日本のようにタクシー、バス、列車、電車、地下鉄が発達している国は少ない。タイの地方都市チェンマイの移動手段は主にソンテウという乗り合いバスである。このソンテウはタイで広く普及しているそうで、小型トラックの荷台を改造し、旅客が10人ぐらい乗れる乗り物である。乗り心地はあまりよくない乗り合いバス、あるいは乗り合いタクシーに相当するものである。乗車賃は、非常に安く市内ならほぼどこへでも20バーツ(60円)行ける。ただし、乗る前に行き先と値段を交渉する必要がある。大勢の乗客が同じ方向へ行くなら、直ぐに取引は成立する。行く目的地の方向が逆なら拒否されるか、料金は高い。 花祭りの日にホテル近くから、花祭りパレード出発地点「ナラワット橋」まで行った。この時、朝早いことと、数人が乗っていて彼らと同じ方向だったので、運転手との交渉はうまくいき、一人20バーツ(60円)でナラワット橋まで行けた。ところがパレードを観ての帰りに、パレード終点近くの「ターペー門」からホテルまでの乗車を交渉したところ、二人で160バーツ(一人80バーツ)を要求された。これを断り、次にやってきたソンテウに交渉したところ、こちらは少し安く二人120バーツという。これも諦め、次のソンテウで交渉したら、こちらも120バーツというので、しかたなくこのソンテウに乗った。どうも、パレードを観終えた客が大勢いるので、足元を見て高い料金をふっかけてきたようだ。最初交渉したソンテウの言い値で乗ったとしても、2人で160バーツだから日本円にして、480円である。我々の住んでいる埼玉県では初乗りで730円(2 km)であるからはるかに安い。往きは二人で40バーツ(120円)で、この値段が頭にあって160バーツ(480円)とは高い運賃だと思った次第であるが、日本のタクシーに比べれば遙かに安い値段である。 チェンマイにはもう一つの乗り物「トゥクトゥク」という三輪自動車も走っている。この乗り物には乗る機会がなかったが、こちらもソンテウ同様に運転手とまず行き先と値段交渉してから乗るようだ。 市内で赤色、黄色、白色の乗り合い自動車のソンテウ見た。市内では圧倒的に赤色ソンテウが多い。聞くところによると、赤色はチェンマイ市内を専用に走るソンテウだという。黄ソンテウは、チェンマイ~メーリム間、チェンマイ~チョムトーン間などを走る。白色ソンテウは、チェンマイ~サンカンペーン間、チェンマイ~メーテーン間、チェンマイ~ドイ・サケッド間、チェンマイ~メーマライ間を走るそうだ。行く先の地名が不明なので、どの方向へ走行するか見当がつかないが、ソンテウの色で行く先が異なることはわかった。赤、黃色、白、はチェンマイ市内で見たことがあるが、その他の色に緑、青、橙色のソンテウも走っているそうである。【2017年2月7日】 平成29年3月24日(金) 自宅にて記す |