過しゴールのカピオラニ公園を目指す。フルマラソンコースの序盤の10kmをなぞるように歩くのが10K ラン&ウォーク(10km)のコースである。
この10Kラン&ウォーク(10km)の最大の魅力は、普通なら車で行くようなところを自分の足で歩くことにある。そのため、要所要所で写真を撮りながら楽しみながら、また、歩きながら見知らぬ人と知り合いになり会話を交わしながら歩くこともできる。話しかけた人が偶然にも同じ県の人だと分かると、なおさら話しが弾む。こういったところがこのウォーキングの醍醐味でもある。 全長10kmコースのうち、3km地点を過ぎるとイオラニ宮殿にいたる。この宮殿の先にホノルル市庁舎があり、その前に巨大なクリスマスツリーが飾られている。市庁舎の周辺は、美しいクリスマス・イルミネーション、無数の電球で飾られた街路樹で彩られている。そして、鮮やかにライトアップされた建物などは、この時期だけの特別な景観である。市庁舎を過ぎるころから、少しずつ夜明けの気配を感じる。明るくなったころには出発地点のアラモアナ・ショッピング・センター前にいたる。7kmのランドマーク地点に来ると、ここは丁度イリカイ・ホテル前。勝手が分かった建物なので、イリカイに入り中庭のトイレに入る。用が済んだら、コースに戻り歩き出す。8km地点を過ぎたあたりから見慣れた景色、ワイキキのメインストリート、カラカウア通りが出現。普段は車やトロリーが行き交う車道のど真ん中、この日だけは大手を振ってここを歩ける。こんなチャンスなかなかない。この辺りに来る頃、ちょうど日が昇り始め、ハワイの美しい朝が始まる。応援してくれる沿道の見知らぬ方々の熱意と、もうすぐゴールへ辿り着ける喜びが重なり、テンションは最高潮を迎える。といっても、目を開くとそこはまだ9 kmのランドマーク地点だ。あと1,000mだと言い聞かせ、歩くが、その千mがえらく長く感じる。 ゴール地点と思われる箇所に至るが、制度改正前のウオーキングでは直ぐに見えたフィニッシュゲートが見当たらない。係と思われる制服を着た何人かに尋ねるが、あっちだそっちだと言われ、何回かゴール周辺で空回りした。ここいる係は全員ボランティアで専門職の人はいないので、分からないのは当たり前かと思う。ゴール近くに到着したももの、30分ほど無駄な時間を過ごし、結局、フルマラソンのフィニッシュゲートと異なるところで、しかも道路に並行に建てられたフィニッシュゲートがあるのを見つけた。遠くからみると、そのフィニッシュゲートは見えない。誘導指示案内も係もいない。フィニッシュゲート地点に到着してから、初めてここがゴール地点かとわかる。フィニッシュゲートは道路に直角に建て、遠くから見えるようにすべきである。もしくは、誘導係を置くべきだと思う。そのゲートをくぐると、フィニッシュメダルを沢山抱えた人が待ち受け、完歩した人に1人ずつメダルを手渡してくれる。 こうして、重い足を引きずりながらであったが、今年も何とか10 kmを完歩できた。Makiko は80歳の誕生日を先月迎えたご褒美だといい、80歳を超えた夫婦お互い完歩出来たことを喜んでいる。これまでは、紙に印刷された完歩証明書であったので、今回、完歩メダルを獲得できたことは、この上ない喜びと、良い想い出ができたと嬉しく思っている。【2018年12月9日】 注:メダルの小さい方が「10K ラン&ウォーク(10km)」、大きい方が「フルマラソン」のメダルである。 平成30年12月11日(火) イリカイ・ホテルにて記す |